縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

インドで3ウエーヘルメット発見!・・・頭上運搬について考える

2016年08月24日 08時10分07秒 | 旅先にて

頭上運搬とは、文字通り頭の上に荷物を載せて運搬する方法だ。

南インドの漁村にて

 

日本ではあまり見かけないが、かっては大原女(オオハラメ)が京の街に頭上に載せた花を売り歩いていた。

宮本常一の考察では、瀬戸内の急峻な地形地帯では近年まで頭上運搬がされており、アップダウンの激しい地形ゆえに頭上運搬が適しているらしいとの事。

ところが東南アジアやインドでは今でも日常風景。

インドの駅では頭上運搬するポーターさんがいる。道が凸凹している事もありカートが不便なんだろうか?カートを導入するより人件費の方が安いからか?

 

インドのチェンナイ(旧マドラス)で頭上運搬できるヘルメットを被っている女性を見つけてひっくり返った事がある。

インド中歩き回っても頭上運搬仕様ヘルメットはチェンナイのこのビル建設現場でしか確認できていないので、当該ゼネコンさんオリジナルの支給品かも知れない。一般的には竹製のザルに建築資材や廃材を載せて頭上運搬している。

左の男性は普通のヘルメットなので、頭上運搬仕様ヘルメットは、運搬作業員だけに支給されているのかも。

 

この女性達は黄色いサリーを着ている事から、頭部保護の他に頭上運搬、そしてカラーコーディネートする上でのお洒落グッズでもあるのですわ。

すなわち、3ウエーヘルメットという訳だ(笑)

まてよ・・・頭頂部の頭上運搬システムに水を入れればコップにもなりますな・・・緑に塗って水を入れればカッパのコスプレもできるぞ(笑)

とにかく多機能である事は間違いない!

 


ティオマン島の漂流物オブジェがイカス!・・・ビーチコーミングの勧め

2016年06月22日 20時39分59秒 | 旅先にて

ティオマン島の食堂を飾る漂流物オブジェがイカス。

海岸で拾った珊瑚の欠片、貝殻、流木、ビーチグラスなどをテグスで結んであるだけど、夕焼け時に観ると涼しげで非常に綺麗。

割れたプラスチック浮き球だって、アイデア次第で観る人をホッコリさせる癒し系オブジェになり得るのだ。

こんな面白いアイデアディスプレイを見ると、子供の頃を思い出す。

子供にとって、そして童心を持つ大人にとっても海岸の漂流物はお宝だ。

保育園児の時は、そんなお宝漂流物を家に持ち帰っておもちゃ箱に溜めておいた。

何時しか茶の間に磯の香りが漂ってくるまでになって、お袋に諭されて海に還しに行ったっけ。

骨壺を見つけた事だってあるのだよ(笑)

漂流物がどこから流れてきたのか?

どれだけかかって流れ付いたのか?

どんなものなのか?

物言わぬ漂流物でも、心を寄せてあげれば実に多弁だ。

嵐の次の日は、早起きして海岸を歩こう!

糸魚川市の場合はヒスイが拾える確率が高くなる事は無論だけど、椰子の実だって拾えない事は無いのだよ。

 


おおらかな処がいい・・・東南アジアのムスリム女性

2016年06月19日 07時30分20秒 | 旅先にて

イスラム教徒の女性は基本的に親族以外に顔と手以外を露出してはいけないという戒律があるが、東南アジアはその戒律が比較的緩やか。

マレーシアのムスリム女性の場合は、頭にヒジャブというスカーフを被り、暑いのにピッタリした長袖タイツの上からTシャツ等を着ているのが一般的だが、日本人と変わらない普通の服装の女性も結構多い。

ティオマン島で目撃したイスラム教徒のスノーケリングスタイルが面白い。右端二人目の女性がヒジャブをしている。

 

ヒジャブしたまま全身を覆い隠す黒いタイツ姿・ヒジャブの代わりにバンダナ・頭部は何も無しで半袖や七分丈のパンツ姿等々。

流石に水着だけという女性はいなかったが、この画一的ではない各人各様なスタイルこそが東南アジアらしさ。

おおらかでいいじゃないか。


イスラムのタビーズと中国の古銭・・・文明の交差点

2016年06月15日 21時23分25秒 | 旅先にて

ティオマン島行きのフェリーは、首都クアラルンプールからバスでマレーシアを東に横断する形で7時間行ったメルシンという港町から出ている。

メルシンからティオマン島まで3時間程度だ。

折しも隣国シンガポールの学校休みと言う事もあって、メルシンのフェリー乗り場はシンガポール人観光客でごった返していた。

「ブルーヘブンズダイバーズ」のアキさんによれば、シンガポールからメルシンまでバスで3時間程度なので、シンガポール人にとって島ティオマンは最も身近なリゾート地であるらしい。

華僑の女の子がしていた中国銭とタビーズ。民俗資料としてタビーズだけの撮影を頼んだ積もりが満面の笑みでピースしてくれた。

ゴメンね、おぢさんは胸元のタビーズにしか興味が無いのだよ(笑)

タビーズに施された線刻模様も中華風に観えなくはない。

 

以前のティオマン行きフェリーは屋上デッキに登れたので展望が良かったのだけど、少し前に転落事故があったそうで、乗船客は冷房のきついキャビンにじっとしていなくてはいけなくなっていた。

船内は我々のような外国人バックパッカーは少数で、シンガポール人が大部分。

肌の浅黒いマレー系の人々は比較的静かなのだけど、困った事に華僑系の人々は声が大きく騒々しいのだ。

華僑の女の子が奇声をあげて走り回っていても、親は注意しなかった。

強すぎる冷房と騒々しさを避けて、船尾デッキにある6人程度が座れる屋外喫煙所に退避した。

ティオマン到着まであと1時間という頃、我が憩いの喫煙所に船内で走り回っていた華僑の女の子がやってきた。

あっち行け、シッシッ!と心の中でつぶやいたのだけど、間近で見た女の子の胸元にタビーズが飾られている事に興味を持った。

タビーズとは、インド以西のモスリムやヒンドウー教徒のお守りで、銀製カプセルの中に経文やグル(宗教的指導者)から授かった縁起物や魔除けなどが封じ込められたペンダントである。

してみるとモスリムの華僑?

それとも仏教か道教が宗派なのだけど、お守りとしてタビーズを用いているのか?

面白いのはタビーズと中国の古銭が組み合わされて事。

東南アジアでは中国の孔開き古銭は福を呼ぶ縁起物で、このコラボレーションは東南アジアならでは。

彼女のタビーズは、彼女一家の歴史や東南アジアの歴史を物語っている。

マレー半島は文化の交差点なのだ。

 

 


心はまだティオマン島に・・・二十日間マレーシアの旅から帰国

2016年06月11日 14時40分34秒 | 旅先にて

あっという間の二十日間の旅を終えて帰国。

今回はクアラルンプールと東海岸に浮かぶティオマン島だけの滞在だったが、ティオマンだけで十三日間滞在した。

遊興施設も観光名所もないティオマン島の魅力は、島の何所を潜っても珊瑚に囲まれているという絶好のダイビングスポットである事は無論だけども、タイのピピ島などと違い中途半端なまま止まっているやる気の無いリゾート開発加減にある。

コテージ近くの泉に写った椰子の木。同じアングルで何回も撮影したのだけど時間によって水面の写り具合が全然違うので面白いのだ。

 

十四年前に訪れてからというもの、ティオマンのノンビリした雰囲気と珊瑚の海が脳裏から離れなかったが、今回はバックパック旅行と海遊び初心者の新妻に是非ともティオマン体験をさせたかった…と言う事で新婚旅行である。

懐かしい、本当に懐かしい再訪。

前回は島で唯一の日本人ダイビングショップオーナーの「ブルーヘブンダイバーズ」のアキさんとも再会できた。

http://www.blueheavendivers.com/ja/home-blue-heaven-divers/

 

十四年前はお互いに独身だったが、現在のアキさんはお客さんだったアイコさんと結婚して二人でダイビングショップを切り回していた。

驚くべきは、アキさんが私の事を正確に覚えていてくれて、当時泊まっていたコテージまで覚えていてくれた事。

中卒で寿司職人となった元プロボクサーという異色の経歴を持つ人で、苦労人なのだろう。

 

朝起きたら散歩、コーヒーを飲んだらコテージ前の海でひと潜り。

ビーチエントリーの素潜りだけでも充分楽しく、豊富な珊瑚と魚と戯れる事ができる。

ディズニーアニメ「ファイディング・ニモ」で有名になったカクレクマノミは普通にいるし、運が良いとウミガメ(タイマイ)やエイ、サメだって観られる。

泳ぎ疲れたらコテージや茶店で飲み物を飲んで体を温め、ハンモックで休みつつ読書。

数日に一度はアキさんのダイビングボートに便乗してのアイランドトリップ。

その繰り返しで一日で平均四時間も海に潜っていた。

 

夜明け前のフェリーで島を離れる時、滞在していたABCビレッジの桟橋が視界から消えていく時は胸が一杯になった。

この積乱雲の中にティオマンのシンボル「ツインピークス」が隠れている。言わずとも知れたハリウッドのミュージカル映画「南太平洋」のロケ地である。

朝日が昇る頃、積乱雲に隠れたティオマン島・・・夜が完全に明けるとその積乱雲さえも水平線に溶けて見えなくなっていった。

まだ心はティオマンに置いてきたままだ。

 

 


椰子の実ひとつ・・・ティオマン島の朝

2016年06月02日 20時46分18秒 | 旅先にて

ティオマン島の朝は海辺の散歩から始まる。

 

波打ち際に椰子の実ひとつ。 

朝の海辺には椰子の実がよく似合う。

引き潮で沖合に出て、黒潮経由対馬海流に乗り、いつか糸魚川の浜で再会できるかもな!達者で!と心の中で激励するのだけど、翌朝も同じ場所に転がっていたりする。

やっ、昨日も二つあったぢゃないの!

引き潮で沖に出ても、上げ潮で戻ってくるのだ。

ティオマンの人々と同じく、万事にノンビリした所がティオマンらしくて堪らなくいい。


楽園ティオマン島再訪

2016年05月28日 08時07分01秒 | 旅先にて

振りの海外旅行でマレーシアに来ている。

目的地は14年前に訪れて、我が人生最高に綺麗な珊瑚の海を持つティオマン島で、マレーシアの東海岸に位置した南シナ海の孤島である。

哀しいかな、エンニーニョ現象の影響でカラフルな珊瑚は激減していたが、それでもノンビリしたアイランドスタイルが心地良い。

コデージの目の前の海に潜り、飽きたらハンモックで昼寝。時に読書というパターンを繰り返して日が暮れていく。夜は目に痛い位の星が広がる。

なんだか申し訳ない感じ(;^_^A


イスラム教徒だってクリスマス!・・・モスリムクリスマス

2015年12月25日 20時48分44秒 | 旅先にて

6年前のクリスマスは、インドのコルコタで過ごした。

市場のケーキ屋がクリスマスケーキを売っていたので宗派を聞いたら、モスリム(イスラム教徒)との事(笑)

おい、ちょっと問題じゃないの?と冷やかしたら、「ノープロブレム!モスリムクリスマスさ。」と笑っていた。

 

アメリカの大統領候補が、モスリムの入国禁止を訴える演説をしたら、少なからずのアメリカ国民が賛同しているそうな。

ムスリムにも色んな奴がいるんだぜい・・・。

例えば英語がまったく通じないパキスタンのド田舎で困っていたら、親切な若者が馬車タクシーを拾って英語が話せる親戚のおじさんの家に連れて行ってくれた事がある。

おまけに家にメシを食わせてもらって泊めてくれたし、帰りは土産まで持たせてくれた。

困っている人や旅人に親切にするもんだとコーランに書いてあるし、初対面の外国人にだって損得抜きで救いの手を伸べるのがホンモンのモスリムなのだよ!と、英語の達者なおじさんが言っていた。

さてさて・・・トランプさん、あなたは初対面の異国の旅人を家に泊めてくれるのかね?

 


伊良積の船小屋

2015年10月09日 18時46分10秒 | 旅先にて

福井県若狭町で開催される「全国縄文丸木舟競漕大会」の会場は、広大な汽水湖である三方五湖の湖畔の縄文パークである。

この湖畔から、縄文時代前期(六千~五千年前)の丸木舟が幾つか出土しており、若狭町は縄文丸木舟をテーマにした町おこし活動をしている訳である。

大会の時に懇意にして頂いている学芸員さんから耳寄りな情報・・・会場から国道162号線を道なりに20分車を走らせれば、古い船小屋群があるとの事。

船小屋と聞いて黙って見過ごす私ではないぞ・・・大会の後に行ってみたらびっくりした。

 佳いぢゃないか!ここは東南アジアか!それとも古墳時代の集落テーマパーク?!とにかく興奮する風景!

 三方五湖寄りから観るとグッと来る風景。

 この船小屋は近年まで現役であったものの、現在は観光用に整備してあるようだ。

 伝統和船が置いてある所が渋い。

 

丸木舟の出土は縄文海進最盛期の頃だから、現在より三方五湖の水位は高かったにしろ、おそらく縄文時代の漁師さん達も同じように入り江に船小屋を建てていたに違いない。

こんな風景に出逢うと、日本は親水民族のアジア人なんだねえ、と実感できる。


小さきイノチ・・・真夜中の山道は生物たちのクニ

2015年07月04日 23時19分17秒 | 旅先にて

整体の京都稽古会の帰りは何時も真夜中。

滋賀から福井に抜ける国道161号線は真っ暗な小雨だった。

前を走っていた大型トラックが突然の蛇行運転・・・居眠り?飲酒運転?

違った・・・センターライン近くに大きな動物が座り込んでたので避けたのだ。

路肩に車を寄せて近寄ってみたら、車に轢かれて動けなくなったらしい小鹿だった。

 

目立った外傷はないようなので、取敢えず小型ライトを振って後続車と反対側車線の車の交通整理をして二次災害を防ぎつつ、どうしたものかと思案。

放置しておくと車に轢かれて死んでしまうだろうから、抱きかかえて安全圏まで移動せねばなるまい。

ライトを振って交通整理をしていても、私と小鹿めがけて突っ込んでくる不注意な運転手もいたのだ。

「大丈夫か?車に轢かれちゃったのか?」と小鹿に声を掛けながら優しく撫でて、敵意がない意思表示。

車が途絶えたので、小鹿を抱きかかえたら嫌がりもしなかった・・・重さ四十キロ弱くらいだろう。

そのまま人目に付かないよう、路肩下の河原に運んで、草叢に置いた。

内臓破裂や骨折さえしていなかれば、そしてショック症状から抜け出る事ができれば、もしかしたら動けるようになるかも・・・。

何処かから鹿の仲間が事の顛末を観ていれば・・・小鹿の回復を願って車に戻った。

思えば野生の哺乳類を抱っこしたのは初めてだが、非常に申し訳ない心境だった。

ドライバーの不注意もさることながら、昔から住んでいた生き物たちのクニに人間の都合を持ち込んだ結果なのだ。

せめて夜だけは、この小さき生き物たちのクニにさせてやりたい。