能登半島地震1周年となる元日は、輪島市の皆さま方に想いを馳せ、「炎の男」輪島巧一の伝説のリターンマッチを観た。
輪島功一 vs 柳済斗(1976)奇跡の王座奪還! リターンマッチ!(15Rフルバージョン)
輪島姓は輪島市の輪島埼が発祥で、北前船で移住した人が多かったのか、石川県に次いで北海道に多い苗字であるらしく、北海道の貧しい漁師の家に生まれた輪島巧一のご先祖も、やはり輪島出身であったのかも知れない。
中学時代からアルバイトではなく、プロの漁師として海にでていた苦労人の輪島は、蒸気機関車を思わせる力強く、泥くさい変則ファイトが評論家からは酷評された一方、ファンは熱狂的に支持した。
しかし力強くスタイリッシュなボクシングスタイルの韓国の強豪、柳済斗にKO負けした時の輪島は、当時の常識では引退が取り沙汰される年齢となっており、所属ジムからもリターンマッチは反対され、下馬評も低かった。
ところが序盤から攻勢にでた輪島は、終始、倒す姿勢を崩さず、予想外の番狂わせに観客は熱狂した。
アウェーの柳済斗には気の毒なのだが、観客の声援が「わっしょい!わっしょい!」と泣きながらの大合唱になったことは、今も語り草になっている。そして最終ラウンドにKO勝ちし、二度目の王座帰り咲きに成功した。
この試合の翌日、銀行に立て籠もる強盗に警官が「逆境からたちあがった輪島の試合をお前もみただろ?輪島を手本にして人生をやりなおせ!」と説得され、自首した逸話もある。
輪島市のみなさんに、時空をこえて輪島巧一がファイティング・スピリットを贈りますぞ!ガンバレ~!負けられん輪島!