能登のボランティアで漁業者たちと付き合うようになり、海産物の味わい方がかわってきた。
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輪島の天然岩ノリは、海女たちが真冬に漁船で1時間も沖合にでた七ツ島に行き、泳いで岩場にあがって素手でとっているそうだ。
そんな話を聞くと、知り合った海女さんたちの顔が浮かんできて、宝物のように味わい、よくかみしめて食べるようになる。ハサミで切った時に出たクズもあつめ、味噌汁にいれて味わった。
ゴツゴツと分厚く板状に加工された天然岩ノリは香りが高い。
震災史を調べてたら、佐渡のタライ舟は江戸時代終わりの「小木地震」で磯漁の漁場が隆起したため、吃水が浅く小回りのいい漁船として考案されたと知った。
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写真は「佐渡ナビ」さんから拝借。転んでもただは起きぬタライ舟は佐渡観光の象徴にもなった。浪曲「佐渡情話」にも登場する。
災害が多発する日本では移り変わる自然環境にあわせて、その恵みを享受する方法も変わっていったということで、諸行無常と万物流転を感じる。
にぎわう都会の街並みも「・・・ただ春の夜の夢のごとし・・・ひとえに風の前の塵に同じ」」と平家物語の一節を想う。世の中に不変なものはないという教えとしたい。
輪島の海女の潜水漁は、漁船で1時間かかる七ツ岩や、2時間もかかる舳倉島が漁場だから、輪島港の浚渫と港湾施設の整備を終えなくては再開できない。
何年かかるかわからないが、及ばずながらでも輪島の海産物を買って応援するしかないのだろう。