縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

1億総活躍社会の実態・・・郵便配達員の時給930円

2020年01月13日 08時20分05秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

元旦に年賀状と一緒に配達された郵便配達員募集のお知らせをみて、暗い気持ちになった。


時給930円だと月収は148,800円、年収は1,785,600円の計算になるが・・・少子高齢化が進む訳だ。

今年は雪がないが、配達員は雪が降ってもチェーンを履いたバイクに乗って配達している。

休日には大型バイクでツーリングするという配達員の知人に聞いたら、何度か転倒させたことがあるくらい重い郵便物を積んで配達に出発するそうだし、支給された雨具はすぐに雨が滲みてきて、見た目より大変な仕事だそうだ。

1億総活躍社会、働き方改革と、安倍総理は「仮に奥さんのパート年収が200万円だとすると・・・」と演説してヒンシュクをかったが、偉い人達は実情をご存知なのか?

偉い人と現場の人の報酬の差が偏り過ぎでしょ。

昨日の日曜日にも雨の中、郵便小包を配達に来てくれたが、私のできることは労いの言葉をかけたり蜜柑や缶コーヒーを差し入れることくらい。

過酷な労働条件で働く人々に光りあれ、と切に願う。


春の新商品・・・勾玉バングル

2020年01月12日 08時02分04秒 | ぬなかわヒスイ工房

勾玉と丸玉を組み合わせたバングル(留め金具のない腕輪)のゴムが切れたので直して欲しいと、正月休みで帰省してきた幼馴染が妹さんを連れて来た。

昔と変わらぬ別嬪な姉妹の訪問に、一気に春が来た( ´艸`)

持ち込まれたバングルはビビットな緑色に染められた縞メノウ丸玉で繋がれていたが、配色や意匠など俺ならこうするのにとムラムラと創作意欲が沸いてきた。

以前からやってみたかったのだが、ゴムが切れるリスクがあったので躊躇していたのだ。

新商品誕生!

勾玉と丸玉を繋いだバングルは数あれど、超小型勾玉を繋いだバングルはあるまい・・・安易な人真似はしないのがポリシー!

試作品をオシャレな女子数人に見せてギャル受け度をチェックしてもらったが、自己完結していては自分の殻を破れないから、相談できるブレーンは貴重ですな。

ピンク系丸玉を組合せて濃淡をつけ、春を先取りした桜をイメージ。

国産品の半額以下の中国製のゴムは、伸びが不均一で悪くて耐久性もないのだと同業者から教えてもらい、信頼のおける国産オペロンゴムを購入して品質第一主義を貫く。

かわいいと大事にしてもらえるから、勾玉ごとにマッチするように丸玉のサイズ、色、素材など吟味して何種類も大量に仕入れた。

大きなサイズの勾玉の左右にワンサイズ小さい水晶玉を入れたのは、手間暇をかけて研磨した紐孔内部と縁を観てもらう工夫。

売らんがためにパワーストーンを組み合わせた粗製の念珠ではなく、丁寧に作った勾玉を主役に据えた「かわいいアクセサリー」を目指しているから、ここは差別化の意味でこだわりたい処なのですヨ。

お洒落で身に付けるか、お守りとして身に付けるかは、お買い求め頂いたお客様にゆだねるのが私の流儀。

私は石の「効能」など語らず、特別な想いや念を籠めることなく、ひとつづつ一生懸命に完成させることに専念する。

ヒスイは道徳を意味し、〇✖は調和を意味します、△は金運を意味します!なんてパワーストーンの「効能」は誰が決めたの?

商売人の宣伝文句を真に受けるのではなく、自分の感性に合うモノを吟味して選んで欲しい。

新商品の誕生に心沸き立つ


これからは六芒星を籠目紋と呼ぶことにしました!・・・日ユ同租論

2020年01月10日 08時15分15秒 | 民俗学ごっこ

六芒星を線刻した石笛について、ダビデの星と認識されてる方もおられるようなので、以前の投稿を再びアップ。

私は考古学や民俗学方面の先生方と多少なりともお付き合いがあるので、日本人のルーツはユダヤ人だとする「日ユ同租論」の持ち主ではないか?という色眼鏡で見られてはかないませぬ( ´艸`)

家紋の籠目紋(ウイキペディアさんより)

ウイキペディア検索なので不確実ながら、ダビデの星が図案化されたのは17世紀以降とされ、歴史的には日本の家紋の「籠目紋」の方が古そうだ。

北部ラオスの「睨み返し」の竹ざる

民俗学者の折口信夫の著書には、竹かごを家の前に下げて睨み返しの魔除けとする風習が書かれているが、ラオス北部で同じ風習と、穀物倉の妻部分に付けた竹を編んだ簡易な護符も確認している。

竹を編んだ穀物倉の護符

なぜか道に落ちていた護符。蛇のトラップもこんな感じ

タイでは、この護符とそっくりなものを蛇の巣穴に仕掛けて捉える狩猟具も確認しており、アジア人にとって籠目は古い付合いなのですな。

童歌の「カゴメ」や、伊勢神宮の灯篭に刻まれた籠目紋をユダヤと結びつける日ユ同租論者は多いけども、こういった民俗学的考察をした上で唱えているのかしらん???

そんな訳であらぬ誤解をさけるために、これからは六芒星ではなく籠目紋と表現することにしました。

UFO,宇宙人、幽霊、前世、ネッシーなどなど誰が何を信じようが自由だし、私が籠目紋として線刻した石笛を「これはダビデの星なのでR!」と思って頂いて結構です。

作者の手を離れたら、用途や意味も含めて買って頂いたお客様のヒトとヒスイのモノガタリが始まる訳ですな。


アルビタイトの魅力・・・ヒスイだけが糸魚川の石ぢゃないぜ!

2020年01月09日 08時22分25秒 | ぬなかわヒスイ工房

ヒスイ加工を始めたばかりの頃に買った、コバルトブルーが発色した青ヒスイ原石で石笛を作ってみたら・・・。

結晶が粗くて色相も薄く、金属っぽい光沢が出たので、比重測定したら2.8しかなかった。

硬玉ヒスイとは別のアルビタイトですな。

製作途中で長らく放置していたが、付加価値を付けるために六芒星を線刻したらすぐ売れたので、手間賃は出て安堵。

フォッサマグナミュージアムができる以前の糸魚川では、アルビタイトやロディン岩も硬玉ヒスイとして売られていたらしいが、未だにヒスイ扱いで売る業者もいるということですな。

薄いコバルトブルーが魅力!

売った人は嘘をつくタイプではないので、知らないだけででしょう・・・原石購入される方は要注意。

しかし石笛としては硬玉ヒスイと遜色なく、枯渇問題もあるからアルビタイトと明記さえして販売すれば問題ないと思う。

硬玉ヒスイでなくても、アルビタイトのカルピスみたいな透明感と透光性は魅力だ。

石の市場価値だけでなく、特長を活かして魅力を引き出すのが私の仕事!


安価で安全な模擬刀を試作・・・にんじゃ入門講座

2020年01月08日 07時57分38秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

糸魚川地区公民館から依頼された体験会講座の第二弾、2月の「にんじゃ入門講座」で使う模擬刀を試作。

年齢制限なしの親子参加可なので幼稚園児も参加が見込まれるが、安直な子供だましの内容にするつもりはない。

整体協会の野口裕之先生や古武術研究家の甲野善紀先生からの学びを、子供に興味を持ってもらいやすい忍者に置き換えた内容である。

剣術の巻、体術の巻を通じて、体力任せではない古典的な身体操法術を学んでもらう。

半年間素材を模索して、安価で柔軟な塩ビパイプに保温材を巻いて怪我をさせない工夫をしたが、同時に、安くても竹のように堅い素材だと椀力に頼ってしまいがちなので、過剰な力が加わると適当にたわんでくれる塩ビパイプだと技の道筋を辿りやすいのだ。

交通整理の誘導棒に似てはいるが、スポーツチャンバラ用の模擬刀の1/20くらいのコスト!


新春縄文ヒスイ漫談爆裂・・・くたばれパワーストーン、パワースポット!

2020年01月03日 17時33分38秒 | ぬなかわヒスイ工房

正月3日に早くも来客は3組目となり、幸先よし!

お客様からヒスイの聖地、パワースポットと糸魚川を褒められることがたまにあり、そんな時はケツがムズムズしてしまう。

正月早々にケツだなどとお下品でございマス( ´艸`)

糸魚川は長寿の人や高額所得者が特に多いという訳でもないごく普通の田舎町ですし、ヒスイが忘れられていた戦前は漬物石や屋根の重石に使われていたのですよ・・・

ヒスイからは他の石にはない凄いパワーを感じるという人がいるけど、その感じるパワーなるものだけを頼りにして、目をつぶった状態でヒスイを拾えたら尊敬しますわ・・・

不老長寿の霊石とも聞きますが、遺跡から出土するヒスイ装飾品の多くは土壙墓や石棺から出土してくるから、持ち主はみんな死んでいるのですよ、ど~こが不老長寿の霊石やねんっ!

大事なのは、昔の人がヒスイに託した思い、すなわちヒトとヒスイのモノガタリであって、ワタクシは今こそ歴史的存在物としてのヒスイの復権をと目指す者でござります!等々、ヒスイ漫談を披露したらお客さん達は手を打って破顔一笑。

面白かったと喜んでお帰りになったが、こんな時、ワシは霊能者(または超能力者)なのでR!ワシの作る勾玉は特別なのでR!と臆面もなく言える人なら、ヘタクソでも金持ちになれる実例をよ~く知っている。

ある有名人から見せてもらった「霊能者が作った特別な金粉入りの青ヒスイ製勾玉」とやらは、そんなタイプの職人さんからプレゼントされたそうだが、黄鉄鉱混じりのロディン岩で作った稚拙な粗製勾玉でありました(笑)

わかっちゃいるけどやめられな~い( ´艸`)


春から縁起がいい・・・元旦の来客

2020年01月01日 16時33分57秒 | 糸魚川自慢

元旦に初めてのお客さん。

最初に来たのは、おさななじみの直子嬢夫妻

直子嬢が帰ったすぐ後に同じくおさななじみのふさ子嬢の夫婦が相次いでやってきて、縄文オカリナを買いに来てくれた。

元旦に2名の弁天様(!)の訪問とは春から縁起がいい。

直子嬢のご主人はマレーシア人のイスラム教徒だから、イスラム式のお正月の祝い方や挨拶を質問・・・特にないそうです(笑)

二人が買ってくれたのは遮光器土偶オカリナ

同級生っていいな!