温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

浜村温泉 温泉共同浴場

2011年02月17日 | 鳥取県


貝殻節のふるさと浜村。駅前には温泉の足湯が設けられており、民謡と共に温泉がこの街の自慢だということが伝わってきます。


この駅から歩いて3~4分のところにある昔ながらの共同浴場に行ってきました。
駅のホームからは招き猫が描かれた大きなタンクとともにこの浴場が間近に見えますし、駅から線路伝いに歩けばいいので迷うこともありません。


入口は線路の反対側にあります。
番台のおじちゃんに料金を払って中へ。


番台に誰もいないときは料金箱にセルフで投入するようです。



ガランとした板の間の脱衣所には、大きな姿見、使い込まれた骨董品のような棚、拳骨が上下に動くだけの古いマッサージチェアー、大きな目盛りの体重計、磨りガラスの多用など、昔ながらの銭湯の風情がそのまま残っていました。


浴室はタイル貼りで、側壁は昔のまま使われているようですが、さすがに洗い場や浴槽のタイルは改修の跡が見受けられました。カランが4基とシャワーが1基、お湯は露出配管で接続されており、やたらに熱かったので、おそらく源泉使用かと思われます。


浴槽は台形のようないびつな四角形で、浴槽中の段の下側面は内側に傾斜しており、これによって段が迫り出ていても浴槽底面の表面積が狭くなることはなく、湯面とほぼ等しい広さが保たれていました。
浴槽に張られたお湯は無色透明、薄い石膏の味と匂いに微かな塩味を帯びており、弱めのツルスベと引っ掛かりが混在する浴感が得られました。


湯口にはさらしの布が巻かれ、浮遊物を漉し取っていました。お湯の中では浮遊物らしきものは見られなかったので、この布がちゃんと漉しているのか、あるいはそもそも固形物が少ないのか。
この湯口から出るお湯は湯船よりもぬるいので、湯口以外にも湯船に熱いお湯を供給している口があるはずですが、それがどこかはわかりません(というか、あんまり詮索したくありません)。湯口から継続的に投入されているのに、オーバーフローがないということは、浴槽内にある吸引口からお湯が排出されているはずで、それらしき穴を側面や底に見つけることは出来ましたが、いずれも吸引力をあまり感じられなかったので、果たしてその穴から排出されているのかどうかもよくわからず…。ウェブ上では「源泉掛け流し」という情報もあったのですが、なんだか疑わしいなぁ…。疑問符だらけのまま、それらを解決できずに困っていたら、いつの間にやらお湯にのぼせてしまったので、ここから上がることにしました。


-------------------------------------------------------------------------------


浜村温泉のお湯は上で画像を載せた招き猫のタンクから分配する集中管理方式を採用しています。このためどこで入っても同じお湯を浴びることになるわけです。最後に簡単ながら、湯冷ましのために散歩している途中に見つけた、配湯先の施設の一部を取り上げてみます。


温泉共同浴場の隣にある「健康館けたか」の敷地内にある足湯。なお「健康館けたか」館内のお風呂では、温泉を使用していないというトラップが仕掛けられていますので、湯めぐりをする際にはご注意を。

敷地内には温泉の集中管理タンクも足湯もあるのに、なぜか本館では温泉が使われていないなんて、なんだか不思議。


「健康館けたか」から150mほど離れた所にある浜村温泉館。浜村温泉で日帰り入浴といえば、普通はこちらの施設が利用されるようです。


「健康館けたか」目の前の民有地(駐車場)に放置されていた錆びた鉄骨とパイプ類。これはおそらくタンクローリーに温泉を詰め込む施設だったのでしょう。


地元専用の共同浴場「新泉乃湯」。以前は外来者も入れましたが、今はNGです。

 
休業してしまった駅前の「旅館浜乃家」。たしかここでも日帰り入浴ができたはずですが、残念ながら玄関の扉は固く閉ざされていました。



集中管理配湯所
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 52.8℃ pH7.9 溶存物質1.075g/kg 成分総計1.076g/kg

JR山陰本線・浜村駅より徒歩3~4分
鳥取県鳥取市気高町浜村44-5  地図

16:00~21:00
200円
備品類なし

私の好み:★+0.5
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鹿野温泉 今市集会所

2011年02月16日 | 鳥取県
 
宝喜温泉館を出た後にもう少し温泉をハシゴしたくなった私は、最寄の下光バス停から気高町循環バス「ときめき号」に乗り込んで城下町の鹿野へ行くことにしました。
鹿野には鹿野温泉が湧いており、公営の温浴施設「ホットピア鹿野」や宿泊施設「山紫苑」で日帰り入浴が出来ますが、へそ曲がりな私は今回、敢えて観光客が行かないであろうと思われる小さなお風呂を目指します。

 
マイクロバスで運行される白ナンバーの車両(いわゆる80条バス)に乗る客は私一人だけ。因幡訛りが強いドライバーのおじいさんが何やら話しかけてきますが、西国の言葉に不慣れな私は話の半分しか聞き取れずに悔しい思いをしながら、鹿野の役場手前のバス停で下車。

 
下車したバス停の界隈(鍛治町)は昔ながらの城下町風情を残す街並みで、偶然出くわしたこの風景にしばし見蕩れつつ、県道32号線を西進。

 
途中「ホットピア鹿野」という公営の温泉温浴施設がありましたが、湯使いが循環であることを事前に調査済みだったので、今回はパス。

 
でも駐車場内にある足湯だけちょこっと使わせてもらいました。

 
さらに西へ歩くと、この地域では有名らしい「橋本牧場アイス工房」を発見。さっそく入店してミルク味のジェラートをいただきました。絞りたてのミルクを使ったジェラートは、ミルクの風味が豊かで甘さのバランスも良く、とっても美味しい逸品でした。これで十分体を冷やしてから、今回お目当ての「鹿野温泉・今市集会所」へと向かいました。橋本牧場アイス工房から至近です。



 
長閑な田園地帯の在地にポツンと建つ、何気なくて小さくやや古ぼけた地域の集会所ですが、入口にはちゃんと「ゆ」と染め抜かれた暖簾がかかっているので、ここにお風呂があることがわかります。


無人ですので、表の壁に掛かっている料金箱にセルフで料金を投入。いくら鍵がかけられているとはいえ、透明な料金箱が外に出しっぱなしなのですから、この辺りは余程平和であるに違いありません。


玄関の引き戸を開けると、すぐに男女の浴室にわかれます。


脱衣所はこじんまりとしていながらも、けっこう綺麗です。地元の方々がちゃんとお手入れしているんでしょうね。ありがたい限りです。

 
浴室は全面タイル貼り。床は淡いピンク、側面は薄い水色とオレンジのストライプ模様です。この側面のタイルの模様を見てプロポーズ大作戦の桂きん枝を連想してしまったのは私だけでしょうか。
カランはシャワー無しが4基にシャワー付が1基、浴槽は3~4人サイズでちょっと深く、身長165cmの私がへそ下まで浸かる深さがありました。

 
湯船のお湯は壁面に取り付けられているコックをまわして各自で好みの量を投入する仕組みになっています。そのお湯はかなり熱いので、お湯の投入量を絞るか水で薄めるかして湯温を調整。浴槽壁面の湯面と同じレベルに排水用の穴が開いており、お湯や水が湯船に投入されたら、その分この穴から排水されていきます。湯口のコックを開けて湯船にお湯を入れると、やがて排水溝の奥からコポコポと排水される音が聞こえてきました。なお循環消毒加温はありません。溜め湯ですが、実質的には掛け流しと同様の湯使いといっていいでしょう。

お湯は無色透明、非常に清らかに澄んでいます。無味無臭で癖が無く、さっぱりスベスベとした浴感のお湯です。あっさりしたお湯なのですが、放射能泉だからか、お湯に浸かっているとボディーブローのように後からジワジワと体が温まって温浴効果が発揮されます。無色透明無味無臭だからといって侮ってはいけません。30分ほど出たり入ったりを繰り返しましたが、結構ヘロヘロになりました。

 
なお、この集会所から目の前の広い道に出ると、すぐに今市バス停があります。ここから浜村方面のバスは割と本数が多いので利用しやすいかと思います。

外来者にも開放されている地元民専用浴場で、あっさりさっぱりとしながらも、隠れた実力を持つ清らかなお湯に入れるのですから嬉しいじゃありませんか。いつまでも続いてほしい浴場です。


山紫苑前貯湯槽
単純放射能泉 62.2℃ pH7.9 ラドン46.3×10-10Ci/kg 溶存物質0.832g/kg 成分総計0.835g/kg

浜村駅(あるいは鳥取駅)より日の丸バスの鹿野線(鹿野行)で今市バス停下車(浜村駅から約15分)、バス停からすぐ
鳥取県鳥取市鹿野町今市456-4  地図

10:00~21:00 金曜定休
200円
備品類無し

私の好み:★★★
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宝喜温泉 宝喜温泉館

2011年02月16日 | 鳥取県
鳥取市内の路線バスで宝喜温泉館の広告を見つけたので、行ってみることにしました。


駅から路線バスを利用できますが、列車の到着時刻とバスの時間が合わなかったので、歩いていくことにしました。

 
県道182号線を鹿野方面へひたすら南下します。田んぼが広がる長閑な景色の中を歩くこと約30分で到着。途中の電柱には広告看板も貼られ、現地までの距離が記されているので便利。

 
県道沿いのわかりやすい立地です。
広い敷地内にはミネラルウォーターの工場も併設。湯屋は平屋でゆとりのある大きな建物です。

 
温泉スタンドも設置。きっと湧出量が豊富なんでしょう。

 
下駄箱のカギと引き換えに脱衣所のロッカーキーを受け取ります。
脱衣所は明るくて清潔的で綺麗です。


ロビーや脱衣所には、源泉100%をアピールする張り紙があちこちに張られ、そればかりか館内放送でも同様の文言が自動再生でスピーカーから流れていました。よほど自慢したいんでしょうね。この施設では湯使いに関して
・沸かさない
・循環風呂にしない
・水をさしてうめない
をキャッチフレーズにしているんだそうで、その姿勢はとっても立派です。

それでは、ご自慢のお湯がどれだけ素晴らしいのか期待に胸を膨らませながらお風呂に入ってみましょう。

 
浴室も広さ高さともにゆとりのある造りです。
カランはシャワー付き混合栓が11基、出てくるお湯は源泉使用です。

 
内湯の主浴槽。湯口からふんだんに源泉が投入されています。溢れ出たお湯は洗い場へは行かず、窓際の幅1m程の排水溝へ落ちるようになっています。捨てられるお湯の量も実に豊富で、つい嬉しくなっちゃいます。
なお主浴槽の隣には水風呂が設けられていました。


浴室の脱衣所入口付近には、寝湯&バイブラバスの槽が据えつけられています。こちらもお湯が沢山オーバーフローしています。特にこちらは湯温設定がぬるめで長湯にもってこい。ぬる湯のバイブラバスがめちゃくちゃ気持ちよいことを私はここで初めて知りました。

 
浴室の隣には、やはり室内ですが大きな温泉プールがデンと据えられ、その奥のプールサイドには打たせ湯が2本設けられています。いずれも源泉使用のようで、打たせ湯から投入されたお湯はプールへと流れ込み、プールサイドからしっかりオーバーフローしていました。
温泉浴場に付帯しているプールだからといって甘く見ちゃいけません。結構大きくて、壁キックしなくても平泳ぎで7掻きできました。このプールでも源泉掛け流しが出来るのですから、施設全体の源泉供給量は半端じゃなさそうです。

さてそのお湯ですが、見た目は無色透明ですが、主浴槽の隣にある水風呂と比べると、温泉水の方が若干黄色っぽい色を帯びているのが明らかにわかります。ほぼ無味ですが、口に含むとアルカリ泉にありがちなわずかな口腔の収斂が感じられます。また微かですが金気の味&匂いも感じられました。重曹型のアル単だからか、幾分弱いながらも明瞭なスベスベ感が得られます。どの浴槽に入っても感じられるのがお湯の鮮度の良さ。ちっともお湯の鈍りを感じさせないのはさすがです。

図体だけデカくて肝心のお湯は大したことの無い施設が多い中で、こちらは源泉の豊富な湧出を積極的に活用しており、しかもお風呂としての使い勝手も良好。山陰地方の温泉施設はお湯が良いところほど施設が小さく、逆に大きな施設はお湯がいまひとつ、という傾向があるので、規模と湯使いの良さを両立できている点では、とても貴重な存在では無いでしょうか。


宝喜温泉
弱アルカリ性単純温泉 47.0℃ 溶存物質0.601g/kg 成分総計0.601g/kg

JR山陰本線・宝木駅より徒歩25分(約2km)
あるいは宝木駅より日の丸バスの宝木・上光線(鹿野・河内方面行)に乗って下光バス停で下車、徒歩5分(バス停は県道バイパスから離れた在地の旧道にあるため、宝木駅方向へ旧道を若干戻る)
鳥取県鳥取市気高町下光元690  地図
0857-82-6010
ホームページ

10:30~22:00(受付は21:30まで) 第3水曜定休
420円
ロッカー・ドライヤーあり、石鹸・シャンプー類は販売

私の好み:★★★
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吉岡温泉 そぞろ歩き

2011年02月15日 | 鳥取県

吉岡温泉では吉岡温泉館(上湯)で入浴したものの、時間の関係で他では湯浴みすることが出来ませんでした。そのかわり、鳥取駅へ戻るバスを待つ間に散策して見つけた温泉に関係するものをいくつか取り上げてみます。


・株湯  地図
 
温泉街の上湯と薬師跡の間に位置するモニュメント。こんな感じでお湯が噴き上げています。小さくて周囲がビショビショなので、足湯には向かないかも。株湯というからには、元々ここが温泉の中心だったのでしょうね。お湯を手にとって、肌にさすってみたり口に含んでみたりしましたが、上湯で入浴したときよりもお湯の質感がよかった(鮮度を感じた)ように思います。


・足湯「やすらぎ湯」  地図
 
道が二又に分かれる間の小さなスペースに設けられた可愛らしい足湯。目の前に建つ旅館の女将がお手入れしていました。


辺りはなかなか趣のある佇まいです。


・下湯

吉岡温泉にあるもう一軒の共同浴場。こちらは午後からの営業です。午前中に当地を訪問した私は、お昼前に鳥取駅へ戻りたかったので、残念ながらこのときは入浴を断念しました。
 鳥取県鳥取市吉岡温泉町142-1  地図
 0857-57-0800
 13:00~22:00 無休 200円     


・温泉循環システム  地図
 
温泉街からバス停へ戻ろうと小さな路地を歩いていたとき、たまたま見つけた施設です。柵に囲まれた敷地の中にはタンクと管理小屋が建てられ、その片隅には「温泉循環システム完成記念」と彫られた石碑がありました。
吉岡温泉では源泉の集中管理が行われていたんですね。鄙びた温泉地だから大規模なシステムなんて無いだろうと侮っていた私、大いに反省しました。なお竣工は平成11年。ということはシステムが稼働してもう10年は経っているわけです。



(↑画像クリックで拡大)
管理小屋前に立てられた看板によれば、当温泉には源泉が3つあり、それらから湧出する温泉をひとつのタンクに集めた上で、2つの系統に分けて旅館・共同浴場・住宅などに分配し、そこで使われなかったお湯は再びタンクへ戻ってくる仕組みになっているそうです。分配系統は2つあるものの、タンクは1つなので、どこで入っても同じお湯になるはずですが、それぞれにおける湯使いの違いのよって、泉質に微妙な差異がもたらされるんでしょう。上湯より株湯の方がお湯の質感が良かったのも、施設内で循環しているかしていないかの違いによるものかと思われます。都合130軒の住宅に配湯されているなんて、当地の住民が羨ましいです。
一応参考のため、各源泉や分配状況に関するデータを、看板からこちらへ書き写しておきます。

・3つの源泉
 宮町源泉:温度48.0℃ 湧出量167L/min 
 妙見口源泉:温度55.2℃ 湧出量348L/min
 株湯源泉:温度50.7℃ 湧出量341L/min
・貯湯槽:200立米
・1地区配湯管:平均管口径66mm、配管長3170m、供給量800L/min(循環ポンプ15kW)
・2地区配湯管:平均管口径90mm、配管長2380m、供給量900L/min(循環ポンプ15kW)
・配湯先:旅館:21軒(おそらく1軒で2系統使っている宿もあるはず。このためダブってカウントされているのでは)、住宅:130軒、共同浴場2軒

源泉の集中管理は各地で採用されているので珍しいものではなく、個性ある各源泉がすべて混合されて没個性になってしまう上に鮮度が落ちてしまうことから、温泉ファンの間ではその評価がわかれるところですが、限られた資源を有効に活用するためには、こうした手段を採るのもやむを得ないのかなと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吉岡温泉 吉岡温泉館(上湯)

2011年02月15日 | 鳥取県

鳥取の市街地からバスで約30分のところにある吉岡温泉。開湯は1000年以上も前に遡れる歴史ある温泉地ですが、いまではすっかり鄙びてしまい、数軒の旅館が一本の道沿いに静かに並んでいるだけです。私の訪問時も人影が少なく、この温泉地は人々からすっかり忘れ去られてしまったのではないかと、聊か心配したくなるほど寂しい空気に包まれていました。
そんな温泉郷ですが、外湯が2軒存在しており、このうち午前中から営業している吉岡温泉館に行ってみました。この吉岡温泉館は上湯とも呼ばれており、これに対する下湯は午後からの営業です。

 
外観は趣のある外湯かと思いきや、内部は典型的な昭和40~59年代のお役所建築で、狭い上にかなり味気なく、学校や保健所を連想させる内装です。殊に浴室の入口周りなんて、扉の造りといい室名の札といい、もう学校の教室そのものですよ。


男女別の浴室には窓際に浴槽がひとつ、反対側に押しバネ式カランが3基と混合栓式シャワーが2基設置されています。浴槽は相撲の行司が持つ軍配を半分にしたような形状をしており、3~4人サイズといったところで、そのタイルは目が覚めるような鮮やかで強いコバルトブルーです。

お湯は無色澄明、微かに芒硝の味や匂いが感じられましたが、これは泉質が単純温泉ながら芒硝型を示しているからでしょう(ナトリウムイオンが85.59ミリバル%、硫酸イオンが35.55ミリバル%)。
湯温はやや熱め。芒硝のためかやや引っかかりのある硬めのお湯でした。


岩のオブジェの湯口から温泉が投入されているのですが、量は少なめで、この湯口の他にも浴槽中央の底からお湯が供給されていました。人が入るとザバーっとオーバーフローするものの、そうではない時は浴槽の縁ギリギリの水位を保って溢れ出る事が無かったので、源泉を常時投入しながらも循環させているのかと思われます(浴槽内には吸引口らしき穴も確認できました)。
お湯の毛色としては福島県の飯坂温泉に似ているような気もしますが、飯坂よりはお湯に精彩さが欠けているように思われました。なぜなんだろう…。このお風呂に入っているときは気づかなかったのですは、湯上りに温泉街を逍遥していると、この吉岡温泉の湯使いにちょっとしたカラクリがあることに気づきました。それについては、また改めてご紹介します。


新設集湯槽
単純温泉 50.5℃ pH7.9 300L/min(使用量) 溶存物質0.531g/kg 成分総計0.538g/kg

鳥取駅バスターミナル6番のりばから日の丸バスの吉岡線(吉岡行または矢矯(ヤハズ)行)で30分弱(湖山経由は約45分)、吉岡中央または吉岡温泉下車、徒歩2~3分
鳥取県鳥取市吉岡温泉町749-1  地図
0857-57-0555

8:00~22:00
200円
100円リターン式ロッカーあり、その他の備品は無し

私の好み:★★
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする