温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

四重渓温泉 新温泉渡假旅館

2020年07月02日 | 台湾
今回記事も引き続き台湾のネタです。


拙ブログでは久しぶりに登場する台湾南部・屏東県の四重渓温泉。
温泉街のメインストリートに立って街並みを眺めてみると、沿道の軒並みは以前拙ブログで取り上げた時とあまり変わっていないように見えるのですが、端から端まで歩いてみますと、拙ブログで取り上げた「新亀山旅館」をはじめ、温泉街からちょっと離れた大型施設など複数の施設が廃業しており、日本と同様、台湾でも昔ながらの温泉旅館を取り巻く環境が厳しいことを実感します。しかしながら、その一方で建設中のリゾートホテルと思しき建物も散見され、台湾観光業界の活発な新陳代謝をまざまざと見せつけられた


さて私は今年(2020年)の2月にあてもなくこの四重渓温泉を訪ねました。せっかくこの地に来たので、一晩を温泉宿で越そうと考えたのですが、宿泊予約をしておらず、かと言って無暗矢鱈手当たり次第にホテルを訪ねて空室状況の確認と金額交渉を重ねるのは億劫でしたので、相場も中身もわかっている「新温泉渡假旅館」を飛び込みで尋ねることにしました。


私が1階ロビーで「今晩一部屋空いているか、金額は…」などを確認していると、その後ろを子供たちがワーワー騒ぎながら駆けずり回っていました。そして隣接する物販店舗では、おばあちゃん達が何かをつまみながら楽しそうに談笑していました。南国ののどかな田舎らしい、実にアットホームな雰囲気です。


今回あてがわれた客室は2階の奥。台湾の温泉宿らしい、ごくごく一般的なアコモデーションです。なおこの日の料金は、簡単な朝食付きで1泊1300元でした。


テレビ・冷蔵庫・エアコン・ドライヤー・湯沸し器・Wifiなどの基本的な備品類は揃っていますし、近所にはコンビニや飲食店もありますから、滞在中に不自由は感じません。また建物は決して新しくないものの、きちんと清掃されているので、不快感を覚えることもないでしょう。


どうやら館内に大浴場は無いらしいので、温泉のお風呂に入りたければ各客室の浴室でお湯を張ることになります。
温泉宿に限らず、台湾の廉価な宿泊施設は一般的に、洗面台・トイレ・バスなどの水回りがひとつの部屋にまとまっており、しかもカーテンレールがない場合が多いため、浴槽にお湯を張って湯船につかると、どうしても目の前の便器と相対峙する格好になってしまいます。こちらのお宿でも同様に、湯船につかるとすぐ左手に便器が鎮座しており、せっかくの寛ぎ気分が複雑なものになってしまうのですが、幸いにして真正面ではないので、なるべく便器の方を向かず、窓の外を意識するようにして入浴するとよいかと思います。


私が泊まった部屋のバスルームは白いタイル張りですが、浴槽だけは淡い水色のタイルが採用されています。この浴槽は一人ですと十分にゆとりがあり、詰めれば二人でも何とか入れるかもしれません。底には途中で傾斜がつけられており、寝そべると体にフィットしますし(いや、しないかも)、また腰を掛ければ半身浴することも可能な構造です。


温泉のコックを開けると、ドバーっと勢いよく温泉が吐出されました。コックから出てくるお湯は直に触れないほど熱いため、多少加水して温度調整しながらお湯を張りましょう。コックより出始めたお湯からはタマゴ臭が嗅ぎ取れましたが、しばらくするとあまり感じられなくなりました。お湯の見た目は無色透明で、少々土気味があったような気がします。肩までお湯に浸かってみますと、アルカリ性泉らしいツルスベの中に少々のキシキシが拮抗するような浴感が得られました。

なお今回取り上げたお風呂は私が泊まった部屋のものであり、お部屋によってはお風呂の造りが異なります。詳しくはネットで「四重溪溫泉 新溫泉渡假旅店」(必ず繁体字で)と検索してみてください。
ごくごく一般的な台湾らしい温泉旅館ですが、使い勝手はよく、気持ちよく滞在できるので、もし当地で安く宿泊したい場合はおすすめです。なお入浴のみの利用も可能です。



屏東縣車城鄉溫泉村文化路1-10號

入浴のみ可能(料金不明)
私の好み:★★+0.5
コメント
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