温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

『日帰りで登れる 温泉百名山』出版記念会に参加しました

2024年11月08日 | その他
今回記事は趣向を変えて、新刊の温泉関連書籍をご紹介します。
昨年(2023年)9月に拙ブログで2冊の温泉関連書籍を取り上げましたが、その中のひとつ『温泉百名山』の続編となる『日帰りで登れる 温泉百名山』がこの度刊行されることになり、2024年11月2日に都内某所でその出版記念会が催されましたので、不肖者ながら私も参加させていただきました。


『日帰りで登れる 温泉百名山』
 飯出敏夫 著
 集英社インターナショナル

まずはこの新刊について。
著者の飯出敏夫さんは、登山と温泉のエキスパートとしてこれまで多くの著書などを世に出しており、今年で喜寿を迎え、大病を克服しつつもまだなお精力的に活動していらっしゃいます。前著『温泉百名山』は、名山に名湯ありという発想のもとで、著者が独自の基準に基づき全国から名湯を擁する名山100箇所を選定し、その百座全てをご自身で実際に登るという偉業の集大成なのですが、登山経験者でないと登頂できないような少々難易度の高い山が多く、また地域も東日本に偏っていたため、もう少し読者の裾野が広がるような山と温泉の選定を求める声もあったようです。そのようなリクエストに応え、今回の新著『日帰りで登れる 温泉百名山』ではその名の通り、対象となる山の難易度を下げ、また九州など西日本にも視野を広げて改めて百座を選定し、今回もその全てを登頂なさっています。

登山と温泉の両方を趣味とする私は、山を登った後にその麓で入る温泉が大好きで、湯船に浸かって疲労困憊の体を湯で癒しながら自分が登った山を見上げていると「俺はあの山を登りきって無事に戻ってきたんだ、そんな自分を褒めたい」なんて感慨に浸り、言葉には表現しにくいほどの満足感をたっぷり噛み締めてしまいます。飯出さんの前著や今回の新著を拝読していると、登ったことがある山ならばその時の記憶を蘇らせ、未踏の峰だったら私自身がその山を登っているかのような追体験ができ、特に温泉に関する記述では、自分だったら上述のような心境で肩まで湯船に浸かっただろうな、と想像をして楽しませていただきました。

そんな私の感想はともかく、登山を楽しんだ後に温泉に入って汗を流す方も多いかと思いますので、私のように読み物として楽しんで追体験をするのはもちろん、実用的なガイドブックとしても活用できますので、いろいろな方法で有用性が高い一冊と言えるでしょう。温泉百名山という概念や認識が人口に膾炙することにより、ひいては、登山愛好者の増加を期待するとともに、斜陽産業となりつつある温泉業界の再興や隆盛を願わずにはいられません。


さて、出版記念会の会場には約130人もの方々が集まり、大変な賑わいでした。飯出さんのお人柄や人望の厚さによるものでしょう。上画像は飯出さんを中心に、温泉百名山の登山でサポートをしているお二方が左右両脇を固めてそれぞれスピーチをなさっているところです。飯出さんはご高齢にもかかわらず難病を克服した後にご自身が選定した百名山登頂を二度も達成しており、その強靭な身体や意思の強さには感服するばかりです。その達成にはお二方のサポートも欠かせず、こうした方々の協力あってこそ著書が完成に至ったのかと想像します。


今回の会では飯出さんから私へ「(私が暮らす)多摩地方の美味しいお酒を差し入れてほしい」とのリクエストを直接頂戴したので、ささやかながら澤乃井を1本提供させていただきました。私のみならず他の方にもお声がけなさったようで、会場には全国の銘酒が一堂に会し、その様は壮観でした。普段私は日本酒を飲まないのですが、これを機に比べ飲みしてみたら、それぞれの美味しさに驚きました。

ということで、毎度のことながら文章が無駄に長くなってしまいましたが、おすすめの本ですので是非ご一読を。

次回記事は再び温泉に戻ります。
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