peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

「千厩秋の山野草展」の羊歯植物・イワオモダカ(岩面高)

2010年11月02日 | 植物図鑑

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2010年10月17日(日)、千厩野草会(会長・金野昌敏)主催の「千厩秋の山野草展」が、千厩ショッピングモール・エスピア(一関市千厩町千厩字東小田)で開催中だったので、見に行ってきました。会員が丹精込めて育てた山野草が100鉢以上展示されていましたが、それらの中に、1鉢だけでしたがイワオモダカ(岩面高)と思われる羊歯植物がありました。

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イワオモダカ(岩面高) ウラボシ科 ヒトツバ(ピロシア)属 Pyrrosia hastata

英名:Felt fern。山地の樹林下の樹幹や岩上に着生する常緑多年生草本(常緑シダ類)。根茎は短く這い、披針形で黒褐色の鱗片を密生する。葉は接してつき、長い葉柄の先にホコ形の葉身がつく。基部はハート形。葉の下面には淡褐色の星状毛が密生する。葉は乾燥すると表面に巻き込み、水を得ると元に戻るが、長期間乾燥すれば枯死する。

ソーラス(胞子嚢群)は葉の裏一面につく。染色体数2n=74。和名のイワオモダカ(岩面高)は、水田や浅い沼、湿地などに生えるオモダカ(面高)(オモダカ科オモダカ属の多年草)の葉によく似た葉をつけることによる。水面から伸び出た長い柄の先についた葉の基部が矢じり形に長く尖っていて、人の顔のように見えることから「面高」の名があるという。

イワオモダカの生育地がきわめて限定され、個体数が少ないのに、道路工事ほか園芸用にも採られて、全国的に絶滅が危惧されている。分布:北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国。

http://eco.pref.yamaguchi.lg.jp/rdb/html/10/100045.html [イワオモダカ レッドデータブックやまぐち<維管束植物>]

http://www.botanic.jp/plants-aa/iwaomo.htm [shu(^^)Homepage,イワオモダカ]

http://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_1124.htm [四季の山野草(イワオモダカ)]

http://plantdb.ipc.miyakyo-u.ac.jp/php/view.php?plant_id=8804 [oNLINE植物アルバム~イワオモダカ~]


「千厩秋の山野草展」の羊歯植物・ヒトツバ(一つ葉)

2010年11月02日 | 植物図鑑

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2010年10月17日(日)、千厩野草会(会長・金野昌敏)主催の「千厩秋の山野草展」が、千厩ショッピングモール・エスピア(一関市千厩町千厩字東小田)で開催中だったので、見に行ってきました。会員が丹精込めて育てた山野草が100鉢以上展示されていましたが、それらの中に羊歯植物のヒトツバ(一つ葉)と思われるものが2鉢ほどありました。一つの鉢はダイモンジソウとの寄せ植えでしたが、たぶん同じものだと思います。

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ウラボシ科 ヒトツバ(ピロシア)属 Pyrrosia:関東地方以西の本州から琉球列島、朝鮮半島南部、中国(揚子江以南)、台湾からインドシナに100種が分布する着生シダ(羊歯)で岩石、樹上に見られる。根茎を長く伸ばして殖える。

ヒトツバ(一つ葉) ウラボシ科 ヒトツバ(ピロシア)属  Pyrrosia lingua:

ヒトツバは、単葉の葉をもつシダ(羊歯)植物。また、ヒトツバ属及びそれに似た姿のシダ類の総称としてもつかわれる。比較的乾燥した場所に生える着生植物で、岩や樹皮上に生えるが、地上を覆うこともよくある。

匍匐茎は針金状で硬くて長く伸び、あちこちから根を出す。表面には楯状の鱗片がつく。匍匐茎からはまばらに葉が出て、葉は立ち上がり気味で、高さ30~40㎝になる。葉ははっきりした柄を持った楕円形、長披針形、三角形などの単葉で変化が大きく、いずれも質は厚手で、やや硬い革質で、表面には一面に細かい星状毛が密生しているので毛羽だって見え、黄緑色。新芽は毛がはっきりしていて白く見える。基部には長い葉柄がある。乾燥に耐え、半日陰でもよいので、鉢植えの観葉植物として重用される。

’烏帽子丸’cv.Eboshimaruや獅子など品種も多く、葉形が変わる奇形シダ(変化葉種)が愛好される。たとえば、葉縁が深裂するハゴロモヒトツバf.monstriferaがあり、斑入り品種も人気がある。栽培:容易。繁殖は株分け。分布:本州(関東地方以西)、四国、九州。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・園芸植物」ほかより]

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%84%E3%83%90 [ヒトツバ:フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」]

http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/pteridophyta/polypodiaceae/hitotsuba/hitotsuba.htm [ヒトツバ(ウラボシ科 ヒトツバ属)]

http://wandermountain.fc2web.com/hitotsuba.html [Wander-ヒトツバ]

http://www.ramble-among-flora-of-miyazaki.com/sub811-17.htm [ヒトツバ]


「千厩秋の山野草展」のスミレイワギリソウ/ペトロコスミア・フラッキダ

2010年11月02日 | 植物図鑑

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2010年10月17日(日)、千厩野草会(会長・金野昌敏)主催の「千厩秋の山野草展」千厩ショッピングモール・エスピア(一関市千厩町千厩字東小田)で開催中でしたので、見に行ってきました。会員が丹精込めて育てた山野草が、100鉢以上展示されていましたが、それらの中に1鉢だけでしたが、「スミレイワギリソウ」と書かれた植物がありました。インターネットで調べてみたら、本来の「スミレイワギリ(菫岩桐)」は、中国大陸に分布するボエア・ヒグロメトリカ Boea hygrometricaというものですが、画像のものは、現在日本で「スミレイワギリ」として流通しているペトロコスミア属の「スミレイワギリソウ」のようです。

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スミレイワギリ(菫岩桐)/ペトロコスミア・フラッキダ イワタバコ科 ペトロコスミア属 Petrocosmea flaccida

中国大陸の雲南省西北部から四川省西南部(海抜約3000m)に分布する。葉は両面ともイワギリソウ独特の毛があり、花茎・ガクにも細かい毛が生えている。花は直径1㎝くらいの濃い紫色の菫色で形は菫に似ているが、後ろの「距」がない。葉は小さくスミレの葉のようで、草丈も5㎝くらい。「イワギリソウ」は手の届かない高い岩場の湿気のある場所に自生しているが、毛の多い葉や花の形がキリ(桐)を思わせ、岩上に生えるのでこの名がついた。耐暑性も高くベランダでも楽に夏越しできるようで、栽培も容易で人気が高まっている。耐寒性もあり冬場は休眠するようだ。開花期:9~10月。学名の「ペトロコスミア・フラッキダ」としても流通している。

イワタバコ科58属463種中、中国には27属375種(2005年発表)もあるとのことだが、それらの中から「スミレイワギリ」と呼ばれるものが昭和8年に日本に導入されたという。その「スミレイワギリ」はボエア・ヒグロメトリカと呼ばれていたもので、中国山地の道端で岩陰のあちこちで簡単に見られるものだったというが、日本に持ち帰ってみると栽培が難しくてほとんど普及しなかったようです。

現在「スミレイワギリ(菫岩桐)」として流通しているものは、ペトロコスミア属Petrocosmeaのものだという。日本で入手できるペトロコスミア属のものは5種ほどあるとのことで、P.グランディフロラ(P.grandiflora)、P.フラッキダ(P.flaccida)、P.ネルウォーサなどがある。

ボエア・ヒグロメトリカ Boea hygrometrica:中国大陸の雲南省、四川省、広西壮族自治区、広東省、福建省、湖北省、甘粛省、河南省、山東省、山西省などの標高400~1,500mのあまり日の当らない岸壁や、土手の草陰などに群生する。開花時の草丈は7~15㎝。茎頂部に1~5花を咲かせる。開花期:7~8月。[日本放送出版協会発行「世界の山草・野草ポケット事典(冨山稔・森和男・共著)」より]

日本に自生するイワギリソウ(岩桐草)は、本州(近畿地方以西)、四国、九州に分布する。通常の花色は紅紫色で、白花や酔白色、濃い紅色花なども普及する。葉がイワタバコに比較して小さい。[講談社発行「山野草大百科(久志博信・内藤登喜夫・著)」”イワタバコ(岩煙草)の仲間”より]

http://annabelle.at.webry.info/200710/article_17.html [スミレイワギリソウ(菫岩桐草)一花一葉/ウェブリブログ]

http://blogs.yahoo.co.jp/iyashigusa/30088711.html [「スミレイワギリソウ」が…咲きました。-癒し草-Yahoo!ブログ]

http://hanazukusi.exblog.jp/4402964/ [花の仲間調べ:菫岩桐草(スミレイワギリソウ)]

http://annabelle.at.webry.info/200708/article_27.html [ウンナンイワギリソウ(雲南岩桐草)・他一花一葉/ウェブリブログ]