2010年11月8日(月)、そば処・直利庵バイパス店(一関市山目字中野32-1)に行きました。この店は、磐井川に架かる「磐井橋」から一関警察署(国道4号線)方面に真っ直ぐ120mほど進んだ所にあるのですが、いつもおいしい蕎麦を食べさせてくれます。だから、蕎麦が食べたくなると時々この店に行きます。駐車場が広くて車を置くのに便利だから、ほとんどはこの店にします。この日は店の前の道路沿いに街路樹として植えられているイチョウ(銀杏・公孫樹)の葉が、とても奇麗に黄葉していました。
イチョウ科 Ginkgoaceae:中国に1属1種がある落葉高木で、雌雄別株。現在は世界の温帯に庭園樹、街路樹、盆栽樹として、またギンナン(銀杏)を食用として栽培される。種子は多肉質の組織に囲まれる。
イチョウ(銀杏・公孫樹) イチョウ科 イチョウ(ギンクゴ)属 Ginkgo biloba:南中国に1種が自生する落葉高木。古い時代に渡来し、社寺の境内や街路樹として広く植えられているので、神社や寺の境内などによく大木が見られる。高さ45m、直径5mぐらいになる。樹皮は灰色で厚く、縦に割れ目ができる。時に乳といわれる気根が出ることがある。
葉は幅5~7㎝の扇形で中央に切れ込みがあるが、ほとんどないものもある。秋には美しく黄葉する。花は4月頃咲く。雌雄別株。雄花は尾状で淡黄色。雌花は緑色で長い柄の先に裸の胚珠が2個ある。種子は直径約2.5㎝の球形で9月頃成熟する。外種皮は黄色で悪臭がある。白くてかたい内種皮がいわゆるギンナン(銀杏)で食用にする。
品種は多く、食用の藤九郎cv.Toukurou、白または黄色斑入りの品種オハツキイチョウvar.epiphylla、シダレイチョウcv.Pendula、茎から長い突起が出るチチイチョウなどが栽培される。外国では、秋の黄葉が美しいといわれる品種もある。
栽培:繁殖は実生、接木。用途:公園・街路樹、盆栽、碁盤、将棋盤。分布:中国原産。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」&同「山渓カラー名鑑・園芸植物」より]
朝日新聞社発行 「週刊・朝日百科 植物の世界117」裏表紙の解説(木村陽二郎)より
イチョウ:中国大陸原産の落葉高木で、浙江省に今も自生しているというが確認されていない。1科1属1種の化石的植物である。日本では古くから、仏僧らによって寺院や神社の境内に植えられたため、巨木が全国に見られる。公害に強いため街路樹にもされる。中国や日本でよく植えられるが、欧米でも珍重されている。
果実は白っぽい丸い杏(あんず)形なので、漢名は「銀杏」。また、中国では、播いてから子孫の代に果実がなるために「公孫樹」とか、葉の形が先で分かれて、アヒルの脚に似るので、「鴨脚樹」などとも呼ばれる。「鴨脚」の発音「ヤーチャオ」を、日本では「イーチャオ」と聞き、さらにこれが「イチョウ」とされて和名になったという。
雌雄異株で、1896年、東京帝国大学の画工・平瀬作五郎が、小石川植物園の園内に今も聳えるイチョウの雌木(めすぎ)からイチョウの精子を発見し、同年の池野成一郎によるソテツの精子発見とともに、世界の植物学会を驚倒させた。
https://app.blog.ocn.ne.jp/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=35826307&blog_id=82331 [peaの植物図鑑:胆沢郡金ケ崎町・金ケ崎神社のイチョウ(銀杏・公孫樹)]