2010年11月16日(火)、一関市末広一丁目の道路沿いにある民家の門口に植えられているタチバナモドキ(橘擬)が橙黄色に熟した実を沢山つけていました。
ピラカンサ属 Pyracantha:ヨーロッパ南西部から主にヒマラヤ、中国、台湾などに7種分布する耐寒性常緑低木、ときに高木。主として果実の美しさのため栽培される。
ピラカンサ P.coccinea:和名トキワサンザシ。イタリアから小アジア原産で刺の強い常緑低木。コトネアスターと異なり葉縁に欠刻がある。散房花序に赤実をつける。花期:5月中旬~6月中旬。結実期:11~2月。樹高:2~3m。植え付け:3月中旬~4月、9月下旬~11月上旬。
栽培:日当たり、水はけのよい場所で、肥沃な土に植え付ける。新芽が伸びる前の2~3月に、長く伸びた枝を切り戻し、不要な枝を切り落として樹形を整える。剪定に強いので、思い切って小さくしても大丈夫。トゲがあるので、作業は手袋をして行う。梅雨時期には、新梢を切り戻して緑枝挿しができる。
古くから普通に植えられる種類に橙黄色の果実をつける中国原産のタチバナモドキP.angustifoliaがある。グラウンドカバー、庭木、生垣、鉢植え、盆栽に利用される。園芸品種に’ゴールデン・チャーマー’P.cv.Golden Charmer、’千代田紅’P.coccinea cv.Chiyodabeniなどがある。栽培:繁殖は実生、挿木で容易。果期:秋から冬。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・園芸植物」&主婦の友社発行「色がわかる四季の花図鑑」より]
タチバナモドキ(橘擬) バラ科 ピラカンサ(トキワサンザシ)属 Pyracantha angustifolia
別名:ホソバトキワサンザシ(細葉常盤山査子)。中国西南部原産の常緑低木で、日本には明治時代に渡来した。高さは2~4m。葉は互生または短枝に束生し、長さ5~6㎝の狭長楕円形または狭倒卵形で革質。縁は全縁または腺状の鋸歯がある。葉の裏、萼、小花柄には灰白色の軟毛がある。
5~6月、葉の腋の散房花序に直径5~8㎜の白い花を5~10個開く。花弁と萼片は5個。果実は直径5~8㎜の平たい球形で橙黄色に熟し、先端に萼片が残る。和名は、果実の色や形がミカン科のタチバナに似ていることによる。葉の裏面に白い毛が多いのが特徴。用途:庭木、鉢植え、盆栽、花材。
ピラカンサ:というのは属名であり、一般には「ヒマラヤトキワサンザシ」、「タチバナモドキ」、「トキワサンザシ」、「タチバナモドキ」などをまとめて、「ピラカンサ」と呼ぶことが多い。。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]