(上)エキノカクタス・金鯱(きんしゃち)錦 Echinocactus grusoniiではないかと思われるサ
ボテン。
エキノカクタス属は、一般に大球に育つものが多く、生長点が綿毛で覆われて、美しい種類です。代
表種の金鯱(きんしゃち)は稜が多く、黄緑色の肌に黄金色の太い強刺が密生しており、直径1m以上
の大きなものもあります。斑入りに金鯱錦があります。そのほか、この属には太平丸(たいへいまる)、
大竜冠(たいりゅうかん)、春雷(しゅんらい)などがあります。
サボテン類の中で最も立派なトゲ(刺)をつけるエキノカクタス属、フェロカクタス属、ホマロケフ
ァラ属などのグループを強刺類と呼んでいます。これらはいずれも北アメリカやメキシコの強い日差し、
乾ききった空気のもとで、逞しく自生している種類です。比較的栽培しやすいのですが、原産地のもの
のような強刺を発生させるのはなかなか難しいようです。[NHK出版発行「NHK趣味の園芸・新園芸相
談⑩サボテン&多肉植物」より]
2017年12月8日(金)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原)に行ってきました。「花の館
温室」の「南緯40度温室」エリアに多肉植物やサボテンが沢山植栽されていました。名札がついていな
いため、品種名はわかりませんでしたが、手持ちの図鑑で調べてみました。間違っていたら教えてくださ
い。
(上の中央)エキノプシス・世界の図(せかいのず)Echinopss eyriesii f.variegataではないかと
思われるサボテン。基本種のエリエシー(短毛丸・たんげまる)は民家の軒先などでも群生株がよく見ら
れたサボテンの最普及種。本種はその黄斑入り品種です。
サボテン科 エキノプシス属 Echinopsis:「ウニサボテン」と呼ばれ、球状でよく分枝して群生す
る。南アメリカに35~50種がある。種類:短毛丸(たんげまる・エリエシー)はアルゼンチン、ウルグ
アイ、ブラジル原産。花は径10~12㎝、白色。夜に咲き、芳香がある。接ぎ木の台木となる。戸外で越
冬する。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・観葉植物」より]
南部ブラジル、ウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチン、ボリビアにっけて百数十種が知られ、園芸品種
も数多く作出されています。日本でも大正時代から栽培されていて、民家の軒先などでも見かけます。丈
夫で育てやすく、接ぎ木の台木として使われるものもあります。原産地:南アメリカ。生育型:夏型。水
やり:春~秋は週」2回、冬は月1回。根の太さ:細根タイプ。[主婦の友社発行「多肉植物ハンディ図鑑」
より]
サボテンとは:日本では、サボテンという言葉には2つの使われ方があります。1つは、砂漠などの乾
燥地帯に自生する植物のうち、乾燥に耐えうるよう葉、茎、根などが肥厚して、そこに水分や養分を蓄
えた多肉質の植物を指す場合で、カランコエやアロエを見て「これもサボテンですか」とか「サボテン
の仲間ですか」という使われ方をします。もう1つは、それらの植物の中で、植物学上でいうサボテン
科の植物のみを指していう場合で、サボテン園芸での世界では、この狭義のとらえ方が一般的です。
[NHK出版発行「NHK趣味の園芸 新園芸相談⑩サボテン&多肉植物」より]