(上)「義経の忠臣、佐藤継信・忠信兄弟、基治の菩提寺 医王寺」と書かれていました。
2011年9月25日(日)、財団法人・奥州市文化振興財団奥州市埋蔵文化財調査センター主催のバスツアー「奥州合戦の地を訪ねて」が実施されたので、妻と共に参加しました。(募集人員40名。)
バスツアーの最後の見学地である医王寺(福島市飯坂町平野字寺前45)には、14:45時頃に着く予定でしたが、阿津賀志山防塁(福島県伊達郡国見町大字藤田)の見学が予定より長引き、15:10時頃に到着しました。道が狭くて、大型バスは医王寺のすぐ傍にある第一駐車場に置けないので、200mほど離れた第2駐車場に駐車。この駐車場のすぐそばにシュウメイギク(秋明菊)が、花を沢山咲かせていました。
(上)医王寺の山門前で「参拝券」を買うのを待つバスツアーの同行者たち。(下)内部から見た山門。左側に生えている大木は福島市天然記念物のシラカシ。
(上)内門。この門を入った所に(下)の「記」がありました。入場の際にいただいたパンフレットにも同じ文章が書かれていました。
医王寺縁起:当寺は山号を瑠璃光山といい、平安時代天長3年(826)に開基されました。弘法大師御作の薬師如来をおまつりし、霊験あらたかで数多くの人々の信仰を集め鯖野の薬師と呼ばれ親しまれております。また佐藤家の遠祖、一族の菩提寺でもあります。
当地方を信夫といい治承の昔(1177)、信夫の庄司あるいは、湯の庄司といわれた佐藤基治公が当地の大鳥城を居城とし、奥州南部の広域を治めていました。信仰心が篤い基治公は菩提寺としての当寺を隆盛に導きました。
その頃、平泉の鎮守府将軍藤原秀衡公のもとにあった源義経公が源平合戦への旗揚げをした折、その子継信公・忠信公の2人を遣わしました。兄弟は義経公の忠義な家臣として目覚ましい活躍をしましたが、兄継信公は四国屋島の合戦で義経公を射ようとする能登守教経の矢を盾となって受け主君を助け、帰らぬ人となりました。
一方、時を経て、平家追討の後、頼朝公と不和となり追われる身となった義経公と一行が京都堀川の館で追手に遭い苦境に陥った時弟忠信公は、主従を脱出させるため、義経公を装って応戦し、これまた身代わりとなって討ち死にしました。その後弁慶とともに奥州に入った義経公一行は平泉に向かう途中当寺に参籠し遺髪を埋めて2人の追悼の法要を営みました。
また兄弟の奥方たちは老母、乙和御前の悲嘆を察し、気丈にも自身の悲しみをこらえて甲冑を身に着けて兄弟の凱旋の勇姿を装い姑の心を癒やしたという故事は、孝心の鏡として今に伝えられています。
時は移り変わっても、兄弟の忠誠とその奥方たちの孝心は人々の心を打ち、松尾芭蕉や松平定信等の文人墨客をはじめ多くの人々が当寺を訪れ香華を手向けております。
(上)この杉並木の道の先にある「奥の院」の薬師堂の傍らに佐藤一族(佐藤基治、継信、忠信等)の墓が立ち並んでいます。
(上)本堂の裏側の檀家の墓地との間に、3年ほど前に行った時にはなかった義経と継信・忠信兄弟の石像が建っていました。
(上)真ん中が義経公、左側のしゃがんでいるのが忠信公、右側の立っているのが継信公。
(上)当然のことながら檀家の墓地もありました。
シュウメイギク(秋明菊) キンポウゲ科 アネモネ(イチリンソウ)属 Anemone hupehensis var.japonica
ヒマラヤ地方、マレー半島、中国、台湾が原産の耐寒性多年草。日本には古い時代に中国から入ってきたと考えられており、西日本では野生化したものも見られる。庭などによく植えられ、また野生状態になっているものも多い。京都の貴船山に多かったので、キブネギク(貴船菊)の名もある。
高さは50~80㎝。根もとの葉は長い柄のある3出複葉で、茎につく葉にはほとんど柄がない。9~10月、上部で枝分かれした細い茎の先に直径5~7㎝のキク(菊)のような花を一輪咲かせる。原種は紅紫色の八重咲きだが、園芸品種は白色の一重咲きや八重咲きもある。
多くの品種があり、一重のほか、半八重や八重咲きのものもある。また、大輪や小輪、高性や矮性などバラエティーに富んでいる。紅紫色や白色の花弁のように見えるのは萼片で、半八重や八重咲きのものは20~30個ある。萼片が5~6枚の白い一重咲きのものもよく栽培されている。用途:鉢植え、庭植え、切り花。
栽培管理:やや湿った半日陰地に植え、夏の乾燥期には庭植えも十分に水やりする。鉢植えは日なたに置き、夏は風通しの良い半日陰に移す。乾燥させないようにたっぷり水やりする。花つきが悪くなったら株分けをして植え替える。
[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑3・秋の花」&西東社発行「知りたい花の名前がわかる花の事典」&同「色・季節でひける・花の事典820種」(共に金田初代・文、金田洋一郎・写真)より]
http://futarinoyakata.web.infoseek.co.jp/gardening-syuumeigiku.html [シュウメイギク]