WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

「庵治」探訪 「ホピ村」

2006-05-21 | 光と風と旅
…というタイトル?の建物がいきなり目に入りました。
なんじゃこりゃ~~!?!?
ジモティしか訪れない密やかな場所にこんなモノができたのか!
ふつーだったらそんなカンジで横目で見ながら通り過ぎるのよ、こーいう場合。
でも、なんだか違う、惹かれる、吸い寄せられるように車を停めてしまった。
これが「出会い」というものです。

車を降りたとたん、携帯電話でお話中のご婦人ににこにこ顔で会釈されました。
どなたかと間違えていらっしゃる様子。でも、間違いでもなんでもいいわ、いい人だ~~(#^_^#)私もにこにこ顔でお辞儀をして、「ホピ村」に踏み込んでいきました。
心やすらぐほのかな竹炭の匂い。
グランドピアノがある明るい喫茶室。
BGMはピアノにアレンジされた童謡。
ショップには竹炭、竹炭のオブジェやアクセサリー。
瀬戸内海を見渡せるテラス。
竹炭の窯や、展示室なども見学できます。
  
TAKAMIをよくご存じの方は、山道をドライヴ中に、できたての新酒をふるまっている造り酒屋を発見したときのTAKAMIの驚きと喜びを想像して下さればわかりやすいかも(^_^;)

ここのオーナーは若林一色さんという建築家の方で、竹炭を焼き、オブジェを作りながら、ここで暮らしていらっしゃるようです。
そして、さっきのニコニコ顔のご婦人が、オーナー夫人、その他スタッフも、とってもオープンで、いい人で、なんか仲間だぞ…って、こーゆうTAKAMIの嗅覚?はハズすことはまずありません(自慢)。

竹炭を作る窯の脇にあるテラスでビールとハーブティーをいただきました。
(TAKAMIがビールで、ドライバーさんがハーブティーね)
静かな瀬戸内海を見渡しながら。ちょっと風が強かったけど、このなんともいえない心地よさは、潮風だけじゃなくて、きっと窯から漂う竹炭効果なんだろうな。



のんびりいつまでもいたかったけど、その後の予定もあり、後ろ髪をひかれるように「ホピ村」を後にしました。後でゆっくりHPを訪問して(こちらです←click!)、オーナーご夫妻の「生き方」に共感しました。…っていうか、HPで、文章で読むまでもなく、あの空間をつくって暮らしていらっしゃる。そこで発信されているものが、私のアンテナにはその場ですぅっと伝わってくるのです。

人生とは、仕事もプライベートも、子育ても介護も、切り離せるものではなく、全部がひとまとまり。「作り手」として、自分を表現するということは、自分の人生すべてを表現するということだと思います。大袈裟かもしれないけれど、私はその場所を選んだ結果、郷里に帰ってきました。
なんだか素晴しいお手本?をいただいたような気分。

もちろん早速「ホピ村」にメールを出しました。
またどうぞいらっしゃいというお返事をいただき、この週末、早速Takを連れて行ってこようと思います。カフェでのミニコンサートでオーナー自ら歌を歌われるとか… 既に一緒にハモって歌う私を心に描いています(^_^;)
そして、きっとこれからも、「ホピ村」とのおつき合いはずーーっと続いていくことでしょう。

嬉しいし楽しいし、とっても大切な出会いだと思います。

ちょっと、センチメンタル・ジャーニー的「庵治探訪」は、このような意外な展開となって、ほんとにほんとに、TAKAMIの人生の歴史に残る1日となったのでした。
Comments (9)
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「庵治」探訪 少女タカミを訪ねて

2006-05-21 | 光と風と旅
GWに瀬戸の島々を巡って、心の故郷を再認識したので、20年以上ぶりで、「庵治」を訪れてみることにしました。
近くて遠いところ、「庵治」。いやもう、私にとっては、この響きだけでも特別なのです。

「丸山峠」を越えて坂を降りたあたりに、新しい家族で住んだメゾネットがあるはず…
でも、そこは、埋め立てられて、新しい道路にきれいな町役場(今では高松市役所支所)ができていてすっかり様変わりしていました。
それでも、確か、このあたりのはず…と記憶をたどって行ってみると、あった…これかも、、、 30年以上前の、軽量鉄骨のメゾネット。2Fのベランダの壁が崩れ落ちている。なんだかもの悲しい。
すぐ傍には、きれいではなかったけれど、小さな浜辺があったのですが、そこも埋め立てられて、景色はすっかり変わってしまっていました。

それから、さらに先へ。こんどは、祖母と住んでいた「小屋」の跡地へ。
狭い路地へと車を進めていきます。路地といっても、このあたりが昔は目抜き通りだったところ。
取り残されたように、何も変っていない路地。
駄菓子屋や雑貨屋だった建物は、錆びたシャッターが閉まって、人通りもなく、時間が止まっているようです。
私の住んでいた場所はどうなっているだろう…
だんだん動悸がしてきました。
鮮魚料理の旅館の調理場も閉まっていました。

そして、これが小屋の跡です。

何も建ってない。(何も建てようもないほど狭いのです)「よかった…」 吸い寄せられるように踏み入って、暫し佇みました。
このあたりまで庭。ここが玄関、そしてここが私の部屋。ここがトイレで、ここが台所…
こんなに狭いところで、おばあちゃんが作ってくれた朝ごはんを食べて、バスに揺られて学校に通っていた少女タカミは自分とは別の人物のような気がして、なんだか愛おしさがこみあげてきました。不思議な感覚です。幻の我が子の足跡を辿っているような??
さらに、毎日バス停からの帰りに歩いた小さな漁港にも行ってみました。



日曜の真昼の漁港。あまりにも静かで、聞こえるのは、漁船のひたひたさざ波に揺れる音と、漁船をつなぐロープが軋む音。



その日捕れた魚を買いに来る近所の人たちで賑わっていた料亭旅館は、時を刻むのをやめてしまったかのようです。

さらに、バスの終点からその先。
夏休み、ひとりでよく自転車で行った海岸へ…

 

ここで、日がな一日石投げをして遊んだ少女タカミ。3段飛び、5段飛び…とウデを磨いていったのよ。

この海岸の端の洞窟に観音さまがありました。
「竹居観音」


亡くなった私の祖母は、願掛けに、ここへ歩いてお参りをしたとか。坂の上り下りがいくつもあって自転車でも相当キツイのに、若い頃から腰を病んでいた祖母は、きっと1日がかりだったことでしょう。洞窟の中は少し恐かったけれど、不思議な安堵間や、優しい空気を感じることができて、…好きでした。少女タカミの秘密の場所だった…

少女タカミは、自分だったのか、なんだかわからなくなってきました。

少女タカミは、自分の境遇を不幸だとも、寂しいとも、貧しいとも、不満だとも、全く感じたこともなく、すべて普通の日常と思って受け入れていた。不幸どころか、かなり楽しかったのです。ここで自分の世界を思いきり広げていった。そんな少女タカミを抱き締めて大泣きしたい自分はいったいなんなんだろう?? 「かわいそう」というのではないし。タカミの中に、息子Takを投影しているんだろうか???
(…暫し考える)
誰も知らない、親も友達も知らない「少女タカミ」の世界を、私だけが知っていて、私だけが抱き締めてあげられる…そんなカンジかなあ~~~

まっ、考えて整理する必要もなし、これはこのままで…
ってことで観音様を後にして、車に戻りました。
そこには、とっても素敵な出会いが待っていました♪♪
(つづく)
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