雪のやんだ日の夕暮れ ひとりでチェーンを巻いて
賑わうマーケットに向かって車を走らせた
いつもなら彼が手伝ってくれたけど今日からは
チェーンも買い物の大きな荷物も全部ひとりで
フロントガラスに雪の雫が流れ落ちて まるて泣いているよう
私の心もほんとは泣いてるのかな 何も感じない
アクセルを踏み込んだら エンジンのハミングに乗って
昨日までの私が 翼を広げ飛び去ってく
すれ違う車は無表情 夕闇はしらじらしく
いつまで走っても何もこみあげてはこない
凍りついた雪が溶けて
アスファルトを照らす 陽射しがあたたかくなったら
大声で泣くのかな…
二人で走った道を辿ってるはずなのに 思い出がみつからない
隣で歌いながら座ってた横顔が 思い出せない
アクセルを踏み込んだら ヘッドライトが帯のように
連なって忍び笑って 過去の彼方へ飛び去ってく
アクセルを踏み込んだら からっぽになった心に
夕闇が通り抜けて ひりひり心地よくて
昨日までの私が 翼を広げ 飛び去ってく