経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

景気は↘ 株価は↗ どうして?

2019-09-20 07:44:57 | 株価
◇ 実体経済との乖離が進む株価 = 世界経済はゆっくりしたスピードで悪化している。米中経済戦争の影響で輸出が縮小。生産の減退で、特に製造業の状態が悪い。その一方で非製造業が頑張っているから、全体の景気が急落することは免れている。しかし世界全体の景気が下降局面に入っていることは明らかだ。IMF(国際通貨基金)も最近の試算で、19年と20年の世界の成長率予測を下方修正した。

景気が下向けば、企業の業績が悪化することは当然だ。たとえば主要企業の4-6月期の決算をみると、アジア諸国の純利益は21%の減少。日本の上場企業も7.3%の減益となった。アメリカはまだ3.8%の増益を維持しているが、ここ数年の2ケタ増益からみると業績はかなり悪化している。先行きについても、悲観的な見方が次第に広がってきた。

企業の業績が下向けば、株価は下がるはずである。ところが最近の株価は、まるで好景気のさなかのように上昇している。たとえばダウ平均は、先週末まで8日間の連騰。史上最高値まであと140ドルにまで迫っている。日経平均も9日間の連騰。ほぼ2万2000円の水準を回復した。なぜだろう。

最大の要因は、想像を絶するほどの世界的なカネ余り。そして次の要因は、米中経済戦争やイギリスのEU離脱問題などが長く続いたことで、投資家が慣れてきたこと。こうした国際問題は必ずしも緊張の連続ではなく、時たま中休みを生じる。すると投資先をなくしていた過剰な資金が、どっと株式市場に戻ってくる。こういう循環が続いて、株価は上昇してきた。だが株価と実体経済の乖離は、次第に拡大しつつある。どこかで限界に達すると思うのだが・・・。

       ≪19日の日経平均 = 上げ +83.74円≫

       ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var r=Math.ceil((new Date()*1)*Math.random());var j=d.createElement("script");j.id=i;j.async=true;j.src="//w.zenback.jp/v1/?base_uri=http%3A//blog.goo.ne.jp/prince1933&nsid=145264987596674218%3A%3A145266740748618910&rand="+r;d.body.appendChild(j);}}(document,"zenback-widget-js");</script>