経済なんでも研究会

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金融政策は 誰のため?

2023-12-23 07:24:22 | 日銀
◇ 日銀はどこを向いてるんだ = 日銀は19日に開いた政策決定会合で「現行の超金融緩和政策を維持する」ことを決めた。植田総裁は記者会見で「もう少し賃金と物価の状況を見極めたい」と語ったが、そうすると緩和政策の修正は来春の春闘後ということになりそうだ。この決定を受けて円安が進み、株価は大幅に上昇した。だが日銀はいったい何を恐れて、金融政策の正常化に踏み出せないのだろうか。

仮に、日銀が「マイナス金利政策の修正」を決定したと想定してみよう。円相場は大きく上昇し、株価は大幅に下落したに違いない。それがきっかけで、景気が下降したら大変だ。それより円安で企業の利益を増やし、それが賃上げに回ることを期待した方がいい。これが日銀の考え方なのだろう。要するに、日銀の顔はいま大企業に向いている。

だが円安は輸入物価を上昇させる。エネルギー・食料品・原材料が高騰、価格転嫁が出来ない中小企業や家計を苦しめていることは周知のとおり。これに対して、政府が電気・ガス・ガソリンに補助金を支出するという奇妙な状況を産み出した。日銀が金融政策の正常化に踏み切り、異常な円安が是正されれば、物価の上昇をかなり抑制できるに違いない。

さらに金利がプラスになれば、家計には膨大な利子所得が発生する。たとえば94年の利子所得は26兆円もあった。それが21年は6兆円に減少している。もし94年並みの金利水準になれば、年間20兆円もの利子所得が家計に流入するわけだ。日銀が家計の方に顔を向ければ、国民の暮らしはぐっと楽になる。円高で物価が抑制され、家計の利子所得が拡大すれば、実質所得も確実にプラスになるだろう。

        ≪22日の日経平均 = 上げ +28.58円≫

        【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】     

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