経済なんでも研究会

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今週のポイント

2022-07-10 07:18:14 | 株価
◇ NY市場は「いつか来た道」 = ダウ平均は先週241ドルの値上がり。FRBによる利上げは7月も0.75%という予想が固まるなかで、長期金利が下落したこともあって株価は上昇した。また失業保険の申請件数が増加したり、景況感指数が下がったりしたが、これは買い材料に。「景気が悪くなればFRBの引き締めテンポが遅くなる」という、いつものやや倒錯した論理が顔を出したようだ。

日経平均は先週582円の値上がり。ニューヨークの上昇にも引きずられたが、前週の下げに対する反発の面が強い。円相場が横ばいで落ち着いたことも、市場を安心させた。週末には安倍元首相が凶弾に倒れる事件が発生。株価は下落したが、終り値では小幅高となった。政局に対する影響を心配したというより、事件の意外性に驚いた結果だと専門家は分析している。

ニューヨーク市場の「悪材料は買い」という論理は、まだ少し続くかもしれない。しかし、こういう奇妙な理屈がいつまでも続くわけはない。結局は物価高と金融引き締めで、景気がどの程度まで悪化するか。企業の業績に、どんな変化をもたらすか。そこに帰着するだろう。その意味で、株価の上値はいぜんとして重苦しい。

今週は11日に、5月の機械受注。12日に、6月の企業物価。15日に、5月の第3次産業活動指数。アメリカでは13日に、6月の消費者物価。14日に、6月の生産者物価。15日に、6月の小売り売上高、工業生産、7月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が13日に、6月の貿易統計。15日に、4-6月期のGDP速報、6月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

        ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ


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