経済なんでも研究会

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地獄 >極楽 : 10日連休の功罪

2019-03-02 08:43:06 | 連休
◇ 最大の被害者は子どもたち = 4月27日から始まる10連休。政府はその悪影響をあまり考えることなく決めてしまったようだ。今週になって、あわてて対応策を発表。病院の受け入れ体制や家庭ごみの収拾日などを、周知徹底させるよう地方自治体に要請した。なかでも最大の問題は、幼稚園や保育所の運営だろう。政府は対応策のなかで、保育士を確保するために補助金を支給すると言っている。だが10日間だけカネを出して、資格のある保育士がどれだけ集まるのだろうか。

10日間も続けて休めるのは、国家公務員や大企業・製造業などの社員。これらの人たちが行楽に出かければ、小売りや宿泊・飲食業、運輸関係の従業員は、逆に休みがとれない。ところが小中学校、幼稚園は休みに。保育所も手いっぱいだ。サービス業に従事する親たちは、いったい子どもをどうしたらいいのだろう。

いま日本で働いている人は、およそ6600万人。このうち職場が10日連休となる人たちは、2000万人程度とみられている。あとの4600万人は、かえって忙しくなる。そこで商売繁盛と喜ぶ人もいるが、職場が休みになって給料が減ってしまう派遣やバイトの人も少なくない。そしてGDPは、結果として減少するという試算も出ている。

最大の被害者は、子どもたちかもしれない。親と旅行を楽しんだ子どもがいる一方で、放任される子どもも多いだろう。そこで連休を楽しんだ小学校・幼稚園の先生にお願い。連休が終わったあと、子どもたちに「楽しいことは何でしたか」と質問しないこと。もしかすると、一人で留守番させられた子どもがいるかもしれないから。

       ≪1日の日経平均 = 上げ +217.53円≫

       【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】   

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