◇ 原油の国際価格が急騰 = サウジアラビアの重要な石油関連施設が14日早暁、無人機に攻撃されて炎上した。東部のアブカイクとクライスにある2箇所の精製工場とみられ、損害は甚大。サウジ政府によると、日産570万バレルの生産停止に追い込まれたという。この量はサウジが生産する原油の約半分、世界全体の供給量の5%に当たる。ニューヨークやロンドンなどの国際市場では、たちまち原油価格が10%以上も急騰した。
隣国イエメンの反政府勢力フーシが、犯行声明を出した。しかしアメリカはいち早く、イランの犯行だと断じている。その根拠は、被害の状況からみて無人機は北東方向から侵入したと判断されること。またイエメンからだと1000キロ以上も飛行したことになり、正確に重要な施設を破壊することは難しいなど。しかし、とにかくイランがフーシ派を支援していることは間違いなく、無人機を供与していることも確かだとみられている。
サウジ政府によると、施設の修復には「数週間かかる」という。この間は世界的に原油の供給量が減るわけで、アメリカ政府は非常用に備蓄している原油の放出を決めた。最近の原油価格はOPEC(石油輸出国機構)の減産にもかかわらず、世界的な需要の減退とアメリカのシェール増産で、ずっと1バレル=60ドルを下回っていた。それが今回の事件で100ドルに向かうという見方も出始めている。
サウジアラビアの原油生産量は、世界全体の12.7%を占める。日本にとっては最大の原油輸入先で、全体の38%がサウジ産油だ。したがってサウジの生産量が長期にわたって回復しなかったり、国際価格が高騰すれば、日本への影響はきわめて大きい。景気にとっては大きなマイナス要因、円相場にも上昇圧力が働く。しかも今回の無人機による攻撃事件は、これから多方面に燃え広がる危険性を持っている。
(続きは明日)
≪17日の日経平均 = 上げ +13.03円≫
≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
隣国イエメンの反政府勢力フーシが、犯行声明を出した。しかしアメリカはいち早く、イランの犯行だと断じている。その根拠は、被害の状況からみて無人機は北東方向から侵入したと判断されること。またイエメンからだと1000キロ以上も飛行したことになり、正確に重要な施設を破壊することは難しいなど。しかし、とにかくイランがフーシ派を支援していることは間違いなく、無人機を供与していることも確かだとみられている。
サウジ政府によると、施設の修復には「数週間かかる」という。この間は世界的に原油の供給量が減るわけで、アメリカ政府は非常用に備蓄している原油の放出を決めた。最近の原油価格はOPEC(石油輸出国機構)の減産にもかかわらず、世界的な需要の減退とアメリカのシェール増産で、ずっと1バレル=60ドルを下回っていた。それが今回の事件で100ドルに向かうという見方も出始めている。
サウジアラビアの原油生産量は、世界全体の12.7%を占める。日本にとっては最大の原油輸入先で、全体の38%がサウジ産油だ。したがってサウジの生産量が長期にわたって回復しなかったり、国際価格が高騰すれば、日本への影響はきわめて大きい。景気にとっては大きなマイナス要因、円相場にも上昇圧力が働く。しかも今回の無人機による攻撃事件は、これから多方面に燃え広がる危険性を持っている。
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≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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