魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

ささやかな碑より (見渡す軍艦島)

2009年05月07日 | ちょっと怪しい
軍艦島へのアプローチ、その歴史、足跡として、
「炭鉱跡」「廃墟」「建築史」「資源社会の縮図」「過去と現在」
「旧住民のふるさと」・・・などなど、いろいろな見方もあるで
しょうが、今日はまた別の一面をご紹介しましょう。



ちょっと前にご紹介しました軍艦島資料館ですが、その近く、
南越町(なんごしまち)というところ。(旧野母崎町)

長崎方面より野母崎半島にある資料館(現スイセンの里)に向かい、3、400m手前の
左手(陸側)にあります。



その幹線道路沿いにこのささやかな碑を見つけるのはかなり難しい
かも知れません。


しかしこの碑にはちょっと重たい過去があります。



近寄ってみましょう。





ちょっと見にくいのですが、


「南越名海難者無縁仏之碑」と書いてあります。
(なんごしみょう かいなんしゃ むえんぼとけのひ)


強制連行で働かされていた朝鮮人、中国人労働者が、その過酷さから軍艦島を
逃走し、海を渡りはしたものの、ついに力尽き、この地の海岸に遺体と
なって打ち上げられました。

彼らは村役場によって「行旅病人」、「無縁仏」として葬られ、今でも
この碑の下に眠っています。(4遺体は確認されています)

何を見ながら、どんな希望を持ちながら力尽きたのでしょうか。



強制連行については、「軍艦島」が有名になるにしたがい、さらなる
調査でより明らかになっていくと思います。


こんな負の歴史をも含めての「軍艦島」であることを知ってい
ただきたいと思います。



このささやかな碑のある場所から海を見ます。
5km程度沖にかの島を見渡すことができます。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする