魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

有終の美を

2014年11月23日 | ワイン ~2019年
昨日の浦和レッズとガンバ大阪の一戦、すごかったですね。
レッズは勝てば優勝だったけど、試合もだけれど大声援がこれまたすごい。

V・ファーレン長崎もいつかはそんな大試合の舞台を踏めるでしょうか。
そして大サポーターが出来るかなあ。
なにも「大」ばかりが良いことってわけでもないけれどさ。

さて、本日はアウェーでJ2最終戦。今シーズンはうだうだばかりでした。
せめて最終戦で有終の美を飾ってもらいましょう。



悪い年だと思ったけれど、その経験があとから実はとても良い年だったと思う日が
来るかもしれません。そんなヴィンテージのワインもあります。

そこで今夜はこれ。






2012 ブルゴーニュ ピノ・ノワール(モンジャール・ミュニュレ)
  (仏、ブルゴーニュ地区、ピノ種、赤、2千円台後半)

開けたては大人しく、ちょっとくぐもって分かりにくいのですが、2杯目、3杯目と
ぐんぐん開いてきます。もちろんまだ早いです。

香りはチェリーやイチゴ、とてもきれい。さらに赤い花や花の蜜、春を思わせる
チャーミングさが漂います。そう、2012年のブルゴーニュは春のワインなのかも
しれません。

ほのかに革や土や肉系も隠れながら存在します。とてもよく熟して健全な果実の
香りです。


味わいは開けたてはちょっとはっきりしないのですが、時間が経つとぐんぐんと
迫ってきます。きれいに熟した健全な果実味が開いてとても美しくなります。
奥の方に節、出汁的旨味の要素もちゃんと隠れています。


酸はしっかりと乗り、でも文句のない酸でとてもきれいで必要分だけあり、タンニン
は細かくてフルーツに溶け込み上手くバランスしていると思います。

もう上のクラスは手が届きそうもないくらい高騰しているので、このあたりで十分
美味しいブルゴーニュのスタイルは堪能できるのではないでしょうか。

これを飲んで美味しくない方はブルゴーニュワインは飲まなくてもいいかと思います。
ブルゴーニュの美学がコンパクトではあるものの、ちゃんと表現されています。

私は「ドメーヌ・ミシェル・グロ」を一番の指標としておりますが、このドメーヌ・
モンジャール・ミュニュレもそう成り得ると思えたくらいです。

黙ってこの2012年ブルゴーニュを数本飲みましょう。
ブルゴーニュの何たるかを本のページをめくるように、時間の経過とともに教えて
くれることでしょう。

コメント
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