魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

のどかさを求めて

2014年11月25日 | マイナー探訪
本日はマイナー探訪ね。


たまにはこんな静かな港町を訪れてみたい。




西彼半島にある極めてマイナーと思われるとても小さな港。「小口港」


ここに来ると時間が止まる。

まず音らしい音がほとんどしない。住人もいるのだけれどとても静か。

海は凪いで水鏡のように空を湛えている。







誰も来ない、多分そんな話題になることもないであろう小さな港。

水面を覗くと鯛やフグが結構泳いでいる。

船を出さなくてもここで釣ればあがりそう。


すごいじゃないか。


世の中は解散だ、選挙だ、と言っている中で、ここは違う。
すべてが違う。時間も価値観も受け止める天候や情報や事象。

恐ろしく違う。極めて基本的な海の恵みで生きている、人々の営みがシンプルに
存在している。


でも、それがとても好きだ。


いつの間にか、世の中は複雑になって、いくつもの仕掛けやシステムのもとに
人を集めて、市場を作り、競争を生み、格差が出来、欲望の求めるままに、支配と従属が
生み出された。


もちろんそんなシステムの中でどの時点にいることが一番幸せか、などと答えを求める
つもりもさらさらないけれど、少なくとも原点はこうして垣間見ることが出来る。




小さな柿の木に実が生り、干し柿も吊るされている。そんな季節。


もちろんこの地にだっていろんな“ひずみ”はあるのだろう。
だけれど、「生きる」という感覚を、そして原点を実感できる港なのだ。


こうして記事として書く前に1度訪れていて、今回は2度目。
ますます、あまりに静かで、せわしい世の中との隔絶を感じる訪問だった。


コメント (2)
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