どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

ポエム328 『神様の昼寝』

2022-07-31 10:28:38 | ポエム

 林の中の拝殿画像 に対する画像結果.サイズ: 137 x 98。ソース: blog.goo.ne.jp  

 (ウェブ画像)より

 

林の中の吹き抜けの拝殿には

たまに見たことのない神様がいる

木漏れ日に覆われた夏の昼下がり

たまたま拝みに立ち寄ると

薄暗い拝殿の奥で横になっていた

 

通り抜ける風がよほど心地よくて

うとうとと眠り込んでしまったのか

ぼくも昼寝をしたかったが

神様の横では畏れ多いから

すごすごと引き下がったのだ

 

アブラ蝉の鳴き声がジージーと降り注ぐ

縁側で寝転ぶぼくの体にも降り注ぐ

あの小学三年生の夏休みは戻らない

神様にたった一つお願いできるとしたら

緑陰を渡る風と縁側の板の感触が欲しい

 

もう一度あの縁側で昼寝させてください

林の中の吹き抜けの拝殿のときのように

見知らぬ神様がふらっと現れてもいい

ぼくが眠っている間なら

傍で昼寝しても構いませんから

 

 

 

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4 コメント

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Unknown (いわどの山荘主人)
2022-08-01 08:50:12
わたしの畑の南側は雑木林になっております!
その緑陰の下で暑さを凌いでおります!
暑さの中での通り過ぎるいっぺんの風にホッと
します。一服の清涼剤です!
返信する
緑陰の下の風 (tadaox)
2022-08-01 09:33:44
(いわどの山荘主人)様、畑の南側は雑木林なんですか。
農作業の合間に体を休めていると、林を吹き抜けて来た風が胸元を撫でていく。
そんな光景が思い浮かびます。
いろいろの野菜たちも、もう収穫の最盛期は過ぎたのでしょうね。
返信する
夏休みの縁側 (はなねこ)
2022-08-01 11:59:51
小学三年生の夏休み
毎日イベントがあるわけでもなく
母や祖母はお昼寝タイムで 姉は さてどうしていたかしら
ともかく ひとり置いてけぼりをくったような気持ちでいた昼下がりのこと
ふいに思い出しました。
返信する
みんなでお昼寝 (tadaox)
2022-08-01 19:07:37
(はなねこ)さん、小学三年生の夏休みを思い出したんですね。
そうそう、親とかはみんなお昼寝してましたよね。
子どもたちは、遊びたい気持ちが先だから、なかなか寝ようとしなかったかも。
でも、みな寝てしまうと、置いてけぼりをくったような気分になりますよね。
その気持ち、思い出しました。
返信する

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