オオハンゴンソウ
(城跡ほっつき歩記)より
あたまが重いなあ
少し花粉を飛ばしちゃおうかな
だけど迷惑がられそうだなあ
ぼくを締め出そうとする人もいるからな
兄弟分のハンゴンソウはいいよなあ
若芽は食用になるとか
ものすごい薬効があるとか
けっこう評判がいいんだよな
ぼくのほうは特定外来生物に指定され
許可なく栽培も運搬もできないんだって
あたまに載せたタネだけじゃないんだよ
こっそり伸ばす地下茎も例外じゃないんだ
ハンゴンソウは反魂草と書くんだって
反魂とは死者を蘇らせるという意味で
あいつにはそれほどの薬効があるらしい
ほんとかなとは思うけど疑うのもカッコ悪いしな
仲間のことは別にして一体ぼくはどうなるの
国立公園をはじめとして追放を叫んでいる
引っこ抜いても焼いてもしぶとくて
根絶やしするのは難しいといいながら
あたまが重いなあ
悩めば悩むほど頭が傾いで花粉が飛ぶぞ
いやいや脅かしているわけじゃないんだ
種が飛ぶのは風のせい脚が伸びるのは土のせい
ぼくが悪いとすれば生命力が強すぎること
北米育ちの帰化植物ということもあって
服の色まで歓迎されないんだ
自然のままでは生きられないのが宿命ってことか
ボクの古い知り合いに「セイタカアワダチソウ」というのがいます。
昔は河原や野原などで「ススキさん」などを虐めたといわれたりして、ものすごく嫌われました。
でも今では少しだけ大人しくなって「ススキさん」やその仲間たちとも仲良く暮らしています。
ボクはまだあまり慣れていないので、時々ケンカをしてしまいます。
でもこれからは少しずつですが、周りのみんなのことをよく考えて迷惑がかからないようにしたいと思っていますのでよろしくお願いします。
(代筆)
かつての「セイタカアワダチソウ」がそうであったように、生き物の過度な増殖拡大には自然の摂理が働きその増殖が抑制される仕組みがあるようです。
ただし人間の場合には分かりません ^_^;
今回も、画像のご利用、ご紹介ありがとうございました。
「反魂」という言葉は日頃使ったことがありませんでしたので、たいへん新鮮に感じられました。
その反魂草に似た大反魂草が、いま苔類などの繁殖地を侵食し「特定外来生物」として駆除の対象となっていることも知りませんでした。
しかし、セイタカアワダチソウの例から見て、いずれ増殖は抑制されるのでしょう。
その間、人間が手助けすることは回復を早めるために必要なこととも思いました。
いろいろご教示頂き、理解が深まりました。