新じゃが
ちょっと涼しい日が続いた先週、あまり期待を持たずにジャガイモを掘ってみた。
いわゆる「試し掘り」という気分だったが、一株掘り起こしてみると白っぽい芋がごろごと出てきたのには驚かされた。
ジャガイモを植えたのだから、ジャガイモができて当たり前じゃないかと言われそうだが、ぼくが驚いたのにはわけがある。
実はこの芋、まともに植えたわけではないのだ。
普通にお店で買ったメイクイーンの皮を畑の片隅に投げて置いたら、芽が出て茎が伸びてきたのだ。
「おっ、身のほとんどない皮なのに・・・・」
訝しみながらも、皮の塊状態だったものを、シャベルで4等分してほかの場所にも植え替えてみた。
すると茎や枝がどんどん広がって、なんとそれぞれに薄紫色の花が咲いたのだ。
「ええ~っ?」
ぼくの乏しい知識では、種芋を縦半分に割って灰をまぶし、畝に適度の間隔をあけて植え付けるものなのだ。
それなのに、身を食べたかすの皮を無造作に投げ出したものから、ひょろひょろと茎が伸び地を這うように広がって花まで咲かせたのだ。
(まさか、皮だけじゃ実をつけるまでの栄養はないだろう)
花を咲かせるのがやっとで、あだ花で終わるのではないか、というのがぼくの予想だった。
それでも、試しに置いといてみよう。
枯れちゃうのか、消えちゃうのか、最後まで見届けてやろう。
皮を投げすてたのが、正規の植え付けの時期より少し早かったので、いつ掘ってみるかというのも見当がつかない。
ただ、ジャガイモの茎が枯れてきたので、そろそろいいんじゃないかと「試し掘り」に及んだわけである。
結果は写真の通り。
茎が枯れていたのは一部分だけで、芋の周りはまだ緑がしっかりしている。
もう少し後で掘ったほうがよかったのかもしれないが、それは結果論。
実がなっているなんてあまり考えていなかったので、ジャガイモの生命力にただただ驚いている。
(以上のような経過が、実った新じゃがの「出生の秘密」というわけである)
残り3か所のジャガイモは、10月初めごろまで時期をずらして掘ってみるつもりだ。
遅くなりすぎると、土の中で芽が出ちゃうらしいから、野菜はけっこう難しい。
農業をやっている人ならジャガイモの生態を知っていて、ぼくのように驚くことはないのかもしれない。
まあ、大騒ぎしているワイと思われるかもしれないが、恥を覚悟で報告する次第。
さて、この新じゃが、どう料理しようか。
小芋も混ざっているから、よく洗って皮ごと煮ころがしにするか。
それともみそ汁の具か。
ポテトサラダかカレーライスか。
ポテトチップスは無理だな・・・・。
向いているかいないか、頭を悩ませる種は尽きない。
(おわり)
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暑さの異常気象のせい・・でしょうか。
珍しい出来事です。
自分でも半信半疑でしたが、やはり珍しい出来事ですか。
事実このように育ってしまったものですから、どのように解釈したらいいのか。
異常気象か、あるいは畑の土が栄養豊富なのか、どちらにしても経験したことがないので、判断に迷っています。
残暑が厳しいですので、お気を付けください。
家庭菜園で、色々な野菜を試行錯誤で育ててみていますが、ジャガイモは今後植えない野菜リストに入っています・・・
わたしもいろいろの方に確かめたんですが、皮から実ができるとの話は聞きませんね。
ですが紛れもなく収穫できたし、一か所に積み重なって芽が出たものを、シャベルで切って4か所に分けたところ、そのすべてでご覧のようなジャガイモができたんです。
原因はわかりませんが、もしかしたら土壌が関係しているのかもしれません。
酸性とかアルカリ性とか、あるいは腐葉土が豊富にはいっているとか、何かが作用しているんだと思いますが・・・・。
更家さんのジャガイモ「今後植えないリスト」に入っちゃったのは残念ですが、再度試してみる気はありませんか。
まあ、ほかにも試したい野菜があるとのこと、やむをえませんが。
お知らせありがとうございました。