捩花〈ねじばな〉の好きな女性がいた
あの花は螺旋形に巻きながら小さな花をつける
どうして好きなのか聞いたことはないが
なんとなく似合っているように感じていた
その女性の小説集が大寒のさなかに送られてきた
送ってきたのはその女性が「気付」にしていた住所から
小説集とともにその女性が亡くなって
生前に発注していた小説集を代わりに送る挨拶状がついていた
ああ捩花そのものだ・・妙に納得できた
哀れとか不幸という感覚ではない
同人雑誌の選評の中で作品を取り上げられた人だ
「気付」の男性も挨拶状にそのことを書いていた
生きていくのは定型ではない
捩花のように互いにそっぽを向きながら
らせん状につながっている人生もある
それを「らしい」と思わせるのも一つの生き方だ
<参考=捩花の画像>
〈季節の花300〉より
捩花は、ピンク色で可愛い花ですね。
女性の方は、バラとかチューリップなどを好むような気がするのですが。
小説を書かれているんですね。
らせんの様な花に、人生など感じるところが多いのでしょうね。
おっしゃる通り、女性の方はバラやチューリップを好む方が多いかもしれません。
この女性はらせんの様な花に、人生など感じるところが多いのでしょうね。
人生は一様じゃないですね。