(桜花爛漫の井の頭池)
やっぱり来てよかった。
週明けの月曜日に井の頭公園に来てそう思った。
ウィークデイでもかなりの人出だから、土日はさぞやと想像するものの、水辺の桜は我関せずと悠々咲き誇っていた。
人の流れに乗って池をひと周りしようと決心した。
桜の木の間に対岸へ渡る橋が見える。
七井橋までは比較的スムーズに行けそうだ。
途中、井の頭池の浄化を訴える看板に見入る。
何年か前に池の水を掻い出して底を浚ったところ、自転車や家電の廃棄物まで出てきたとのことで呆れ返ったものだ。
公園の敷地内には、たくさんのゴミ箱や公衆トイレも設置されている。
花見の時期だけでなく、近辺の人たちもみんなで井の頭池を守ってもらいたいものである。
池を横断する七井橋が見えてきた。
かなりの人間が往来している。・・・・と、いうか立ち止まって桜を眺める人々で渋滞気味だ。
橋を渡って対岸へ行くのは何年ぶりだろうか。
ゆったり、のんびり。
何がなくても、穏やかな一日があれば幸せなのだ。
水面も光と戯れ、水鳥たちも安心しきって遊んでいる。
池の半分は、スワンボートや手漕ぎボートの遊船区域らしい。
橋の上から眺めていても、みんな楽しそう。
そう言えば、この池でボートに乗ったカップルは××する運命だなんて噂を聞いたことがあるが、果たして本当なのだろうか。
対岸に近づくと、白っぽい建物の前で人間が列を作っている。
人混みに関係なく、桜は悠然と水面へ向けて枝先を伸ばしている。
なんだか桜木の方が、人間より上を行っているようで可笑しい。
そうか、あの行列はボートに乗る順番待ちをしているお客さんだったのか。
桜の古木に養生の布を巻いているのが痛々しい。
ひっきりなしに人が根元を踏んでいくのだから、やむを得ないか。
たまたま体の大きい外人さんたちが通り過ぎたので、桜が余計に悲鳴を上げたようで思わずニヤリとした。
ボート乗り場の奥には、このようなお店が・・・・。
ペパカフェ・フォレストというタイ料理のレストランらしい。
いつも通過するだけの小父さんでは、張り合いがないだろう。
いよいよ遊船区域もどん詰まりまで来た。
池の周囲をほぼ半周りした。
このまま端っこを回って元の方向へ。
思いのほか疲れを感じるのは、日頃の運動不足のせいかもしれない。
最後に、この日最も美しいと感じたサクラの花を載せて井の頭池の散策を終わることにする。
(3月30日井の頭公園にて)
平成27年4月1日、エイプリルフールの日に。
(この画像はホンモノです)
(おわり)
a href="http://novel.blogmura.com/novel_short/"
<短編小説ブログ・ランキング用バナー>が復活しました。
孫たちが近くに住んでいるのに・・・
写真で見る限りずいぶん広そうですね。
そう言えば日比谷公園にも行ったことが無い。
有楽町へは良く行くのに。
水辺の桜とても素晴らしいです
ホント来てよかったですね♪
この光景を目にすると
誰もがそう思うのではないでしょうか?
夜はライトアップをされるとか
これほど日本人を魅了する花はないでしょうね
それにしても
やはり東京は人が多いですね
みんな楽しそうです
でも東京が満開で
大分が3分咲きと言うのも変ですね
これって
エィプリルフールじゃないですよね(^O^)
ご訪問ありがとうございます。
僕もそうですが、同じ都内に住んでいても、かえって行かないところが多いですよね。
井の頭池は、けっこう広いです。
おかげで運動になりました。
機会がありましたら、ぜひお出でください。
それなのに東京はすでに満開。
ここ何年かの傾向とはいえ、変ですよね。
人工的な生活が生み出す排気のせいではないでしょうか。
花も野鳥も自然なのが一番。
「宴会は夜10時まで」なんて、人間様は特別ルール。
ライトアップは見てみたいですけど・・・・。
昔ながらの露店も出て結構土手の桜は好きなんです。
井の頭公園はすぐ傍に中学生時代からの友人(画家)が住んでいることもあって、一時期よく彼と奥さんや漫画家たち数人で花見をしました。帰りには吉祥寺駅付近の飲み屋で近況を語り合うのも高齢で楽しみだったのですが、2008年に彼が亡くなってからは井の頭公園の花見から遠のいています。
相変わらず美しい水辺の桜の写真を拝見して、あのころのいろいろを懐かしく思い出しました。
桜は不思議な花です。
目が覚めるように美しいのに、ふっとこの世からいなくなった人を想いおこさせるスイッチの役目を果たすような瞬間もあったりして。
いい写真を見せてもらいました。
あの時も露店が出ていて、懐かしい思い出になっていますが、今年は柳瀬川河畔だったんですね。
一方、井の頭公園の花見は(知恵熱おやじ)さんにとって思い出の場所だったのですか。
吉祥寺は若者だけの街でなく、隠れ家的な店も残っていると聞きました。
それにしても桜はその美しさゆえに、人間のこの世からの退出を思い起こさせる不思議な花だと思います。
素敵なコメントを、ありがとうございました。
駅前のスーパーで缶酎ハイとつまみを調達し、川辺に腰を下ろし桜を横目に持ってきた読みかけの小説を楽しみます。
今年は夕方まで好きな田口ランデイの小説を読んで、帰りに二つ先の駅まで行きシネコンで観たいと思っていた映画『アメリカンスナイパー』を見て帰宅しました。
映画はいまいちでしたが、良い1日だったナアー。
大勢でワイワイやるのもいいですが、ひとり缶酎ハイとツマミを持って柳瀬川の川辺に行き、田口ランデイの小説を読むなんて一番の贅沢じゃないですか。
『アメリカンスナイパー』はちょっと観てみたいと思っていましたが、どうしようかな?
他にもやること多いからなあ。