
ロンドンから西へ2時間あまり列車に乗ると、「お風呂」という名の街バースがあります。ここは、はるか昔ローマ帝国が作った植民地だったのです。ローマ人はお風呂が好きでした。ローマにはカラカラ浴場というすごく大きなスパ施設の遺跡が残っています。人々はそこで円盤投げやら砲丸投げといったスポーツで汗を流してから大浴場に入りました。熱い湯、ぬるい湯、水風呂と揃っており、さらにはサウナもあって、オリーブオイルを体に塗って垢すりまでやっていたんです。そんな贅沢を知っている連中が、何ヶ月もかけて寒い北の島国にやってきたら、そりゃあ「暖かくて広い風呂に入りたいなあ」と思うはずです。私も英国滞在中はそう思いました。英国人はたっぷりの湯船に浸かる習慣がありませんのでw(゜゜)w それでローマ人は、こんな立派なスパ施設を作ったのです。

ブリテン島には火山はないし、温泉は出ません。だから沸かし湯だったのでしょう。現在の日本の厳しい基準では、「鉱泉の沸かし湯」と表示しないと怒られてしまうでしょうね。
ここはローマ人が去ってから、何百年も土砂に埋もれていたそうです。それを掘り起こして、現在は博物館になっているのです。お湯を触ってみたら暖かかったので、旅行者のために沸かしていたのでしょうか。
土産物に、古代ローマ帝国時代のコインを売っていました。ちょっと高かったけど、手に入れてしまいました。2200年前に地中海からやってきた連中が、この銀貨で何を買ったりしたのでしょうねえ^^ ブリテン島ではワインはできないので、大陸から持ってきたとすると、大変な貴重品だったはず。この銀貨で一本買えたかな。
この街にはなかなか良い古本屋が数件あります。立派な保養地には、教養程度の高い人が多く、質の高い本が出回るというわけです。この通りには古本屋が並んでおり、お宝発掘を楽しみました^^
まるでフィレンツェのポンテ・ヴェッキオみたいな橋がありました。
運河のほとりでは、人々がのんびりと過ごしています。文字通り、街全体が露天風呂に浸かったような雰囲気です(^益^)b