ホテルの窓からの富士山。沼津港よりやや東なので、富士山は下半分が手前の
山に隠れてしまいます。
なんか変なもんを連想しそうで、美しくなーい。
昼間にたっぷり新鮮な刺身を食ったので、居酒屋はやめておく。バーをはしごする
予定なので、アルコールなしの夕食だ。駅の近くに古典的なラーメン屋を発見。
ワンタンメン。どんぶりもそうだが、味もむかし懐かしい。
というわけで、一軒目はこちらの「梅邑」。
バーはこうやってひっそりと奥まっていないとね^^
バーテンダーは超ベテランで、85歳になるとかおっしゃっていました。
音楽も渋い選曲のレコードをかけており、すべてがタイムスリップしたような
レジェンド感であふれています。
カウンターに座ると、左には近所の会社で働くおしゃべりな常連、右には寡黙な
初老の常連。とてもカメラを出して撮影できる雰囲気ではありません^^;
一杯目は果物のカクテルをお願いしました。いまの時期、静岡ならばみかんか
苺かな、と思いきや、ライムを勧められました。なかなかの一品。
老バーテンダーと少し話をすると、なんと東京下町、向島で育ったそうです。
俺の高校は向島だあ~。「もうだいぶ昔のこと」とおっしゃっておりましたが、
竹鶴を飲みながら下町の話をしたのでした。
二軒目は「フランク」。ここのバーテンダーも80代だな。奥様(?)と若い青年の
バーテンダーもおりました。
こちらはブラッドオレンジのカクテル。イタリアを思い出す。こちらの地方では
この赤い品種も少しばかり作っているそうです。
店は先ほどの梅邑に比べて明るくて賑やか。順番が逆のほうがよかったな…。
2杯目は「是非おすすめフランク・ハイボール」を注文。何か特別なのかな?と
ウィスキーはストレートが基本の俺なのだが、せっかくなので注文してみる。
「フランク・ハイボールをください」と言うと、「はい、ハイボールですね」
というお返事。 ん? 違いがわかりませんでした。。。
しばらくすると、お隣に老夫婦が座りました。44回目の結婚記念日だそうです。
その日は生後4日、生まれたばかりの4人目の孫を見てきたそうです。実に
嬉しそう。
その旦那さん、この「アスケイグ」が大のお気に入りの様子。スコットランドの
西のはずれ、アイラ島のウィスキーです。レアもので、「これが最高!」と
大絶賛。
そうまで言われりゃ俺も飲むしかない。俺の好きなスモーキーさはほとんどなく、
次に好きなキャラメルや蜂蜜のような熟成感もほとんどない。老バーテンダーは
「クレゾールみたいな」とおっしゃってましたが、まさにそのような薬品臭。
はっはっは。それだけ聞くと大はずれみたいに思えるでしょうが、これはこれで
たまーに飲むには悪くない。ダンディズムを気取るときにはいいかぁ?
隣の旦那さん、結婚記念日だからといってこれが飲みたくて来たのでしょうが、
俺のほうを向いてこのウィスキーの賛辞ばかりやり過ぎ。奥さんはウィスキーに
関心がないようで、つまらなそう。あっちを向いて孫の話でもしなきゃあ。