さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

気仙沼の天気は大荒れで

2018年04月04日 | 東北シリーズ



時刻はまだ午前中。気仙沼のレジェンド的存在の喫茶店、ヴァンガードにいるのです。

この日は、気仙沼郊外にある「リアス・アーク美術館」に行こうと思っていたのだ。
東日本大震災の記録、そして当地の歴史・民俗資料を展示してるという話で、まあ俺が
関心を持つ内容だ。

しかしとにかくバスが不便!公共交通機関を使うということを想定してないだろ!
少ないバスの時刻を調べ、どしゃぶりのなかを30分歩いて市役所前のバス停へ行った。

バス停に出ている時刻表を見たら、あと2時間ない!? なんでだ???
バス会社がHPで出してある時刻が変更になって、それを更新してなかったってか?

唖然、呆然、愕然ときたもんだ!!!


しかたなく、喫茶店に戻ってきたわけだ。膝から下がぐっしょり。靴は中までびしょびしょ。



ここは地元住民憩いの場。おじーさんたちが朝からやってきて、カウンターにずらりと
座って和気あいあい♪



コーヒーが丁寧にサイフォンで煎れるのに260円。素晴らしい店だ。



美術館に行けなくなった怒りもようやくおさまってくる。地元の新聞を読むと、全国の
ローカル新聞に共通の「破産」、「高齢化」といった言葉が目に入る。



まだ午前中だってのに、天気は大荒れだからホテルに帰るしかない。

傘がおちょこどころか、チューリップみたいになって、その中に頭をつっこんだように
するしかないが、前どころか下も見えんぞ。結局骨は折れ、捨てるしかなくなった。
上着から全部ぐっしょりだ。

「港町ブルース」の碑がどうなったか気になったが、見渡す限りない。じっくり探す
余裕もない。昼飯のために、コンビニでおにぎり2個を買う。

びしょびしょだから、ホテルに帰るのも恥ずかしい。部屋は掃除中だったが、もう待って
られないので途中で切り上げてもらい、ズボンやらなにやらの洗濯だ。。。



3時ごろになって、急に天気が回復してきた。いまさらおせーよ。。。



明日は大船渡に移動だ。美術館に行っている時間はない(そんなに遠くないんだけど、
とにかくバスがねーから)。というわけで、目の前を通過する双頭の船に乗って、大島まで
行ってみようか。池澤夏樹の小説に出てくる「双頭の船」は、これがモデルなんじゃないか
と私は思っているのです。



連日連夜飲み続けているので、この日はついに飲み屋に行くのはよしとくことに。
何せ仮設商店街がなくなったもんで、ぴんぽん以外にどこに飲みに行けばいいんだ?

この「かもめ食堂」は、ホテルのすぐ下。だいぶ人気店のようです。



混むのは観光客がやってくる昼間なのかしら。客はぜんぜんいませんでした。



というわけで、塩ラーメン。あ、ビールは酒に入りませんから。(^益^)w



この器、いいよね^^



特に何もしないで、まったり一日を過ごす、という日もあるのだけれど、この日は暴風雨の
なかを歩いたし、その苦労にもかかわらず美術館には行けなかったし、むなしい一日だった。


ところで、ヴァンガードのマスター、こんな顔だったっけな?と思っていたのですが、
なんとなんと、オーナーもマスターもお亡くなりになって、他の人が受け継いで再開した
とのニュースを読みました。それで営業時間が短くなっていたのかー。

ご冥福をお祈りいたします。ありがとうごさいました。ヴァンガードよ、永遠に。