さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

津波のあとの大槌町 11

2015年09月25日 | 東北シリーズ



宮古からバスを乗り換えて大槌に入ります。バス停は、動いていた頃の電車の駅の
付近にあるだろう。地図の右上の、赤点のあたりに復興商店街があるらしひ。
バスの時刻表を見ると、「大槌」の手前に「大槌橋」なるバス停がある。すると
復興商店街に近い橋がそれらしい。そこでバスの運ちゃんに、「大槌橋のバス停は、
橋を渡る前ですか、渡ったあとですか」と質問した。

「手前ですよ。そこを過ぎるとだいぶ進んで、役場のほうまで行っちゃうんですよ」と
返事がきました。町のなかに入ると、バス停の間隔は短くなるはずだが…?



これがバスを降りた大槌橋。向こうが町の中心部だ。バス停が橋の手前だろうが
渡った先であろうが、どうでもよいことであった。渡るのはすぐだ。



渡った先にあったのは、もと「町」であった。これが地図で細かく区画された
町の中心部かいっ!



ぐはー。何もない。あるのは更地と盛り土だけだ。。。



何もないところをしばらく歩くと、建物がひとつだけぽつんと遠くから見えました。
役場だけが、しっかりした土台なので残ったのです。



補修して残すとか?



町に津波が襲った瞬間です。すべてをなぎ倒してゆきました。



いくつかの鉄骨・鉄筋でできた建物だけがちらほら残り、あとは全滅。。。



凄まじい光景です。



これが津波後の役場。



あまりにも衝撃的なこの姿、記憶に残すためにこのままにしておこうか、という
議論もあったようです。


宮古から大槌へ向かう 10

2015年09月24日 | 東北シリーズ



この日は宮古から大槌を経て、釜石へ向かいました。海岸線を走るJR山田線が復旧
していないので、バスに乗って移動です。ここをはさむように三陸鉄道は北リアス線も
南リアス線も復旧して頑張って走っているというのに、JRはどうしたんだ?新幹線に
予算を費やしてしまっているのか?

南へ向かうバスを待っていたら、中学生か高校生のお嬢さんが、困った様子で私に
「市役所へ行くバスはどれでしょうか…」と尋ねてきた。「残念ながら私は旅行者
でして…」と言うしかなかった。イケメンすぎるオッサンに声をかけるのは勇気が
いったろうに。。。

しばらくしてこちらはバスに乗り込んだ。するとそのお嬢さん、まだバス停をぐるぐる
歩いている。不親切にもバス停には路線図や停留所一覧などがないのだ。市役所は
前日に自転車で行って写真を撮ったところだ。ポケットには、ホテルにあった「近所の
飲食店マップ」があった。

バスが出発するまで2分ある。私は飛び出して、お嬢さんに声をかけ、地図をみせて
「市役所はこの辺ですよ。歩いて15分くらいだから、歩いたほうがいいよ。この地図
あげるから」と言ったら、ニッコリして「ありがとうございます!」と嬉しそうでした。

カワユイお嬢ちゃんに笑顔で言われて、おぢちゃんのほうが「ありがとう」なんだよ、
と思いつつ出発直前のバスに飛んで戻った。これを逃すと2時間とか遅れるのだw

バスが走り出すと、お嬢ちゃんが地図を見ながら歩き出しているのを追い越して
いった。あの地図には何か所か居酒屋の印がつけてあり、ご丁寧にも「月曜休み」とか
「17:30~」とか沢山書き込んであったのだ。「あのオヤジ、どんだけ居酒屋に
行ってんだ」とあきれたことでしょう。社会勉強にもなったかなー。



バスは山田線にそって走ります。この様子じゃあ、復旧はまだ遠いな…。しかし、
4年経ってこれで再開する気があるのか?



線路も雑草に埋もれてるよ。。。



駅もベニヤ板で閉鎖されたままだ。



踏切は、通せんぼの竹がはずされている。面白いのは、人や車を遮るものがなくなって
おり、逆に線路に入らないように、電車が走る線路の方に通せんぼがされていること。



仮設住宅が見えます。町から離れて大変だろうなあ。



トラックが見える道は、JRの線路だったところです。車の道路も、元のところを直した
部分と、新しく迂回路を作ったところとあちこちつぎはぎです。



ここは吉里吉里。井上ひさしの小説の舞台です。あの話ではあまり海岸線は出て
こないのですが、実は湾岸で大変な被害にあった土地なのです。


宮古の居酒屋2日目 9

2015年09月22日 | 東北シリーズ



さて宮古2日目の居酒屋はこちら。酒が揃っているという話であるが…。



お通しは山かけであった。注文したいような一品が出てきて嬉しい。ここのマグロは
旨いからなあ~。期待通りの美味しさ^^



酒がまた、順番に試してみたいやつが揃っておりました。近視なので、こうやって
撮影して手元の画像を拡大して見てみる。デジカメって便利だなw

選んだのは、「龍泉 岩泉 森と水の囁き」です。岩泉の洞窟を見てきた後なので、あの
地底湖から湧き出してくる冷たい清流を思い出しながら飲むと美味いだろう~(^益^)b



左の魚は「どんこのタタキ」。肝であえてあって絶品!酒にもぴったりだ。こんなうまい
ものを食べられる宮古市民はしあわせだよ!私が注文したら終わってしまったらしく、
ボードから消されていました。遠くからでも食べに訪ねていく価値あり、です^^



こちらは宮古産アナゴの天ぷら。こーれーもー声をあげたくなるほどの美味さだ。
ザクザクとかじると、香ばしく中のアナゴは柔らかい。思い出してもヒィイイー!!!

それにしてもこの店、女将さんが休むヒマもなく料理を作り続けている。魚をさばくのも
天ぷらを揚げるのもすべて女将さん。キビキビと一瞬も止まることがない。
一方オヤジのほうは、酒の注文を受けて出すくらいの役割らしい。つまりわりと
ヒマな時間があって、ぼうっと立っていたりする。ええのお^^



カウンターの向こうに、やはりありました津波の足あと。これなら溺れりゃしないけど、
やはり大変だったのでしょうねェ。。。


浄土ヶ浜を自転車で行くには 8

2015年09月21日 | 東北シリーズ



宮古の市役所を通過し、自転車で浄土ヶ浜のエリアに入ってきました。
少しばかり坂を登って、浜に出る駐車場に自転車を置き、歩いてゆくと…。



おお、さすが景勝地。「浄土」という名前もわかりますねェ。。。



「剣の山」とも呼ばれるらしいです。まるで日本庭園の中にいるよう。



ここが撮影スポットか?あまりにも「お決まり」という構図ですなあ。



少し山を登って、展望台からの眺めです。

さてとめておいた自転車に戻ったわけですが…。



上の画像は、マリンハウスのあたりからです。自転車で南から来たので、岬をぐるりと
回ろうと思いますよね?海岸沿いをスイスイいけると思っていたら…。こういう地図
では高度がわからない。帰り道、ぐんぐん山の上へ登ってゆくので自転車はヒーコラ。
しかたなく途中で自転車を降りて、フウフウ押してかなり高い山の上まで登っていった
のです。疲れたぜーw

登れば下る。急な坂を一気に走り降りた。風が気持ちいーい!

すると、途中からまた急に上り坂になったんだ! うげっ!!!

ひどい!嫌だ!また急な坂を押してゆくのは!

しかし後ろはいまものすごいスピードで走り降りてきた坂だ。あれを登るのはヤダ。
かといって、目の前はまたきつい上り坂。蟻地獄だよ。だまされた気分だよ!!!

結局息も荒く、大汗をかきながら自転車を延々押してゆくことになったのだった。。。
ひどい、ひどすぎるじゃないか。山の上まで登り切ると、海がはるか下に見える。
わかってたらこっちは回らなかったよ!

最後にまた急坂をものすごいスピードでかけおりた。息を切らしながらためた位置
エネルギーは、前に進むために使いたかったのに、その多くはむなしくブレーキの
熱放射に費やされてしまったのだった。。。

いーよ。こりゃあさぞかしビールがうまかろう!!! (=゜益゜):;*.’:;


宮古市役所からの眺め 7

2015年09月19日 | 東北シリーズ



午後になり、景勝地である浄土ヶ浜に行こうと思いました。しかしバスは1時間に
1本あるかないかの不便さ。歩くとかるく片道1時間はかかりそう。しかーし、
宿泊したホテルは無料で自転車を貸してくれるのでした!
シャバッといけるじゃなーいーかw 久しぶりに自転車を飛ばす^^

途中で通る宮古市役所に立ち寄りました。港に近い川沿いに立っているので、こんな
景色が楽しめます。ここにこようと思っていたのです。自転車を駐輪場に置いて、
エレベーターで一番上の階に行く。するとそこは議会のあるところでしたw
入っていいのかな、と職員などの視線を少しばかり気にしながらズンズン進んで
ベランダのあるほうへ。そこには「議長控室」なんて所がある前を通過。
怒られねーかな?「あなたは何ですか?!」と言われたら、「旅の風来坊で…」
なんて応えていいのかな?



さてさて、この景色、なんか既視感がありませんか?










それは・・・












これだーwwww



市の職員が、この場所からショッキングな動画を撮影したのですー。

      

こちらは建物の反対側。町のほうです。

      

左の方、白い船が川から堤防を越えてやってきて、歩道橋をくぐって左の方へ
国道を進んで行ったのです!