清志郎は原発に反対していました。「絶対安全」という言葉に「危ない」だの
「まかせておけない」と繰り返しており、福島の事故があったときには
「予言が的中した」と話題になったそうですが、私はそれも不覚にも知らなかった。
驚いたのは、原発反対の歌を歌っているところに満員の若者たちが熱狂している
光景でした。
サマータイムブルース
暑い夏がそこまで来てる
みんなが海へくり出していく
人気のない所で泳いだら
原子力発電所が建っていた
さっぱりわかんねえ、何のため?
狭い日本のサマータイム・ブルース
熱い炎が先っちょまで出てる
東海地震もそこまで来てる
だけどもまだまだ増えていく
原子力発電所が建っていく
さっぱりわかんねえ、誰のため?
狭い日本のサマータイム・ブルース
知らないうちに危ないものがどんどん建ってゆくこと、それは一般市民のおめでたい
無知からくるものであり、それが「何のため?」「誰のため?」と訴えて、一部の
人間が享受している利権構造、それを巧妙に進めてゆく政治組織なのではないか、
と示唆しているように思われます。
これは原発の利権にからんでいる大企業・東芝を怒らせ、系列の東芝EMIから発売
禁止をくらったようです。さらに原発を進める政府からの圧力もあったようで、
FM東京も放送禁止にしたらしく、それに対して清志郎はテレビの生放送でFM東京に
対する批判を歌って「事件」になりました。これもネットで探せば録画が見られ
ますよ。
FM東京~ 腐ったラジオ~
FM東京~ 最低のラジオ~
何でもかんでも放送禁止さぁ~
FM東京~ 汚ねえラジオ~
FM東京~ 政治家の手先~
なんでも勝手に放送禁止さぁ~
FM東京~ バカのラジオ~
FM東京~ こそこそすんじゃねえ!
オマンコ野郎 FM東京~
放送局からは、「原発」と「天皇」については「触れるな」と圧力がかかった
そうです。ひとりの歌手が、大企業や政府に敢然と立ち向かっています。
「オマンコ野郎」という放送禁止用語を使うところに痛快さと清々しさを感じ
ます。それは個人が大きな権力に立ち向かう勇気と強さを感じさせるからでは
ないでしょうか。
これも素晴らしい演奏と歌声を聴かないと、その魅力が全然伝わらないような。。。