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『官僚たちの夏』

2009-07-06 00:01:05 | Weblog

 城山三郎原作の『官僚たちの夏』がTBS日曜劇場でドラマ化され、初回拡大スペシャルを見ましたが、佐藤浩市を始めとして個性派俳優たちの熱気が伝わる、次回からも見応えのあるものになりそうな感じです。
 終戦後から高度成長に向かう日本の産業界を、夢と使命感を持ってサポートし方向付ける通産省の官僚たちの姿を描いていきます。第1話では戦勝国であり全てに圧倒的な豊かさを持つアメリカに対し、脆弱な中小企業の技術力で“国民車”を造り上げ、自動車王国アメリカへ売り込もうと奮闘します。
 自国の産業基盤が脆弱な時は、国家トータルの戦略やサポートが必須であり有効です。一方、現在では多くの企業が世界的な技術力と潤沢な資金、そして現場に密着した自前の情報を持ち、官僚からの規制や干渉を余り望まないこともあるでしょう。現代のような時代には、国家よりもグローバル企業の方が交渉力一つとっても優秀な場合もあるはずです。また最近は道州制や地方分権が議論され、「霞ヶ関」の弊害が日本の未来を危うくさせる存在としてコンセンサスを得つつあるようにも思います。
 こういった時期にドラマ『官僚たちの夏』は、官民トータルな集合力のエネルギーをもう一度考えさせるテーマを持っていると思います。

【追記】『官僚たちの夏』の録画がこちらの「COLLAGE BOARD」で視聴できます。