続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

煩悩。

2013-08-05 07:11:27 | 日常
 ロゴスドンの今回のお題(テーマ)は『煩悩』

 煩悩・・・百八つの煩悩を打ち払うために撞く除夜の鐘。
「生きる」ということは「煩悩と共に在ること」、そう言い切っても過言で無いかもしれない。現在過去未来、あらゆることを想定しながら自身の都合の良いように、あるいは不幸の連鎖を予想したり・・・あるかも知れないけれど、無いかもしれない不確定な想像に身をやつす馬鹿馬鹿しくも切なく胸をかき回す煩悩というものの正体は、まさしく自身の欲望に端を発している。


 物を考えない人間はいない。考えるから行動し、喜怒哀楽に見舞われるのである。

 高尚な煩悩というものはあるだろうか・・・否!
 低俗な煩悩はありきたりであって、人はそれを隠す。誰にも過ぎるであろう本能的な衝動、それを制御するまえの精神的格闘はまさに煩悩のなせる業である。

 打ち消しても打ち消しても消えることの無い煩悩。人は冷静に善悪を判断し、社会的規範の中で生きようとする。煩悩は煩悩のまま密やかに対処されるが、時を待たずに次々と頭脳を占拠するのが、悲しい性とも呼べる煩悩なのではないか。

 煩悩は万能である。
 為し得ないことを、可能に空想する。共に在る迷いがそれを制止する犬猫畜生には無い悩みの現象かもしれない。

 煩悩・・・人はそれを打ち払いながら、それでも秘かなる慰めとして、泡のごとく自然発生的に沸きいずる邪悪に遊んでいる。
 高徳への道は遠い。

『ポラーノの広場』49。

2013-08-05 07:01:02 | 宮沢賢治
「あなたはどこのお方だか知らないが、これからわしの仕事にいらないお世話をして貰ひたくないもんですな。」
「いや、わたしはね、山羊に遁げられてそれをたづねて来たらあの子どもさんが連れて来てゐたもんだからお礼を云ってゐたんです。」


☆法(真理)が致(まねく)死。
 慈(いつくしみ)を施し、和(争いをおさめる)正(正義)。
 太陽の曜(かがやき)、屯(あつまり)は雷(神なり)。
 詞(言葉)を聯/並べてつなぎ、磊(小さなことのこだわらない)で頼りにし、運/めぐらせている。

『城』1354。

2013-08-05 05:51:36 | カフカ覚書
Kは、近いうちにこのことで彼女をとっちめてやろうとおもった。しかし、いまはもう出かけなくてはならない時間がせまっていた。
「助手たちは、ここに残って、きみの引っ越しの手つだいをするんだ」
 しかし、助手たちは、おいそれとは承知しなかった。腹はふくれたし、気分は満点だし、すこし運動がしたかったのである。

 近い/nachstens→nachen/小舟。
 引っ越し/Ubersiedelung→Ubersteirung/乗り移る。
 承知する/einverstanden→Ahn verstanden/先祖、理解。
 腹はふくれたし/satt→satz/命題。
 気分は満点/frohlich→fraglich.不確かな、疑わしい。
 gern→Garn/罠。
 gemacht→macht/権力。

☆Kは、小舟を非難したいとおもった。しかしいまはもう消える(死)ぎりぎりの時であった。「助手たち(頭脳)は、ここに残って、乗り移るのを助けるんだ」しかし助手たち(頭脳)は、承知しなかった。命題、疑わしい罠は権力を動かす形で存在していた。