青春、恋・・・薬にしたくも縁遠くなった初老の身、けれど、耳をそばだてているといろいろな話が入ってきて《まだまだ》なのだろうか、と思うことがある。
Aさんの妹はすでに七十を越えているけれど、そこはかとない色気がある。美貌というよりセンスがよく上品でありながら色っぽい。二人の娘も嫁ぎ寡婦であれば、もちろん自由の身である。
Aさんは、Aさんの尊敬する某氏が彼女(妹)に魅かれたようだと、うすうす感ずいてはいたものの、旅行へ出かける仲だと知った時は内心驚愕。ただ「お姉さん、嫉妬しているのね」と暴言を吐かれたのには怒り心頭、情けなかったと言う。
まあ、それやこれやで・・・《いいでしょう》一回りも年下の妹であれば、親の気持ちで見守りましょうと、気持ちの整理をつけたらしい。
思いがけなく咲いた花、こちらは(へえー)と高みの見物(ちょっと羨ましいかも)。
最近Aさんに会ったら「妹にね、彼氏から手袋が届いたの、レースのね」と、フフフッと笑った。
「レースの手袋なんて、幾らのもんでもないわよ」と、彼女を慰めたが自身の嫉妬も雑じっていたかもしれない。
ずっと以前、Aさんはわたしに言った。
「知人の紹介の結婚でしょう・・・わたし、一度でいいから恋愛ってものしてみたかったの」
ほんとうにね、恋愛ってずっと向こうにあってドラマで眺めているだけだものね。同感だわ!
年を重ねてもまだまだ・・・他人の恋愛で気持ちを若くしている。
Aさんの妹はすでに七十を越えているけれど、そこはかとない色気がある。美貌というよりセンスがよく上品でありながら色っぽい。二人の娘も嫁ぎ寡婦であれば、もちろん自由の身である。
Aさんは、Aさんの尊敬する某氏が彼女(妹)に魅かれたようだと、うすうす感ずいてはいたものの、旅行へ出かける仲だと知った時は内心驚愕。ただ「お姉さん、嫉妬しているのね」と暴言を吐かれたのには怒り心頭、情けなかったと言う。
まあ、それやこれやで・・・《いいでしょう》一回りも年下の妹であれば、親の気持ちで見守りましょうと、気持ちの整理をつけたらしい。
思いがけなく咲いた花、こちらは(へえー)と高みの見物(ちょっと羨ましいかも)。
最近Aさんに会ったら「妹にね、彼氏から手袋が届いたの、レースのね」と、フフフッと笑った。
「レースの手袋なんて、幾らのもんでもないわよ」と、彼女を慰めたが自身の嫉妬も雑じっていたかもしれない。
ずっと以前、Aさんはわたしに言った。
「知人の紹介の結婚でしょう・・・わたし、一度でいいから恋愛ってものしてみたかったの」
ほんとうにね、恋愛ってずっと向こうにあってドラマで眺めているだけだものね。同感だわ!
年を重ねてもまだまだ・・・他人の恋愛で気持ちを若くしている。