続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈) 竹筏。

2021-01-14 07:20:58 | 飯島晴子

   竹筏の眇の方の眼に話す

 竹筏の船頭さんは眇(片目が不自由)だったが、人生を語るようなその見えない方の眼になぜか心が動かされた。

 竹筏はチク・バツと読んで、築、閥。
 眇の方はビョウ・ホウと読んで、苗、呆。
 眼に話すはゲン・ワと読んで、現、話。
☆築いた閥(家格)に苗(子孫)の呆(愚か者)が現れたという話がある。

 竹筏はチク・バツはと読んで、地区、跋。
 眇の方はビョウ・ホウと読んで、猫、放。
 眼に話すはガン・ワと読んで、丸、和。
☆地区を跋(歩き回る)猫を放(遠ざけて)、丸く和(争いを治めた)。


R.M『幕の宮殿』②

2021-01-14 06:52:44 | 美術ノート

『幕の宮殿』、幕が宮殿を所有する関係?意味が分離し本意が見えない。しかし、ここには数枚のパネルがあり、それぞれ馬の鈴(伝説、風評、口伝など)、天空(空)、森(存在)、そして漆黒(無)の闇が描かれている。それらは独立しているがパネルは直角四角形という通念を外した変形パネルであはつながらずる。四点を持つ変形四角形ということは、圧力をかけられた形かも知れない。
 歪んでいる、あるいは圧力下にある切れ切れの世界は連帯することなく孤立状態であり、明らかに不自然である。宮殿という領域(世界)では馬の鈴(人々の声)はもちろん、天をも地上の自然をも所有し、勢力下に支配しているという錯誤を抱いているのではないか。その中には漆黒の闇、見えない謀略が暗躍しうごめいている。

『幕の宮殿』とは、分解、破壊された蒙昧がまかり通る不条理な世界への皮肉ではないか。確かに存在するが、このように滑稽かつ狭小な世界であると。

 幕、覆いに閉ざされた時空の幻影である宮殿は究極、このようなものであると。


 写真は『マグリット』展・図録より