秋の気配が感じられるようになった公園や遊歩道、道路脇の花壇、個人お庭の生垣に見かけるようになったのが「コムラサキ」と同属の「ムラサキシキブ」であり、今、紫色の小さな実をたわわにつけ枝をしならせている。「ムラサキシキブ」はシソ科の落葉低木で日本各地の林などに自生している。果実が紫色で美しいことから観賞用に栽培された。紫色の実の清楚な美しさを平安美女の「紫式部」にたとえた。また、紫色の実をびっしりつけることから「紫重実」、「紫敷き実」と呼ばれていたが、次第に源氏物語の作者「紫式部」を連想させて「ムラサキシキブ」となった。(2209)



