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ストレステスト終わりあく抜け、米企業業績期待からNYダウ102ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2010-07-24 09:13:04 | 経済学
「ストレステスト(stress test)が、総じて見ればそれほどストレスを引き起こす(stressful)ことなく終わったことで、ひとまずは、好調な企業業績に目を向けることが出来る」として、23日のNYダウは、前日比102ドル、1.0%高、10,424ドルで取引を終了したと23日付けのWSJ紙は報じた。

NY外国為替市場でユーロが一時1ユーロ=1.28ドル台まで売られた。ストレステスト公表後、1ユーロ=1.290ドルまで戻した。NY原油(WTI)は小幅下げバレル79ドルで取引を終了した。金相場はユーロ反発を受けて小幅下げた。一方、グローバル企業の良好な決算を受けて、消費が伸びるとして、銅、すず、プラチナが値上がりした。

この日のNYダウの値上がりには、四半期配当20%引き上げ発表後、GE株が3.3%上げ、取引終了にかけて相場に弾みをつけた。ストレステストが終わりあく抜け感が出たことも相場を支えたと今朝のブルームバーグ(NHK/BS「おはよう世界」)が解説していた。

ストレステストとは欧州金融機関の健全性をEU委員会が審査する特別検査のことである。EU20国、91の金融機関の内、スペイン5、ドイツ1、ギリシャ1、計7行合計で35億ユーロ(ユーロ111円換算:3,885 億円)が資本不足と発表された。

今朝のWSJ紙は、米国のように一国での審査でなく、20ケ国がそれぞれの基準でEU金融監督委員会に資料を提出する。基準がバラバラで、透明性も少ないと指摘していた。24日の日経朝刊も「基準が甘い」と指摘し、読売朝刊は「手法に甘さ」と額面通り受け取れないとの見方で一致していた。

今朝のCNBCテレビを見ていると、ガイトナー米財務長官が、「欧州金融機関に対するEUのストレステスト実施は、significant effort(意味のある尽力)」と語ったとテレビ画面のテロップで流していた。あれこれ注文を付けない。アメリカは高く評価しましたよ、とのメッセージを送ったのであろう。

にわとりがコケコッコーと鳴く。動物の表示行動をdisplay(ディスプレイ)という、あれである。日本人は概してコケコッコーと鳴かない。まず様子を見る。周りの行動を確かめてから慎重に動く。石橋を叩いても、渡らないことさえある。アメリカ人の対極にあるのが日本人かもしれない。EUのストレステストにガイトナーはコケコッコーと鳴いた。

ヨーロッパ人は概して、日本人に似たところがある。交渉事でも小出し、小出しで進めるケースが多い。今回のストレステストへの対応にも、それが典型的に現れた。欧州経済はなお病気である。ガイトナーも欧州が一歩動いたことを評価したかったに違いない。(了)

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