ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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どこの国の、誰のための「円高介入」なのか教えて欲しい(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-12 10:40:54 | 経済学
「誰が円高を恐れるのか?」と題して、三菱東京UFJ銀行ストラテジスト、ナオミ・フィンク氏が、7日付けのWSJ紙日本版で、「円高の最大の影響は、輸出企業にない。国内で販売している日本企業や、伝統的に円高に無関心な官僚や政治家に強く表れている。」と書かれた記事を見つけた。

「97年から07年までの10年間で、日本の製造業者の海外生産比率は11.4%から19.1%へ拡大した。自動車を含む輸送機材の39.2%,情報・通信機器の28.1%は現在、海外で生産されている。その結果、今の日本は、海外への輸出自体でなく海外投資からの収入に多く依存している。」と指摘している。

「経済産業省(METI)の最近の調査では、海外工場への投資を一段と拡大すると答えた企業は61% に達する。一方、既存の工場を海外企業に置き換える企業は39% である。製造業の大半は、海外投資に現在使っていない資金を拠出する。必ずしも国内工場を閉鎖するわけではない。」と書いた。

「多くの日本の企業は、ドル建てのシエアは輸出で48.6% ,輸入で71.7%である。一方、円建てのシエアは、輸出で41%,輸入で23.6%である。ますます強くなる円で輸出代金を受け取り、ますます弱くなるドルで輸入品の代金を支払っている。」と指摘している。

結論としてナオミ・フィンク氏は、「長くないがしろにしてきた日本国内の財・サービスの在り方を徹底的に検証する好機だ。どうしたら国内の消費者の新たなニーズにうまく対応できるかについて、企業も官僚も政治家も真剣に取り組むべきだ。特に中小企業の立ち上げを困難にしている規制撤廃に政策当局は側面援助すべきだと提言している。

こういう話は、しかるべき企業であれば先刻ご承知の事実であろう。ところが、庶民レベルでは、新聞、テレビを通じての情報に頼らざるを得ない。円高は悪、円安が善と刷り込まれ易い。円高が進めば、日本企業が全てなくなるような危機感を煽る論調が多い。

11日付けWSJ紙は、中国銀行が10日金曜日に人民元の対ドルレートの基準価格を0.8%引き上げ1ドル=6.7625元と決めた。なぜ中国が突然、人民元の上限を引き上げたのか。人民元切り上げが所期の期待通り進んでいないことから米議会が動き始めた。それを牽制する狙いであると指摘していた。通貨問題は中国では政策の根幹である。

中国に限らず、為替政策は,国益に関わる重大事項である。日本ではバカのひとつ覚えのように円高介入である。どこの国の、誰のための円高介入なのか国民に教えて欲しい。(了)

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メキシ湾産エビは輸入品でないから安心?!:NW誌(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-11 07:36:52 | 経済学
「今日のおすすめはメキシコ湾のエビ」のタイトルで、直近のニューズウイーク(NW)日本版に同誌コラムニスト,ジュリア・リードさんの「原油流失事故で敬遠されるメキシコ湾の魚介類が、実はアメリカで最も安全かもしれない」という興味深い記事を見つけた。

なぜメキシコ湾のエビが安全なのか。①アメリカで消費されるエビの90%以上が、タイや中国、インド、エクアドルからの輸入である。②これらの産地では池で大量に養殖されるので、細菌や寄生虫がはびこり易い。③そのため抗生物質や殺菌剤が大量に使われているからだと、実に分かり易く解説している。

日本ではこの手の記事は、食品関係や漁業組合の機関誌などでは当り前のことなのかも知れない。しかし、見落としかもしれないが、日本の一般紙では、まずお目にかかったことがない。手許にデータがないので軽率に物は言えないが、エビ大好き国民の日本人は、アメリカ以上に海外からエビを大量に輸入しているのではないかと思うと正直安心できない。

アメリカで輸入時に検査されるエビのサンプルは、全体の2%に満たない。EUの基準では20~30%であるとジュリア・リードさんは書いていた。日本の検査システムはどうなっているのだろうか。寝た子を起こす気持ちはさらさらないが、ご存知の方は教えて欲しい。

現在、メキシコ湾では油がない状態が1カ月以上続かないと,漁は許されない。メキシコ湾周辺で捕れたあらゆる魚介類のサンプルは、食品医薬品局と海洋大気局両方に持ちこまれ、顕微鏡を使って検査される。油の臭いをかぎわける専門家による検査もあるという。従って「メキシコ湾のシーフードは世界で一番安全」ということになるのかもしれない。

一方、NW誌本号に「オバマノミクスは不十分」と題して、「アメリカは目の前の大惨事には手を売って来た。しかし、中間層の失業や所得低迷は放置してきた。そのため今後もアメリカ経済は他国に立ち遅れるだろう。」と前ニューヨーク州知事,エリオット・スピッツアー氏が書いた記事を掲載していた。米国は、貿易赤字が累積する中、中国に人民元切り上げ合意を取り付けられていないことが一つの大きな問題だと指摘していた。

G20の直前、中国は、明日からでも大幅な人民元切り上げを実施するポーズを取った。ところが人民元はドルにほとんどリンクしたまま動いている。ドル下落とともに人民元も下落している。中国に煙にまかれたまま、為替市場では、中国ペースでゲームが進んでいる。

中国の日本国債買い残が7月末で過去最高の270億ドルに達した。その結果、ドル安・円高を助けている。日本の経済産業相は、この問題で中国と会談する予定と語った。WSJ紙は「現内閣は弱腰と非難されているので、あくまで国内向けのポーズ」と断じていた。(了)

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ヤフー・ジャパン、海外有名ブランド商品を8月からネット通信販売開始(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-10 09:42:55 | 経済学
アメリカ国内で、298ドルのCOACHのバッグが日本では59,850円(711ドル)で売られている。アメリカで60ドルのFITCHのスエットシャツが、日本では10,800円(128ドル)である。日米の価格差に目をつけたヤフー・ジャパンがネット通信販売を静かに始めた。

ジャパンプレミアム(JapanPremium)と呼ばれるが、日本では外国有名ブランド品が高く売れる。高額なブランド品を持っていること自体がお金持ちだけでなく庶民のプライドでもある。「楽天市場」も8月末からネット販売を始めたが、当社の売り上げが7月と比べ45%増えたと6日付けのWSJ紙に、Mariko Sanchanta記者がレポートしていた。

「ジャパン・プレミアムは、なくならないだろう。しかし、不景気と価格の透明性から、外国有名ブランドを今までと同じように日本で売るシステムは崩壊するだろう。」とマッキンゼー、東京コンサルタント、BrianSalsberg氏は話した。

外国有名ブランド品の安売りネット販売の背景は、対ドルで15年振り、対ユーロでの7年振りのストロング円(円高)である。YahooJapanの対象商品には、TaylorMadeゴルフクラブ、Coach、Gucciのハンドバッグが含まれている。

ヤフージャパンは、「8月22~28日期間のディスカウントセールで、売り上げが、7月の同期間比5倍だった。我々の商売は法に違反していない。ブランド自身について客から一切コンプレーン(苦情)を受けていない」と話していると紹介していた。

今朝のNHK・BS「おはよう世界」で、英BBCが、英国の各地でシャッター商店街が増えていると紹介していた。人口26万のイギリス北部のウオルソール市では3軒に1軒の商店が閉店している。大型スーパーの進出と最近急増しているネット通信販売の影響を受けたと解説していた。ネット通販へのお金の急激な流れは日本に限らないことを教えている。

「おはよう世界」(経済情報)では、大和証券の三栖健児氏は、「9日のNY株式市場は、NYダウが、直近の米失業保険申請件数と米貿易赤字が共に減ったニュースを好感して、90ドル近く上げた。ところが終わり値では前日比28ドル高、10,415ドルに留まった。米企業の7~9決算で業績の下方修正発表を予測して、投資家は身構えている。先進国では、株は冴えないが、インドネシヤ、マレーシア、フィリピンの株価は新高値を更新した。米国株ではマクドナルドやディスカウント系銘柄の株価が高値を更新している。」と解説していた。

全日空が年末に香港などの投資家と組んで格安航空会社を設立すると9日付けWSJ紙にも出ていた。日本のル-ルで動いているだけでは企業が成り立たないと見たのだろう。(了)

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人任せにしない「糠味噌臭い」り―ダ―が日本に欲しい(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-09 10:08:38 | 経済学
「モーニングサテライト」(テレビ東京)と「おはよう世界」(NHK・BS)は、特に経済の動きについてであるが、世界でいま何が起こっているかについて、かいつまんで、教えてくれるから重宝している。こちら神戸も台風一過で久しぶりでさわやかな朝を迎えた。しかし、世界全体では、なにやら不安定な運気が漂っているような気がしてならない。

米FRB(連邦準備制度理事会)が、直近の米8地区連銀の経済状況をまとめたベージュブックで「アメリカ経済が鈍化傾向を続けている」ことを確認した。余談ながら、なぜ「ベージュブック」と呼ぶのか。本の表紙がベージュ色だからである。

「ポルトガル国債の入札が無難に推移した」との便りがヨーロッパから届いた。昨日泣いていたのが今朝は泣きやんだ赤子のように、「欧州金融懸念が和らいだ」と、8日のNY株式市場は、薄商いの中、NYダウは前日比46ドル高,10,387ドルで取引を終了した。

米ブルームバーグのロ―ラ・リ―記者は、「なにか動きはありましたか?」の問いかけに開口一番、「今日も7.7億株の薄商いでした。このところずっと1日の出来高が10億株に届きません」と答えていた。人だかりしている店は繁盛している。こんなことは、古今東西、決まっている。投資家が株式市場に本腰を入れていないことを教えている。

「おはよう世界」(経済情報)に出演された三井住友の森谷亨氏は、「ポルトガル入札が無難に通過した」ことで、NY株式も外国為替市場も落ち着いた。ユーロが107円前半から1ユーロ=106.67~72円まで買い戻され、つれてドル円相場が、83.85~87円に戻った」と解説していた。

テレビ東京の番組に出演されたみずほコーポレートの唐鎌大輔氏は「日米金利差縮小で、1ドル=80円までドル安が進む」と予測していた。ユーロ100円・ドル80円が通り相場になることを念頭に、リ―ダ―は頭の中の「棚卸し」を始めた方がいいかもしれない。

『棚卸(たなおろし)』を広辞苑で引いてみた。「決算や整理のため在庫の商品・原料・製品などの種類・数量・品質を調査し、その価格を評定すること」と出ていた。ここで大事なことは経営者自らが棚に上がり、自分で古い在庫を取り出し、新しいものと入れ替えることが大事である。他人任せにしていると、いつまでたっても会社も国も良くならない。

20年前、ドイツの合繊メーカーのエンカグランズストックを訪問した。日本に「糠味噌女房」ということばがある。家事に追い回されている女の意味と話したらドイツに「ダウン臭いフラウ」という言葉がある。家事を切りもりしてくれるという意味でドイツでは褒め言葉だと教えてくれた。今の日本に人任せにしない「糠味噌臭い」リ―ダ―が欲しい。(了)

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ストレステスト疑惑再燃で、NYダウ107ドル安、ドル安進み1ドル83円台へ

2010-09-08 10:09:19 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



ひいきのチームが際どいゲームを1-0でものにした。9月7日のあの試合があとあと話題になるかもしれないと昨晩放送したサンテレビのアナウンサーが話していた。台風9号の余波で途中風雨が激しくなる場面もあった。相手チームのホームラン性の打球が向かい風で気持ち押し戻された幸運にも恵まれた。負ければ首位転落、するずる行くところだった。

一夜明けたアメリカ時間9月7日、欧州の金融機関に対するストレステスト(資産査定)にWSJ紙が疑義を提示したことが、休暇明けの投資家に一撃をくらわせた。NYダウは、商い低調の中、先週末比107ドル安、10,340ドルで取引を終了した。

7日付けWSJ紙は、ギリシャ、ポルトガルなどの問題含みでありながらストレステストに公表をはばかったとみられる欧州の銀行が再び金融不安に追い込まれると指摘していた。フランスの4銀行は査定をクリアしていた。ところが200億ユーロの内84億隠していた。

アメリカンエキスプレス4.1%,JPモルガンチエ―ス2.3%,バンカメ2.2%,シティグループ2.1%など金融株が軒並み売られ大幅に値下がりした。最もソブリン債リスクをかかえていると見られるバークレイキャピタル株は5.9% 大幅値下がりした。

NHK・BS「おはよう世界」で、英BBC放送は、バークレイのCEOに昇格したRobert E.Diamond Jrが日本円換算で24億円の巨額の報酬を手にすることは問題だとする英国議員の声を紹介していた。国民の税金で救済を受けながら経営トップは大金を手にするとはなにごとだと話していた。ロンドンでは首切り反対でバスが24時間ストに突入した。

NY外国為替市場では、欧州金融不安再燃で、ユーロが対ドル、対円で売られた。ユーロは対スイスフランで最安値を更新したとCNBCテレビがテロップで流していた。対ドルでは1ユーロ=1.2896ドルから同1.2695ドルへ急落した。対円では、1ユーロ=106.30円まで値下がりした。

テレビ東京の朝の番組では、15年振りの円高が進んだと騒いでいた。円高ではない。ドル安、ユーロ安である。JPモルガンの為替アナリストの佐々木氏は、日米の金利差からみて、この先1ドル=80円近辺まで一気にドルが売られる可能性があると指摘していた。日本とアメリカの政策金利はほぼ同じゼロだ。しかし、アメリカのインフレ率は2%、日本はマイナス1.5%、計算上、実質金利では日本の方が高い。お金は「低」から「高」へ流れる。

同番組に出演したホリコキャピタルの堀古さんは、「日本は『為替介入』という誤った考えに固執している。米国債を買うことによってドル安を防ごうとしている。同じ国民の税金を使うならまだ日本の国債を買うべきだ」と指摘していた。日本人は馬耳東風だろう。(了)

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9月の第一月曜日の6日は米労働祭でNYダウはお休み(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-07 09:26:04 | 経済学
9月の第一月曜日の6日は、 Laber Day(労働祭)のためNY株式市場は休日となる。6日付けのWSJ紙は、週末のアメリカ株反発を好感して月曜日値上がりしたアジア株、ヨーロッパ株の状況をレポートしていた。

欧州株価指数600は0.2%、ロンドンFTSE100は0.4%,パリCAC40は0.4%,フランクフルトDAX0.3%それぞれ値上がりした。ドイツでは原子力発電稼働期間延長をメルケル首相が言明したあと、関連のRWE3.2%、E.ONAG2.9%値上がりした。ロンドンでは、AT&Tが、Cable&Wireless買収交渉を材流に、ワイヤレス株が4.4% 値上がりした。

アジア株では、日経平均225株価指数が2.1%,オーストラリア200株価指数が0.8%,二ュージーランド50株価指数1.2%、韓国Kospi0.7%、香港ハンセン指数1.8%,上海総合株価指数1.5% それぞれ値上がりした。

ロンドン外国為替市場では、ドルが一時、対円で値上がりしたが、結局、週末の1ドル=84.42 円から同84.24円へ値下り、ユーロは、1ユーロ=108.79円から同108.49円へ値下りした。ユーロは。対ドルで、1ユーロ=1.2896ドルから同1.2876ドルへ値下りした。

ロンドン金先物相場は、トロイオンス当たり2.30ドル値下がり、1,249.40ドルで取引された。NY原油(WTI)先物相場は、バレル40セント値下がり、74.20ドルで取引された。鳥で言えば、止まり木に止まっていずれも様子見している。

日本のマスコミ報道を見ていると、円高は悪、円安が全て善であるかのような一方方向に偏った報道が徐々に減って来た感じがする。先日の帝国データバンクの企業意識調査でも誰も彼もが円安を歓迎しているわけでないことが理解されてきたのかもしれない。

円が強いから円高ではない。ドルが弱いから円高になっていることも理解されはじめたのかもしれない。1日4兆ドル約330兆円の取引があることも耳に入り始めた。それかあらぬか6日の日経平均株価も1ドル=84円台の円高にも関わらず、値上がりした。

6日のテレビ東京の番組でも、①米国の財政赤字が1兆4千億ドルに達した、②国と家計併せて不良債権金融支援に45兆ドル必要としている、③今年だけでアメリカで新たに118の銀行が倒産した。銀行の貸し渋りはむしろこれから厳しくなると解説していた。

アメリカ頼みドル頼みの時代は終わった。お上が何もしてくれないではない。国民一人一人が日本の将来を考えなければならない。孫たちはあと100年、今年大学を卒業した若者は少なくとも50年生きる。政治家は日本の未来に向けた設計図を国民に見せて欲しい。(了)

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「回送」車は英語では「Out of service]車と書く:国民の目線とは何か

2010-09-06 13:45:18 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)




「回送電車が通過します。ご注意ください。」駅で聞くお馴染のアナウンスである。朝日新聞の元ワシントン駐在記者だった原康さんから40年前に聞いた古い話だが「日本では「回送」と言うが、アメリカでは「Out of Service」と書く。」と教えてくれた。

「Out of Service」とは「この車には乗れません(サ―ビスされていません)」という意味で、「この言葉にはお客さんに目線が置かれている。」と原さんが解説してくれた。広辞苑で「回送」を引いた。①他のところにさし回すこと。②元の場所に送り戻すこと、と出ていた。言われてみれば、「回送」という言葉には客の目線がない。つまり国民の目線がない。

「サービス」を広辞苑で引いてみた。①奉仕、②給仕。接待。③用役。用務。④競技用語。サ―ブと出ていた。日本では「サービス残業」などという英語に翻訳出来ない妙な言葉がある。アメリカ人ならずとも外国人では考えられない発想であろう。

アメリカの労働統計に「Service Sector(サービス・セクター)」という言葉がある。「8月の米労働統計で、ISMサービスセクターの指数が7月から予想以上に下落した。米国景気が先行き悪化することを示唆した」という景気指標の参考にしばしば使われる。

米「サービス・セクター」は、日本語の「サービス業」とほぼ同じ意味であるが、製造業や農業以外の職場、第三次産業と読める。広辞苑によれば、「日本標準産業分類の大分類の一。旅館、広告業、修理業,興行業、医療・保険業、宗教・教育・法務関係業。その他非営利団体業。」と出ていた。

大阪日本橋に電気製品専門の街がある。スケールは違うが東京の秋葉原に近い。元同僚が大阪へ転勤してきたとき、筆者が何度も値切るので、そばで聞いていて、ハラハラしたと後で話していた。せめて「もうちょっとサービスしといて」とでもいえば良かった。昔、祖母が、露骨に「まけろ」と言わずに、「勉強しといて」とよく言っていた。さすがである。

関西人が関東人に嫌われるのは関西人は平気で値切る。お金を口にする。はしたない人が多いからだという。お金は汚いものだと武士に都合のいい考え方を刷り込まれたことが明治以後140年経った今も根強く息づいている。度が過ぎるとまずいが全て程度問題だろう。

日本の政治家の演説を聞いていると文字通り「回送」をどうしてもイメ―ジしてしまう。民・主とは名ばかりである。権力闘争の縄張り争いがプンプンしている。何度演説を聞いても、素直に聞けない。しかし、政治家の姿は国民一人一人の鏡である。国民一人一人が生まれ変わらないと、目先の景気も良くならない。日本の国の将来も良くならない。(了)

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政治家に限らない、根も葉もない話は用心しましょう(学校で教えてくれない経済学)

2010-09-05 21:30:03 | 経済学
まともに水もやらないというのに朝顔は元気だ。庭には店買いの苗と種から育てた二種類ある。ともに連日の猛暑をものともせず、毎日、きれいな花をつけて喜ばせてくれる。このエネルギーはどこからきているのか。素人判断だが、全ては根から来ているに違いないと思っている。

種を小鉢に撒いて、7~8センチほどで植え替えたが、そのとき驚いたのは無数に延びた細い根だった。どんな大木でも、根は木の背丈ほどあるという。15年前の阪神・淡路大震災の時も、東西に走る国道2号線沿いの家屋の数多くは傾いたり倒壊していたが、沿道の銀杏の木は何事もなかったように立っていた。

先日、NHKテレビの「アインシュタインの眼」という番組で、高速度カメラを駆使して伝える稲の種から苗までの成長過程をつぶさに観察する機会があった。その時も種が発芽して根を出し苗が2ケ月ほどで20センチばかりに成長する。ところが、根の方も、少々の風に吹かれても倒れないように、野球でいえば、センター、レフト、ライトと見事にバランスをとって田んぼの土奥深くまで延びている様子を写していた。

広辞苑で「根」を引いた。第一義として、水分、養分を吸収し、からだを支持する高等植物の器官。普通、地下にあり、若い部分には無数の根毛を生じ、これで養分、水分を吸収する、と出ていた。転じて、心の根。こころ根が優しいなどと使う。逆に、根に持つは、恨みに思っていつまでも忘れないこと、などと使うとあった。

日本画家、森田りえ子さんが、京都のひいらぎ野の椿の絵を描かれたときに聞いた話である。枝があって茎が生え、それに葉がついて、その先に花が咲き、そして実がなる。花は添えものですと言われた時は驚いた。幹の下にどんな根があるのか、絵を見た人が想像してもらえるような絵を描きたいと、言われた彼女の言葉が今も忘れられない。

先日、「まろわ講」主宰、竹田和平さんから「撒いた種が受取る実」という言葉を伺って感心した。いままで「撒かぬ種は生えぬ」とか「自分で撒いた種は自分で借り取れ」と、とかくマイナスイメージでいろいろな場で教育を受けて来たような気がする。同じ中身の言葉だと思うが、「撒いた種が受取る実」とプラス志向で言われると妙に安心するから不思議である。和平さんは「花想えば花開く」とも話された。

種がまずあって実がなる。種を撒けば、芽と同時に根を出す。根から水分と養分をとって、枝や茎を伸ばし、葉を付け、花を咲かせ、そして実がなる。庭に咲いた朝顔が、根も葉もない話には、政治家に限らず、用心しなさいと教えてくれているようだ。(了)

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水は昔を覚えている、ご自宅の下が昔、何だったか、調べておいて損は仕舞い?

2010-09-05 09:35:02 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)




近くの喫茶店に出入りしている。神戸でも毎日36℃以上だから前例のない暑さである。水やりにうっかりしていて庭木を枯らしたという話も聞いた。それでも最近は、日中は暑いが朝晩はコ-ロギが鳴いている。確実に秋は足元まで来ていると客人の一人が話していた。

4日の読売夕刊コラムの「よみうり寸評」によると、南米では、7月、8月とすさまじい寒波が襲来していたらしい。ボリビアでは生物が大量死して生態系が崩壊の危機にあると英科学誌ネイチャ―の記事を紹介していた。地球の裏と表とかくも違うかと思うが、ペルー沖のラニーニャの影響と捉えるなら頭に入り易い。ラニーニャの影響だと地球は一つだから北半球も秋から冬にかけて大寒波襲来予測だから他人事でない。

週はじめハンブルグ在住の知人から「今朝は7℃、当地は秋の気配です。」というメールをいただいた。NHK・BS「おはよう世界」で、40℃を記録したモスクワ郊外で初雪が降ったと流していた。森林火災で大騒ぎしていたことがウソのようだ。

今朝、喫茶店のマスターが、昨晩、NHKで小沢一郎さんのテレビ出演を見て「一度、小沢さんにやらせてもいいなと思った」と突然言い出した。もともと小沢さんが大嫌いの人が、なぜと思うが、その前に出演した菅さんは余りにも迫力がなさすぎると一押しは小沢にする根拠だと話していた。

客人の一人のご婦人は、最後は菅さんよ、と自信ありげに応対していた。4日付けの毎日朝刊には「小沢リード」と出ていた。全ての新聞に目を通したわけではないが同日の読売朝刊には「菅、先行」と出ていた。14日まで、菅だ、小沢だと、喫茶店でもウルサイことだろう。しかし、日本国の総理大臣が決まるのだから他人事では済まされまい。

喫茶店では政治と宗教の話はタブーと相場が決まっている。気心の知れた客人がたまたま居会わせたタイミングだったので、マスターもつい気を許したのかもしれない。ここの喫茶店では株の話もいままで聞いたことがない。経済の話題ではないが、年金の話はたまに出る。年金と株は実は裏でつながっているのであるが、株は自分とは関わりないことだと思っているからだろうと勝手に想像している。

9月1日の防災記念日は無事クリアした。ただ二百十日は無事終わったが二百二十日はどうか。喫茶店では地震の話しはなにかと言えば話題になる。神戸住吉は激震地の一つだったから15年経った今も多くのひとが忘れようとしてもあの悪夢の瞬間、そのあとの経済面含めての苦労が忘れられないからである。

水は昔を覚えている。ご自身の家の下が、昔、沼か川か海か調べておいて損は仕舞い。(了)

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米経済は全てバラ色でないが、予想していたほど悪くない:NYダウ127ドル高

2010-09-04 10:54:45 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



米ブルームバーグニュースは、NHK・BS「おはよう世界」が、わずか5分足らずで紹介する。その日一日の株価や米国経済の動きを手短に伝えてくれる。3日の放送では、NY平均株価が8月の雇用統計が予想より良かったとして前日比127ドル高、10,447ドルで取率は引を終了した。一方、原油相場は、前日比下げてバレル74.33ドルで取引された。

なぜ株価が上げ、原油は下げたのか。株価はいままで、特に8月は大きく下げた。売られ過ぎだった。その反動が出ている。一方、原油相場は、米国経済の実態は何も良くなっていない。雇用は予想11万減に対して5.4万減と減り方がおとなしくなったにすぎない。一方、原油需給は、経済の実態の悪さを反映して、在庫が記録的な高さを維持している。だから値下がりしたと明快だった。

3日のNY株式市場では、金融株の上げが目立った。米景気が少なくとも2番底は回避できそうだ。余りにも悲観しすぎだった。極端な悲観論が緩和した。その象徴として、金融株の代表のゴールドマン株が5.5% 上げた。これは金融機関の住宅ローン保証コストが減るとの思惑が買い材料に使われたと解説していた。

3日付けのWSJ紙は、8月の米雇用統計が予想ほど悪くなかったことを指摘する一方、ISMサービスセクターの8月指数が7月の54.3から51.5へ落ち、かつエコノミストの予測53.5を下回ったことから、米国経済は、万人が認めるまでに十分バラ色でないとの一部の専門家の見方を紹介していた。

サービスセクターの指数が低下したことを受けて、3日のNY外国為替市場は、雇用統計発表直後、1ドル=85.19円まで上げていたドルは同84.33円まで値下がりした。ドルは対ユーロについては、欧州経済は、ドイツがけん引する形で、米国より相対的に強いとの見方から、1ユーロ=1.2820ドルから同1.2896ドルまでドルは値下がりしたと伝えた。

WSJ紙は、OPECの生産が、少なくとも5~10年にかけては、OPECメンバーのコストが非OPECと比べてはるかに安いことから、増産傾向が続き、世界の原油消費国のOPEC依存度は高まるとのOPEC事務局の見解を紹介していた。OPECは14日ウイ―ン総会で3月17日に決めた生産割り当て数量は据え置かれる見通しである。OPECは、2010年の世界の原油消費量は1.8百万バレル/日増の8,660万バレル/日と予測とWSJ紙は伝えていた。

帝国データバンクが3日発表した「円高企業意識」は、円高が売り上げに「悪影響を与える」36.7%,「影響ない」34.9%、「好影響」6.9% だったと各紙が伝えた。円高は全て悪、円安は全て善と日本では伝えられる。ところが、こういうデータを見ると、必ずしも、世の中真っ暗闇でないことだけは確かなようだ。(了)

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