×川大学でも授業の終わりには「学生による授業評価」アンケートとかゆーのをとる。これによって教員も自分の授業を点検し、よりよい授業をつくりあげていくのである。学生はそもそも評価に晒されているので、学生にも教員の評価をする権利はあるのである。あくまでも授業は学生のためになされなければならない。
以上、棒読みでした。
授業評価も、みんながやってるのでうちもやらなきゃ、で始まった。というか、学生はお客様なので、くれぐれに不満を持たれないように丁寧に扱えよ、という脅しを教員に与えるのが根本的な目的であろう。大学の教員は、本当に優秀なのを除いてだいたい優等性病に罹っており、どんな馬鹿な競争でも一位になりたがるという習性がある。どんな出来の悪いアンケートでもやり始めたら勝手に点数を上げるのに努力し始めるから大丈夫。このモチベーションが、日本の行政官僚的なしくみを支えている。こういう評価基準を作っておけば、上にも上がれず下にも下がりたくないタイプであるところの大多数の教員や学生がそこそこ喜ぶような空気が醸成され、根本的な批判能力だけはないタイプが威張り始める。これは緩やかな管理にとっては非常によい環境である。そんな環境ができあがれば、もうアンケートは実効性がないのでやめということにしてもよい。……ねらいはこんなとこかな。上の連中の頭が多少なりとも働いていればの話であるが。
そもそも、学生を本気で評価し基準に満たない学生を気持ちよく落第させるつもりもない環境で、双方向性が成立するはずがなく、教員と学生が気を遣い合うキモチワルイ空間が生じただけだ。さすがに、表面的にはかっこわるいから、厳しいふりして根本的には学生に媚びるとか、媚びるふりしてやっぱり媚びるとか、ただ媚びるとか、媚びるまでもなく学生と同レベルだったとか、いろいろなパターンがあるが、大切なのは教員自身の処世になってしまった。
しかし、こんな状態は世の中の必然としてしかたない。どうせいつもこうなる。問題は、いかに破滅前に楽しむかである。
で、数日前に、昨年度の共通科目「文学A 恋愛小説を解剖する」の授業のアンケートが私のところにとどいたので、見てみる。アンケートの裏には自由記述があり、これがなかなかおもしろい。というわけで、ここにいくつか書き出し、私がコメントして差し上げる。大事なのは双方向性だからなっ。(ちなみに、下のものには、私が勝手に追加したものもある。本当のものがいくつ混じっているかは私がだけが知っている。)
1、パロディ小説を書くのは難しかったけど、楽しかった。色んなビデオや音楽を視聴できてよかった。(5名)→ビデオや音楽の授業じゃねえよ。今年出直してこい。
2、自分で「文」を書くということができて色々とそのことの難しさやおもしろさが色々と発見できたという意味で、非常に自分にとって意味のある授業でした。(1名)→「文」じゃねえよ、「文章」だろ。あと「色々」と「意味」の繰り返しがいまいちです。やり直しっ。
3、恋愛小説といってもいろいろあるんですね。さすが専門家です。(2名)→私が恋愛小説の専門家だとは初めて知った。
4、恐縮ですが、先生のブログを見させてもらっています。ニコニコ動画の登録タグ、あれはすごいですね。わかります。(1名)→授業と関係ねえ……
5、この授業がきっかけで、近代文学にハマりました。大宰治の作品が特に気に入ったので、端から順に読んでいます。(1名)→転落人生にようこそ。あ、あと作者名が間違ってるぞ。
6、マーベラスに楽しい授業でした。できることなら毎年参加したい位です。毎年喜々として参加する私に単位を下さい。(1名)→この授業をマーベラスとか言っているあなたは私並みにマーベラスに頭がいかれてると思います。あと、あなたに単位をあげたかどうかそもそもわからんぞ。
7、先生、サンデルの真似してました?(1名)→決してしていない。君っ、名前は?
8、先生の容姿は、恋愛小説とかあまり似合わないと思います。(1名)→いまから、単位を不可に変更しますから、名を名乗れ!
9、先生に恋文を書きたいのですが……(50名)→はやく書け!提出期限は厳守するように。
10、空欄(約50名)→渡邊の授業何いってんのかさっぱりわからない、共通科目でレポート5回はありえねえ死ねっ、とか言いたいんだろう。
以上、棒読みでした。
授業評価も、みんながやってるのでうちもやらなきゃ、で始まった。というか、学生はお客様なので、くれぐれに不満を持たれないように丁寧に扱えよ、という脅しを教員に与えるのが根本的な目的であろう。大学の教員は、本当に優秀なのを除いてだいたい優等性病に罹っており、どんな馬鹿な競争でも一位になりたがるという習性がある。どんな出来の悪いアンケートでもやり始めたら勝手に点数を上げるのに努力し始めるから大丈夫。このモチベーションが、日本の行政官僚的なしくみを支えている。こういう評価基準を作っておけば、上にも上がれず下にも下がりたくないタイプであるところの大多数の教員や学生がそこそこ喜ぶような空気が醸成され、根本的な批判能力だけはないタイプが威張り始める。これは緩やかな管理にとっては非常によい環境である。そんな環境ができあがれば、もうアンケートは実効性がないのでやめということにしてもよい。……ねらいはこんなとこかな。上の連中の頭が多少なりとも働いていればの話であるが。
そもそも、学生を本気で評価し基準に満たない学生を気持ちよく落第させるつもりもない環境で、双方向性が成立するはずがなく、教員と学生が気を遣い合うキモチワルイ空間が生じただけだ。さすがに、表面的にはかっこわるいから、厳しいふりして根本的には学生に媚びるとか、媚びるふりしてやっぱり媚びるとか、ただ媚びるとか、媚びるまでもなく学生と同レベルだったとか、いろいろなパターンがあるが、大切なのは教員自身の処世になってしまった。
しかし、こんな状態は世の中の必然としてしかたない。どうせいつもこうなる。問題は、いかに破滅前に楽しむかである。
で、数日前に、昨年度の共通科目「文学A 恋愛小説を解剖する」の授業のアンケートが私のところにとどいたので、見てみる。アンケートの裏には自由記述があり、これがなかなかおもしろい。というわけで、ここにいくつか書き出し、私がコメントして差し上げる。大事なのは双方向性だからなっ。(ちなみに、下のものには、私が勝手に追加したものもある。本当のものがいくつ混じっているかは私がだけが知っている。)
1、パロディ小説を書くのは難しかったけど、楽しかった。色んなビデオや音楽を視聴できてよかった。(5名)→ビデオや音楽の授業じゃねえよ。今年出直してこい。
2、自分で「文」を書くということができて色々とそのことの難しさやおもしろさが色々と発見できたという意味で、非常に自分にとって意味のある授業でした。(1名)→「文」じゃねえよ、「文章」だろ。あと「色々」と「意味」の繰り返しがいまいちです。やり直しっ。
3、恋愛小説といってもいろいろあるんですね。さすが専門家です。(2名)→私が恋愛小説の専門家だとは初めて知った。
4、恐縮ですが、先生のブログを見させてもらっています。ニコニコ動画の登録タグ、あれはすごいですね。わかります。(1名)→授業と関係ねえ……
5、この授業がきっかけで、近代文学にハマりました。大宰治の作品が特に気に入ったので、端から順に読んでいます。(1名)→転落人生にようこそ。あ、あと作者名が間違ってるぞ。
6、マーベラスに楽しい授業でした。できることなら毎年参加したい位です。毎年喜々として参加する私に単位を下さい。(1名)→この授業をマーベラスとか言っているあなたは私並みにマーベラスに頭がいかれてると思います。あと、あなたに単位をあげたかどうかそもそもわからんぞ。
7、先生、サンデルの真似してました?(1名)→決してしていない。君っ、名前は?
8、先生の容姿は、恋愛小説とかあまり似合わないと思います。(1名)→いまから、単位を不可に変更しますから、名を名乗れ!
9、先生に恋文を書きたいのですが……(50名)→はやく書け!提出期限は厳守するように。
10、空欄(約50名)→渡邊の授業何いってんのかさっぱりわからない、共通科目でレポート5回はありえねえ死ねっ、とか言いたいんだろう。