
千人針が何の効果もないように千人で演奏したところで何の意味があるのであろうか、という陰口はたたかれているのであろう――マーラーの交響曲第八番。はじめて聴いたのは小六の時で、学校の合唱部で頑張ってたころである。確か、ショルティ指揮ウィーン楽友協会の有名な演奏だったと思うが、とにかく最初の印象は「各声部が分からんな……」であった。中学になって松本でスコアを買ってきて、眺めてみたところ、なるほどよくわからんが音が多い、という感じであった。実演を聴いたことがないからよくわからんが、これはもはや室内楽でやった方がいいような曲ではないか……。
第Ⅰ部と第Ⅱ部に分かれていて、この関係性についてはよく分からんが、たぶん研究がいろいろありそうだから今度調べてみよう。わたくしは、既にこの曲はトーマス・マンの「ファウストゥス博士」みたいなところがあると思う(適当)
上は、ブーレーズ氏が昔BBCと演奏したもので、聴衆の熱狂がなんだかすごい。いつもすごいか……。一人のソリストが調子悪くて苦しげな演奏になってはいるが、そこが逆に第Ⅱ部の存在を不気味におもわせいい感じなのだ。ファウストは死んでるんだからね……よく分からんが……。