美大附属高校受験のために美術スクールに通う毎日に疲れてきた中学3年生の清水奏が、帰宅途中の横浜駅からとっさに夜行列車に乗ってしまい、車中で見かけたヤンキー少年一馬を慌てて倉敷で降りるときに巻き込んで降ろしてしまったことから、2人で旅をするハメになる家出青春小説。
芸術の道に進みたかったが親に反対されたことから娘には好きな絵をやらせたいという母親の姿勢を圧迫と感じ、スクールでも他の生徒の巧さに劣等感を持って、絵が好きなのかどうかもわからなくなった奏の親への反発、自分探しのストーリーと、片親家庭で育ち高校に行かずに家業を継ぐように求める父親の姿勢に反発を感じつつ父親の愛に飢えた一馬の親子愛と自分の再発見ストーリーが、組み合わされています。
世間知らずで一人では何もできない奏のちょっとした冒険心と、世慣れしているけどカッとしやすく強面の一馬の意外な純情さという組み合わせが、ほほえましくも、しかしありがちな男女のステレオタイプであることに、巧みさとあざとさと何だかなぁという思いを感じてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en3.gif)
ひろのみずえ ポプラ社 2010年1月発行
芸術の道に進みたかったが親に反対されたことから娘には好きな絵をやらせたいという母親の姿勢を圧迫と感じ、スクールでも他の生徒の巧さに劣等感を持って、絵が好きなのかどうかもわからなくなった奏の親への反発、自分探しのストーリーと、片親家庭で育ち高校に行かずに家業を継ぐように求める父親の姿勢に反発を感じつつ父親の愛に飢えた一馬の親子愛と自分の再発見ストーリーが、組み合わされています。
世間知らずで一人では何もできない奏のちょっとした冒険心と、世慣れしているけどカッとしやすく強面の一馬の意外な純情さという組み合わせが、ほほえましくも、しかしありがちな男女のステレオタイプであることに、巧みさとあざとさと何だかなぁという思いを感じてしまいます。
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ひろのみずえ ポプラ社 2010年1月発行