イラク戦争で使用された劣化ウラン弾で戦闘終了後に被曝して偏頭痛やむくみに悩まされ帰国後身体障害児が生まれた米兵の話を中心に劣化ウラン弾問題を扱った本です。
劣化ウランは、原発の燃料や核兵器の製造のためのウラン濃縮で生じる廃棄物ですが、密度が大きい(重い)ため爆弾に用いると貫通力が高く、戦車の装甲や塹壕を打ち抜く目的で兵器として使用されています。爆弾として発火・破裂した後にはウランの微粉末は飛散し、それを吸い込むと体内で放射線被曝することになります。
もちろん、被曝の被害はイラクの住民により多く生じるわけですが、米軍等の外国からの駐留軍にも被害が生じます。そのことをアメリカで訴え始めた数少ない米兵を切り口にしたというわけです。
前半が被害を訴える米兵の話で、後半は劣化ウラン弾とイラクでの被害についてのレポート4本で構成されています。そのあたり、バランスを取ったのでしょうけど、やっぱり、前半の方が具体的な話だし、米軍・政府の反応もリアルで読ませます。
佐藤真紀編著 大月書店 2006年8月4日発行
朝日新聞が10月15日の朝刊に書評を掲載しました。
劣化ウランは、原発の燃料や核兵器の製造のためのウラン濃縮で生じる廃棄物ですが、密度が大きい(重い)ため爆弾に用いると貫通力が高く、戦車の装甲や塹壕を打ち抜く目的で兵器として使用されています。爆弾として発火・破裂した後にはウランの微粉末は飛散し、それを吸い込むと体内で放射線被曝することになります。
もちろん、被曝の被害はイラクの住民により多く生じるわけですが、米軍等の外国からの駐留軍にも被害が生じます。そのことをアメリカで訴え始めた数少ない米兵を切り口にしたというわけです。
前半が被害を訴える米兵の話で、後半は劣化ウラン弾とイラクでの被害についてのレポート4本で構成されています。そのあたり、バランスを取ったのでしょうけど、やっぱり、前半の方が具体的な話だし、米軍・政府の反応もリアルで読ませます。
佐藤真紀編著 大月書店 2006年8月4日発行
朝日新聞が10月15日の朝刊に書評を掲載しました。