うつ病の要因と治療のプロセス、ぶり返しの要因と再発予防のための生活スタイル、家族の望ましい対応等について解説した本。
うつ病は(時間をかければ)ほとんどの人が完治すると説明されて、ホッとするのですが、他方で再発率は高く約60%、完治1年後の再発率が約40%という報告があり、2回かかった人は再発率が70%、3回かかった人は90%とされる(13ページ)など、なかなか難しいものだなと思います。
昔は、うつ病などで体調を崩した社員が復職するとき、まずは単純な軽作業から再スタートできたが、今は合理化が徹底され、単純作業は機械化されるか派遣社員が担うかアウトソーシングされ、うつ病から復帰した社員が働けるようなシンプルな業務が減り、正社員は戻るときは元の現場での復帰を求められがちだという説明(36~37ページ)はそのとおりだと思います。労働者側の弁護士としては、そこのところ、会社側にそれはおかしいだろと言って欲しいのですが、監修者はむしろ転職も選択肢と示唆している(38~39ページ)のが残念です。治す/再発させないことを優先すればそう言わざるを得ないかもしれませんが…
神庭重信監修 大和出版 2023年6月30日発行
うつ病は(時間をかければ)ほとんどの人が完治すると説明されて、ホッとするのですが、他方で再発率は高く約60%、完治1年後の再発率が約40%という報告があり、2回かかった人は再発率が70%、3回かかった人は90%とされる(13ページ)など、なかなか難しいものだなと思います。
昔は、うつ病などで体調を崩した社員が復職するとき、まずは単純な軽作業から再スタートできたが、今は合理化が徹底され、単純作業は機械化されるか派遣社員が担うかアウトソーシングされ、うつ病から復帰した社員が働けるようなシンプルな業務が減り、正社員は戻るときは元の現場での復帰を求められがちだという説明(36~37ページ)はそのとおりだと思います。労働者側の弁護士としては、そこのところ、会社側にそれはおかしいだろと言って欲しいのですが、監修者はむしろ転職も選択肢と示唆している(38~39ページ)のが残念です。治す/再発させないことを優先すればそう言わざるを得ないかもしれませんが…
神庭重信監修 大和出版 2023年6月30日発行