妻に先立たれたシングルファーザー真人が、妻の知人(元彼)たちに囲まれながら妻の残した赤ちゃんとカフェを守って立ち直り成長するというストーリーの小説。
美人で有能で決断力のある広告代理店クリエイティヴディレクターが、フィギュア趣味の犬好きで涙もろく人づきあいの苦手なオタクイラストレイターを見初めて結婚したという、作者が男ならオタクの妄想としかいいようのない設定ですが、その甘い恋愛・新婚生活の描写はなく、臨月の妻が妊娠中毒症+脳内出血で男児を残して死んだところからお話が始まり、泣き虫オタクが立ち直り成長する姿の方を描いたところに斬新さがあるというところですね。
タイトルは真人のカフェのポスト型郵便受けを、客の子どもが飼い犬の死に打ちひしがれる姿を見て天国に手紙を届けられるポストと偽ったために、噂が広がり死んだ人宛の手紙を入れる住民が出てきたというストーリー上の小道具にちなんだもの。ストーリーの基本線はそこよりも真人と妻の知人たちの掛け合いで進んでいくので、ちょっとタイトルには取って付けたような感が残りました。
折原みと 講談社 2009年7月27日発行
美人で有能で決断力のある広告代理店クリエイティヴディレクターが、フィギュア趣味の犬好きで涙もろく人づきあいの苦手なオタクイラストレイターを見初めて結婚したという、作者が男ならオタクの妄想としかいいようのない設定ですが、その甘い恋愛・新婚生活の描写はなく、臨月の妻が妊娠中毒症+脳内出血で男児を残して死んだところからお話が始まり、泣き虫オタクが立ち直り成長する姿の方を描いたところに斬新さがあるというところですね。
タイトルは真人のカフェのポスト型郵便受けを、客の子どもが飼い犬の死に打ちひしがれる姿を見て天国に手紙を届けられるポストと偽ったために、噂が広がり死んだ人宛の手紙を入れる住民が出てきたというストーリー上の小道具にちなんだもの。ストーリーの基本線はそこよりも真人と妻の知人たちの掛け合いで進んでいくので、ちょっとタイトルには取って付けたような感が残りました。
折原みと 講談社 2009年7月27日発行