現代ドイツの舞踏演出家ピナ・バウシュをめぐって評論、インタビュー、リハーサルのレポート、関係者へのインタビューなどを取り混ぜて構成した本。
1986年原書発行、1999年日本語版発行の本を、2009年のピナ・バウシュの死後、新装版として出版したもの。
インタビューとリハーサルメモに見られる、新作ダンスの創作過程、ピナ・バウシュが課するキーワードやイメージでダンサーがパフォーマンスを繰り返し、その試行錯誤を数十回、数百回繰り返した後に、そのいくつかを組み合わせて再現し、固めていってはご破算にして組み直すさま。「開幕まで10日を切っても完結した作品はできあがらない。いまだに未完の草稿、ただの断片でしかなく、やっとできたいくつかの小さなシーンの束と、おびただしい一連のキーワードの集合にすぎず、それらにはまだ何の脈絡も付けられていない。」(133~134ページ)、「総稽古の2、3時間前に、この新作にはまだタイトルがないわね、とピナ・バウシュがほほえみながら言う。」(135ページ)、。「どんな展開になるかは前もって言えるものではないのよ。ほかの作品のときだって、わたしたち大いに笑ったり楽しんだりしたけど、でもおしまいの頃にはまったく別ものができあがったのよ。」(66ページ)って、革命児・天才のなせる技とは言えましょうが、まわりはたいへんだったでしょうね。
原題:Pina Bausch : Tanztheatergeschichten
ライムント・ホーゲ 訳:五十嵐蕗子
三元社 2011年1月31日発行 (初版1999年、原書は1986年)
1986年原書発行、1999年日本語版発行の本を、2009年のピナ・バウシュの死後、新装版として出版したもの。
インタビューとリハーサルメモに見られる、新作ダンスの創作過程、ピナ・バウシュが課するキーワードやイメージでダンサーがパフォーマンスを繰り返し、その試行錯誤を数十回、数百回繰り返した後に、そのいくつかを組み合わせて再現し、固めていってはご破算にして組み直すさま。「開幕まで10日を切っても完結した作品はできあがらない。いまだに未完の草稿、ただの断片でしかなく、やっとできたいくつかの小さなシーンの束と、おびただしい一連のキーワードの集合にすぎず、それらにはまだ何の脈絡も付けられていない。」(133~134ページ)、「総稽古の2、3時間前に、この新作にはまだタイトルがないわね、とピナ・バウシュがほほえみながら言う。」(135ページ)、。「どんな展開になるかは前もって言えるものではないのよ。ほかの作品のときだって、わたしたち大いに笑ったり楽しんだりしたけど、でもおしまいの頃にはまったく別ものができあがったのよ。」(66ページ)って、革命児・天才のなせる技とは言えましょうが、まわりはたいへんだったでしょうね。
原題:Pina Bausch : Tanztheatergeschichten
ライムント・ホーゲ 訳:五十嵐蕗子
三元社 2011年1月31日発行 (初版1999年、原書は1986年)