伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。今年も目標達成!

その解雇、無効です!3 ラブコメでわかる解雇事件

2020-05-16 23:58:09 | Weblog
 私のサイトに、小説第3弾「その解雇、無効です!3 ラブコメでわかる解雇事件」を全文一気掲載しました。
 → その解雇、無効です!3 ラブコメでわかる解雇事件 

 今回は、これまでと異なり、登場する裁判は1件だけにして、その相談から提訴、訴訟進行を順番に書いています。基本的には、この作品1つで、民事裁判、特に解雇事件についての裁判の実情がわかるように書いたつもりです。
 特に、近年の民事裁判で多用され、東京地裁労働部ではそれが原則という運用がなされている実質非公開と言ってよい「弁論準備手続」でのやりとりをかなり緻密に作り込んでいますので、民事裁判、特に解雇事件での現実の進行、裁判官と弁護士のやりとりをリアルにイメージできると思います。
(弁護士業務の実情は、テレビドラマや映画とは違って、1つの事件だけに集中しているなどあり得ない、そういうドラマ等は誤解を招くというのが、私の年来の/日弁連広報室時代からの主張で、「1」と「2」はそういう観点から複数の事件を並行して進行させ、解雇事件についての知識も訴訟の進行順ではなく書いて、全体を通して読めばひととおりわかるというつもりでしたが、やはりそれでは読みにくい、頭に入りにくいという意見がありましたので、今回、それは改めることにしたものです)

 これまでは、毎週1回の頻度で順次書き足す形で公開しましたが、今回は、この作品でも描いていますように、緊急事態宣言で裁判所も機能停止し私の方もまとまった時間ができ、他方読者の方も読み物に飢えていると思われますので、一気に書き上げ、一気に全部掲載しました。→エッチなプロローグから今に続くエピローグまで一気に読めます。

 ラブコメ部分、主人公の狩野麻綾と恋愛相手の玉澤達也、ライバルの六条路子、親友の阿室美咲の関係、過去のエピソードは、当然に「1」「2」から続くもので、作者の立場からは「1」から順番に読んでいただいた方がしっかり味わえると思いますが、「1」「2」を読まなくても一応何があったかくらいはわかるように書いていますので、「3」から読んでいただいても大丈夫だと思います。
 また、さまざまな作品を明示しないで引用していますが、それもわかるとより楽しいというだけで、気にせずに読んでいただいて問題ありません。(例えば、第4章の2で、「玉澤君は、紅茶を淹れて、タマネギをむいてくれた」というフレーズがあります。女性を部屋に招いて紅茶を淹れるはわかりますが、タマネギをむくは不自然な感じがしますよね。これはその前に話題になったキャンディーズの歌「わな」に「あの人は紅茶をいれてもくれる、タマネギむいてもくれる」という歌詞があるのでそれを引用しているものです。こういう何か不自然な感じがするところは、そういう引用なのだと考えてください:あっこれはと思った方はむふふと思っていただき、わからない方は気にしないで読み進めてください)

 → その解雇、無効です!3 ラブコメでわかる解雇事件 

「先生、もう入れていいですか?」
 私は、目を閉じて横たわる玉澤(たまざわ)先生を見おろしつつ、囁いた。こめかみや耳の中で自分の脈動を感じ、浴衣の下で私の太腿が火照っていた。
「ああ、そっと、頼むよ」
「じゃあ、行きます」
 私は、覚悟を決めて、先生に覆い被さるような姿勢をとってことを始め、細心の注意を払って、そっと擦り上げるようにした。
「先生、気持ちいいですか」
「ああ、いい気持ちだ」
 玉澤先生のうっとりとした表情を上から見つめ、私は体の奥底から沸き起こってくる満足感に酔いしれた。
「先生のって、すごく大きいですね」
 しばらく続けた後に引き抜いて見つめ、私は感心して言った。
「これだけ大きいと、私もやりがいがありますし、気持ちいいです。『カ・イ・カ・ン』って感じ…」
「ああ、みんなそう言うよ」
「みんなって、誰ですか」
 私の頭の中で、機関銃が炸裂した。玉澤先生が目を開き、口元をこわばらせた……
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