数学にまつわる歴史や確率、統計について解説した本。
前書で、数式なしに数学の知識を得るという目的に合う「そのような本は世界のどこにも存在せず、それはいま読者が手にしている本書だけということになります」(8ページ)と力んでいるのですが、書かれている内容は、数学者の人物に焦点を当てた数学の歴史と、統計や確率について著者が語りたいエピソードというところで、現代社会で数学が果たしている役割とか、その未来像とかがあまり語られていないように思えました。
後半では、AIは人間の脳を超えられない人工無能だ(112~119ページ)とか、地震学・地震予知に対する罵倒(152~159ページ)とか、著者が「非常に好戦的人物で、誰とでもトラブルを起こしたらしい」と紹介している(178ページ)ロナルド・フィッシャーもどきの書きぶりが目につき、そこを好むかどうかで読後感が大きく分かれそうです。
矢沢サイエンスオフィス編著 ワン・パブリッシング 2024年9月30日発行
前書で、数式なしに数学の知識を得るという目的に合う「そのような本は世界のどこにも存在せず、それはいま読者が手にしている本書だけということになります」(8ページ)と力んでいるのですが、書かれている内容は、数学者の人物に焦点を当てた数学の歴史と、統計や確率について著者が語りたいエピソードというところで、現代社会で数学が果たしている役割とか、その未来像とかがあまり語られていないように思えました。
後半では、AIは人間の脳を超えられない人工無能だ(112~119ページ)とか、地震学・地震予知に対する罵倒(152~159ページ)とか、著者が「非常に好戦的人物で、誰とでもトラブルを起こしたらしい」と紹介している(178ページ)ロナルド・フィッシャーもどきの書きぶりが目につき、そこを好むかどうかで読後感が大きく分かれそうです。
矢沢サイエンスオフィス編著 ワン・パブリッシング 2024年9月30日発行