中学生の時に好奇心から団地の7階から飛び降り奇跡的に助かった「フィッシュ」のあだ名で呼ばれた主人公が、それと知らずに中学時代「嘘つきさっちゃん」と呼ばれていた同窓生佐倉とお見合いして再会、昔話に花咲かせながら心惹かれていくラブストーリー。
わりとシンプルに佐倉に惹かれていくフィッシュと、フィッシュが知らない(聞きもしない)過去に引きづられ楽しそうにふるまいつつも影のある佐倉の隔たりが次第に露わになりますが、事実を知っても希望を持つフィッシュの姿が爽やかです。2人のつなぎ役になる、フィッシュ宅に居候することになった同窓生野宮のおっとり感というかのほほんとした様子がほどほどの落ち着きを持たせて味わい深くしています。
同窓生再会青春グラフィティとも読めますが、野宮はメインストーリーには絡んでこないので、ラブストーリーとして読むべきでしょうね。
岡本蒼 メディアファクトリー 2008年2月14日発行
ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞
わりとシンプルに佐倉に惹かれていくフィッシュと、フィッシュが知らない(聞きもしない)過去に引きづられ楽しそうにふるまいつつも影のある佐倉の隔たりが次第に露わになりますが、事実を知っても希望を持つフィッシュの姿が爽やかです。2人のつなぎ役になる、フィッシュ宅に居候することになった同窓生野宮のおっとり感というかのほほんとした様子がほどほどの落ち着きを持たせて味わい深くしています。
同窓生再会青春グラフィティとも読めますが、野宮はメインストーリーには絡んでこないので、ラブストーリーとして読むべきでしょうね。
岡本蒼 メディアファクトリー 2008年2月14日発行
ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞