写真家7人が、それぞれの得意分野の風景写真、花写真、スナップ写真、ポートレート、夜写真、テーブルフォトについて、「最高の1枚」を生み出すテクニックを解説した本。
撮りたい写真のイメージ、構図、事前リサーチ、光(時間、位置関係、天候、ストロボ、レフ:反射板)、使用するレンズ等の意味・重要性も説明されていて、それによる違いも相当程度にはあるのですが、この本で一番重視されているのは、デジタル写真データのソフトウェアによる補正(RAW現像)。それぞれの写真について、補正項目ごとの補正に用いた数値が示されて1回の補正による変化(補正の経過)が補正中の画像として掲載されていて、同様の補正にチャレンジする人には絶好の教材なんでしょう。
自分で撮った写真は、夜景はもちろんのこと、昼間に撮った写真でもハイライト(一番明るいところ)以外は暗めで細部が識別できないことが多い。掲載写真例のこの細部まで見える明るさは何だろう、これがプロの腕かと思っていたら、プロが撮った「元写真」もやっぱり暗い。この本の説明からすると、後からのソフトウェアでの補正を見越してあえて暗めに撮っているというところがあるようですが、補正前の元写真を見ていると、なんだ、プロの写真だって、オリジナルは暗くてよく見えない、素人写真と(構図はさておいて)そんなに違わないじゃない、と思う。それをソフトウェアで色補正、コントラスト補正等をしてきれいに見せているんだということが、化粧前/化粧後みたいな対比でよくわかってしまう。素人にとっては、実に興味深いとも、興ざめとも思える本です。
別所隆弘 外6名 インプレス 2017年7月11日発行
撮りたい写真のイメージ、構図、事前リサーチ、光(時間、位置関係、天候、ストロボ、レフ:反射板)、使用するレンズ等の意味・重要性も説明されていて、それによる違いも相当程度にはあるのですが、この本で一番重視されているのは、デジタル写真データのソフトウェアによる補正(RAW現像)。それぞれの写真について、補正項目ごとの補正に用いた数値が示されて1回の補正による変化(補正の経過)が補正中の画像として掲載されていて、同様の補正にチャレンジする人には絶好の教材なんでしょう。
自分で撮った写真は、夜景はもちろんのこと、昼間に撮った写真でもハイライト(一番明るいところ)以外は暗めで細部が識別できないことが多い。掲載写真例のこの細部まで見える明るさは何だろう、これがプロの腕かと思っていたら、プロが撮った「元写真」もやっぱり暗い。この本の説明からすると、後からのソフトウェアでの補正を見越してあえて暗めに撮っているというところがあるようですが、補正前の元写真を見ていると、なんだ、プロの写真だって、オリジナルは暗くてよく見えない、素人写真と(構図はさておいて)そんなに違わないじゃない、と思う。それをソフトウェアで色補正、コントラスト補正等をしてきれいに見せているんだということが、化粧前/化粧後みたいな対比でよくわかってしまう。素人にとっては、実に興味深いとも、興ざめとも思える本です。
別所隆弘 外6名 インプレス 2017年7月11日発行